INTERVIEW
日本アイ・ビー・エム株式会社 |コンサルタント

広告業界からIBMへ、AI × ビジネスのコンサルタントとして踏み出す一歩

掲載日:2018/12/17更新日:2021/02/19
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世界175ヶ国以上で事業を展開する日本アイ・ビー・エム(以下、IBM)にてコンサルタントとして活躍する中村さんを取材した。もともと広告業界でキャリアを積んだ彼女。なぜ、IBMでコンサルタントとして働く決断をしたのか。そこにあったのは、テクノロジーを通じ、より大きな社会課題を解決したいという志だった―。

※記事内の情報は、2018年5月掲載当時のものとなります。

テクノロジー × ビジネスで世界をリードするIBM

持続的な事業成長、ビジネスの成長に「テクノロジー」の活用が鍵を握る時代。

たとえば、膨大なデータの収集・蓄積・分析、経営における意思決定に活用する「BI(ビジネス・インテリジェンス)」の重要性も語られている。

こういった時代において、存在感が増しているのがIBMだ。AI・データ×ビジネスで多岐にわたる産業全般を支援し、米国特許の取得数は25年連続で首位(*1)。世界175ヶ国以上で事業を展開し、従業員数は約38万人。世界有数のテクノロジー・カンパニーといえるだろう。

特に注目されているのが、人工知能「IBM Watson」を使ったソリューションだ。さらにはクラウド、IoT、アナリティクス、コマース、モバイル、セキュリティ…といったテクノロジーを提供していく。

いかにIBMのテクノロジーをビジネスと連携させていくか。そこで重要になるのが、IBMで働くコンサルタントたちの存在だ。

今回取材したのは、その一人として日本アイ・ビー・エムで働く中村さん。

もともと広告プランナーからコンサルタントとしてIBMへ入社した、異色のキャリアの持ち主といえる。そこにあったのは、テクノロジーを通じ、より大きな社会課題を解決したいという志だ。

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テクノロジー × ビジネスのプロとして成長していく

実は彼女、地元島根県で従業員わずか3名のPR会社で働いていたという。担っていたのは、地元市町村のブランディング、移住支援のプラットフォーム作りなど。地元企業の商品開発、プロモーションなど地道な仕事も多かった。

「さまざまな地域課題と直面するなかで、少しずつ自身に足りない部分に気づくことができました。たとえば、テクノロジーの知見。そしてプロジェクトマネジメントのスキルです」

こうして転職を考えはじめた彼女、第一の候補として考えたのが、IBMだった。

「まさか自分がIBMのコンサルタントとして働けるとは思っていませんでした」

確かに、IT業界やコンサルティングファーム出身者が多いイメージのあるIBM。なぜ彼女は採用に至ったのだろう。

「本当の採用理由は採用を決めた部門の方に聞いてみないとわからないですね(笑)ただ、私は広告業界でクライアントの課題解決のための企画提案を地道に重ねてきた、という自負がありました。また、“地域課題の解決”というテーマで働いてきた知見もある。その強みを面接で率直に伝えていきました。」

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Watsonを活用し、何を実現するか

こうしてIBMに入社した彼女。どのような仕事に取り組んでいるのだろう。

「私はまだ入社して1年なので、そこまで大きなプロジェクトには関わっていないのですが…たとえば、“ラジオAIアシスタント”のプロジェクトに携わらせていただくことができました。ラジオ局のみなさんと企画会議から参加させていただき、IBMに何ができるのか、社内調整からプロジェクトマネジメントまで広く経験させてもらえた。何よりもリスナーのみなさんから反響を得られたのがすごくうれしかったですね」

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一見すると彼女が自身のテーマとも語ってくれた「地域課題の解決」には遠いようにも感じる。ただ、そこには彼女なりの考え方があった。

「たしかに直結するものではないかもしれません。ただ、ラジオが情報を届けていくのは特定地域に住む方々だったりもする。これから、スポーツチームのオープンイノベーションプロジェクトにも参加させていただけることになっているんです。新しいユーザー体験を生み出す実験的なプロジェクトですが、スタジアム運営を通じて、地域活性化につながるかもしれません。社会課題の解決という観点だと、すべての仕事がそこにつながっているのだと思います」

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「自分が理想とする社会のために、働いていきたい」

彼女は、現在も休日・夜間に大学院へと通い「都市計画」について専攻、学問的なアプローチでも知見を深めている。

「島根県の田舎が地元なのですが、どんどん人口が減っているといった現状があります。都会との格差も広がっていて。そのような状況を目の前にして、できることが限られているのがすごくもどかしいんですよね。もともと町並みを眺めたり、そこに行き交う人々、生活している人たちに思いを馳せるのが好きで。何とかしていきたいという想いがあるのだと思います」

取材の最後には「いつか仕事を通して、都市再生や地方創生、その支援にも挑戦してみたい」と話してくれた。

「自分の理想の街や社会を叶えたいと思っていて。そこに一番貢献できる役割を探して、実行するのが、私にとっての仕事だと思っています。そして、そのためにテクノロジーが果たす役割は大きいと感じています。」

IBMのコンサルタントとして2年目を迎える彼女、今日もその挑戦は続いていく。

(*1)米特許取得ランキング、IBMが25年連続首位
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25547580R10C18A1000000/

(*2)「IBMビジネスの根幹は顧客のイノベーションを支援すること」――日本IBM・キーナン社長
https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/column/keyman/1099923.html

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