INTERVIEW
株式会社FiNC│CWO兼ウェルネス経営担当・海外戦略担当・経営企画担当

健康ビジネスの市場を創る― 元ゴールドマン・サックス証券の女性が選んだ挑戦の舞台

掲載日:2018/05/31更新日:2021/02/19

ヘルステックベンチャー『FiNC』が事業拡大を加速させている。toC向けのヘルスケア/フィットネスアプリで知られる同社だが、企業向け健康分析ツール・健康経営コンサルティングなどtoBビジネスも拡大フェーズへ。同事業の牽引役、営業として活躍するのが神谷友里江さんだ。じつは彼女の前職は、ゴールドマン・サックス証券。6年以上、公的機関をメインクライアントに“インベストメント・バンカー”として働いてきた。転身の裏側にあったのは「企業向けの健康ビジネスという新しい市場をつくりたい」という志だった―。

なぜ、大企業の出身者が『FiNC』に集うのか?

最先端AI(人工知能)トレーナーによるパーソナル指導が受けられるとして、話題のヘルスケア/フィットネスアプリ「FiNC」を軸に、企業向けビジネスの強化など事業拡大を進める『FiNC』。2012年に設立し、ヘルスケア×テクノロジーの先駆けとして順調に事業・組織の拡大を続けてきたヘルステックベンチャーだ。

特にユニークなのが、名だたる企業の出身者たちがジョインしていること。一例を挙げると、ゴールドマン・サックス証券、日本ロレアル、リクルート、ソフトバンク、DeNA、スクウェア・エニックス・ホールディングスなど。

なぜ彼ら、彼女らは『FiNC』に加わったのか。何を求めて転職してきたのだろうか。共通しているのは「健康」という広大な市場かつ、大きな課題を解決していこうとする部分。同社が掲げるのは、モバイルヘルスケアベンチャーとして健康領域にイノベーションを起こすことだ。

同じように2017年9月に入社したのが、今回取材した神谷友里江さん(31)。ゴールドマン・サックス証券出身の彼女。法人企業に対して広告企画や企業向けサービス営業をはじめ、「業務提携」「海外戦略企画」など複数プロジェクトを横断する。

そこには「健康」という大きな課題を解決していきたい、ベンチャーで成長機会を得たいという彼女の志があった―。

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※「FiNC for BUSINESS」…明治安田生命、カゴメ、ロート製薬といった大手をはじめ150社以上が導入する、法人向けサービス。働き方改革・健康経営・データヘルス計画の対策などデータによる可視化からソリューションまで、一気通貫で提供を行なっている。

広大な市場、そして裁量が委ねられるポジションでの挑戦

80%以上のビジネスパーソンが、健康を意識する時代(*1)。今日本では、改めて「医療費削減」や「健康経営」といったキーワードが注目されている。

そのような中で、FiNCの武器となりうるのが、先行者としてヘルスケアの予防領域を牽引、約6年間に渡り蓄積してきたパーソナルデータだ。同データを活用し、事業多角化を進めていく。例えば、企業向けソリューションもその一つと言える。

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神谷さんはCWO兼ウェルネス経営担当・海外戦略担当・経営企画担当というポジションで、各部門での役割に加え、部門横断的なプロジェクトの牽引役としても活躍する。

「ベンチャーで働くのは初めての経験ですが、自分たちが動いた分だけ、マネタイズの仕組みができ上がっていく。そこに大きなやり甲斐を感じていますね」

生き生きとした表情でこう語ってくれた彼女。ただ、必ずしも「経営×健康」は企業における顕在化したニーズではない。しかし同時に、政策・法整備が進むなかで、今後対応が求められていく見通しもある。

「だからこそ私たちが介在する価値があると考えています。今、まさに市場が立ち上がろうとしており、むしろ私たちが牽引し、市場を創っていくフェーズと言えます。0から1をつくる。ビジネスを作れる。そのほうがやっていておもしろいですよね」

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オーナーシップを持てる環境で挑戦したい

もうひとつ彼女が語ってくれたのが、「オーナーシップが持てる環境かどうか」というポイントだ。

「前職のゴールドマン・サックス証券では、どのような場所・どのような職種でもやっていける、という自信を得ることができました。あとは自分をどう活かすか。私が求めたのは、手を挙げればオーナーシップが取れる環境でした。加えて、市場のスケールが見込め、自身が解決したいと思える領域かどうか。そう考えた時にFiNCがベストな選択肢だと考えました」

入社後にギャップを感じることは無かったのだろうか。

「もともと人に頼まれて動くよりも、自分で考えて自分で行動したいタイプ。やろうと思えばさまざまな事に関われて、ビジネスに貢献できたとも感じられる環境なので、大きなギャップはありませんでした。ただ、強いて言えば、営業ツールひとつとっても未整備だったり、フローやオペレーションがまだまだ構築されていなかったり、ベンチャーならではのところはあります。ここは自身がオーナーシップをとって改善していければ」

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外に出て、まだまだ成長できる部分があると気づけた

ゴールドマン・サックス証券といえば、高収入で知られる外資系企業。もっといえば、彼女ほどの実績があれば、独立しても活躍ができたはず。それでもなお、年収も大幅に下回るであろうベンチャーを選んだ彼女。何が彼女を突き動かしたのか。

「人生は1回しかありません。であれば、新しい事をやってみたい。前職で8年半働いて、その会社のなかで自分にできる事、キャリアパスがある程度見えるようになってきました。先がわかっていることにはあまり面白みが感じられないのかもしれません。自分が介在することで未来をつくっていけるかどうか。先がわからない道を歩んだほうが自分をわくわくさせられると思いました」

そして取材の終盤、ベンチャーに飛び込んでみた感想をこう締めくくってくれた。

「事業会社に来て、経営層の意思決定を間近で見られるのは大きい。事業を作る難易度の高さも実感しているところです。外に出て初めて“まだまだ成長できる部分がある”と気づくこともできました」

彼女にとって仕事は成長の“場”といってもいいのかもしれない。今後どのような挑戦をし、成長を志していくのか。そのまなざしは「成長した明日の自分」へと向けられていた。

(*1)ビジネスパーソンの「健康意識」に関する調査2017│株式会社ジェイアール東海エージェンシー
https://www.jrta.co.jp/pdf/research/business_person/person_vol21.pdf

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