24歳で、Twitter Japanにクライアントアカウントマネジャーとして入社した木和田奈々子さん。彼女が企画したのが、映画「ちはやふる」金曜ロードショー放送と連動した、Twitterオリジナルの副音声ライブ番組。Twitter初の試みとなった。なぜ彼女はこうした企画を提案し、実現できたのか。そこには、「Twitterでもっと多くの人を楽しませたい」という純粋な思いがあったーー。
Twitterでは、数々のユニークなプロモーション企画が仕掛けられている。
とくに近年、映画プロモーションのスタンダードとなりつつあるのが、Twitter上でのオリジナルライブ番組の配信だ。最新作の上映にあたり、過去作品のテレビ再放送を見ながら出演者が「副音声」としてトークを繰り広げる。実際の配信や、Twitterでの盛り上がりを見たことのある方も多いはずだ。
実は、こうした「副音声番組をTwitterライブ上で配信する」プロモーション企画を初めて担当したのが、今回取材した木和田奈々子さんだ。2018年3月、映画「ちはやふる」の金曜ロードショー放映に当たり、東宝・日本テレビ・Twitter Japanの3社連動企画として実施された。
メインキャストが実際のテレビ放送を見ながら、リアルタイムで自由に会話を展開。家のようなラフなセットにジャージ姿、出演者を身近に感じられる演出にTwitterは大いに盛り上がった。
2週にわたって配信された番組の総視聴回数は、200万回を突破。映画プロモーションの全く新しい事例となった。
一体なぜこういった企画が実現できたのか。その裏側に迫ってみよう。
木和田奈々子(30)
慶應義塾大学を卒業後、GREEへ。アドネットワークの運用・企画を経験した後、Twitter Japanにクライアントアカウントマネジャーとして入社した。主にメディア&エンターテイメント業界を担当し、「ちはやふる」「バイオハザード:ザ・ファイナル」など話題作のプロモーションを手掛ける。2018年10月、社内異動プログラム「#Branching-Out」を活用し、現在のコンシューマ向けマーケティング部署へ異動。「#平成を語ろう」キャンペーン、「#Twitterトレンド大賞」のプロデュースなどを手掛ける。
Twitter Japanのクライアントアカウントマネジャーとして、様々な業界を担当してきた彼女。とくに長く担当したのが、映画業界だったという。
「映画業界って、新しいことに興味をお持ちの方が多くて。キャストに出演してもらうTwitterオリジナルコンテンツなど、たくさんの新しい施策に携わることができました」
その中の一つが、映画「ちはやふる」のプロモーション。彼女が提案したのが、Twitter初のテレビ局と連動したライブ配信番組だった。
「当初は初めての企画ということで、実現可能性を意識した提案をしていました。それが「主要キャスト全員そろった方がおもしろいですよね」と逆提案いただいたり、セットも予算をかけてテレビ番組に負けないクオリティのものをご用意いただけた。自分の考えた企画案が、たくさんの方のご厚意、熱意で想像を超えてカタチになっていく。こんなに感動的なことはないですよね」
そして2018年10月、彼女は新たな挑戦へ。社内異動プログラム「#Branching-Out(※)」を活用し、コンシューマー向けのマーケティング部署へ異動した。
「クライアントアカウントマネジャーとして働くうちに、自分の企画で皆さんに喜んでもらえることがすごくおもしろくて、やりがいを感じられることだと気づいたんですよね。だったら、その仕事を突き詰めてみたいと考えました」
そして現在、テレビCMをはじめとした広告展開、Twitter内でのコミュニケーション促進を手がける彼女。異動後、改めて感じたのが「年齢や経験を問わず、責任のある立場で仕事を任せる」Twitter Japanの風土だったという。
「異動してすぐに、2年目になる『#Twitterトレンド大賞』のプロデュースを任せてもらいました。番組の内容から、キャスティングまですべて一任されて。マーケターとしての経験は全くない中で、ここまでの仕事ができる。その裁量の大きさを改めて感じました」
(※)#Branching-Out
Twitter独自の社内異動プログラム。社内の他のポジションに挑戦できる仕組み。同じ職種の別チームをはじめ、異なった職種、さらに海外拠点など多様な選択肢がある。随時公募され、希望するポジションにおける面接を経て、決定される。
取材終盤、伺えたのが彼女自身の仕事観について。
「仕事を通して、世の中をもっとワクワクさせたり、おもしろくしていきたいんですよね。ワクワクとか楽しいっていう気持ちは生活を豊かにしてくれるもの。生活必需品などではないですが、世の中になくてはならないものだと思っていて。私自身も、それを届けられた瞬間に一番喜びを感じられるんです」
さらにこう続けてくれた。
「Twitterほど多くの人の気持ちを動かせるプラットフォームって、他にないんじゃないかと思っています。たとえば、改元のときにはみんなで平成を懐かしんだり、新しい元号は何か予想し合って楽しんだり。切り口も映画、スポーツ、音楽…無限にありますよね。Twitterならもっと多くの人の楽しいと思える瞬間やワクワクをつくることができる。こうした新しい事例をたくさんつくっていきたいです」
ポジションや役職に関わらず、社員全員が新しい価値をつくり出し、Twitterを育てていく。ここがTwitter Japanで働く一つの醍醐味だと言えるかもしれない。
「私はとにかくTwitterが大好きなんですよね。だからこそ、多くの人に好きになってもらいたいし、生活になくてはならないものにしていきたい。Twitterってまだまだ発展途上のプラットフォームで、もっといろんな可能性を持っている。私自身が一番に楽しみながら、それを追求していきたいです」
そう笑顔で語ってくれた彼女。その視線はまっすぐと未来に見据えられていた。