性別や年齢、国籍、文化、価値観…様々なバックグラウンドを持つ人材が交流し、お互いを認め合いながら新たな価値を創造するーーこうした「Inclusion & Diversity」の考え方は、いま企業にとって欠かせない要素となりつつあるといっていいだろう。
特にグローバルで先進的な取り組みを進め、注目されるのが、Twitter社だ。「ビジネスリソースグループ(BRG)」と呼ばれる社内活動グループによって、社員自らが様々な課題をテーマに解決に取り組む。今回は実際にBRGで活動する、『Twitter Women』所属の木島玲香さん、『Twitter Parents』所属の志賀玲子さんお二人を取材。その独自の取り組み・カルチャーについて伺った。
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世界で最も多様性に富み、包括的なテクノロジー企業へーーこうしたミッションを掲げ、「Inclusion & Diversity」を推進する、Twitter社。
特にユニークなのが、誰もが働きやすい企業を目指し、社員自らが"社内ボランティア"として課題解決に取り組む、そのカルチャーだ。例えば、『Twitter Women』『Twitter Parents』『Twitter Able』など、自然発生的に「ビジネスリソースグループ(BRG)」と呼ばれる社内活動グループが立ち上がる。
ビジネスリソースグループ(BRG)とは
誰もが働きやすい企業を目指し、Twitter社の社員が自発的に活動する、業務外の社内活動グループ。「Twitter Women:女性の働きやすい環境をつくる」「Twitter Parents:子どもを持つ親たちが働きやすい環境をつくる」「Twitter Able:障がいのある人が働きやすい環境をつくる」などのグループが存在する。社員それぞれが立ち上げることができ、グローバルでぞくぞくと新たなグループが誕生する。
今回は、実際にBRGで活動する、『Twitter Women』の木島玲香さん、『Twitter Parents』の志賀玲子さん、お二人を取材。その取り組み、そしてTwitter社ならではのカルチャーについてお話を伺った。
ーーまず木島さんに、『Twitter Women』の概要について伺わせてください。
木島:
『Twitter Women』は、Twitter Japanの社員が男女平等のもと、より働きやすい環境をつくる目的で活動を行っています。
特に女性だけでなく、男性メンバーが多いのも特徴ですね。メンバーは20人ほどなのですが、1/3は男性。リードの役割も、私と男性メンバーの方が担当していて、素晴らしいアライシップ(※)を発揮していただいています。
(※)自分が属していない、社会的に弱い立場にある集団を理解し、支援すること。
女性問題を解決していくためには、女性・男性ともにお互いを理解していくことが重要。女性のコミュニティではあるのですが、より多くの男性の方に入っていただき、一緒に解決に向けて取り組んでいきたいと考えています。
木島玲香(きじまれいか)
南カリフォルニア大学卒業。テレビCMのオンライン送稿サービスなどを手掛ける企業で働いた後、Twitter Japanへ。Ad Operations Associateとして活躍する。入社当初より、『Twitter Women』に参加し、現在Japan、そしてAPACでのリードも務める。
ーー具体的に、どのような活動を行っているのでしょうか。
木島:
社内イベントを開催したり、グループ内で思い思いにジェンダーのトピックを話せるような場をつくったりをしています。
例えば、イベントとしては外部からゲストスピーカーを招き、セッションを開く形式で開催しています。反響が大きかったイベントで言えば、女性の広告クリエイティブディレクターの方に「広告とジェンダー」をテーマに講演をいただきました。
特に最近、広告は炎上してしまうケースもあります。実際の広告も例に、ジェンダーやそのセンシティビティについて改めて理解を深め、普段の仕事の場にも活かして欲しいと考えました。
ーー続けて志賀さんに、『Twitter Parents』の概要について伺わせてください。
志賀:
『Twitter Parents』では、Twitter Japanのワーキングペアレンツが働きやすい環境をつくる目的で活動をしています。
ペアレンツになることで大きく生活が変わり、大変なこと、悩みを抱えてしまう人も多い。こうした方々が気軽に情報交換やコミュニケーションができる場をつくり、その不安を少しでも和らげてもらう。また子どもがいない社員の方にも、子育てをしながら働いている人の事例を紹介するなど、お互いの立場をより理解し合える環境づくりを行っています。
志賀玲子(しがあきこ)
市場調査会社で、マーケティングリサーチのキャリアを歩んだ後、Twitter Japanへ。Marketing Insights & Analyticsの部署において、マネージャーを務める。2020年に育休より復職。外部イベントでの登壇も務める。
ーー具体的に、どのような活動を行っているのでしょうか。
志賀:
例えば最近だと、ワーキングペアレンツの失敗談などを共有する"しくじり先生"のようなプレゼン形式のオンラインイベントを開催しました。子どもがいない方にも参加いただき、チャットで気楽に会話しながら盛り上げていただきましたね。
自分自身、昨年育休から復帰して、うまくできないことも多いなか、失敗談など共有いただけることはすごく励みになっています。こうした斜めのつながりがあることは、すごくありがたいですよね。
ーー『Twitter Women』『Twitter Parents』には、どのようなきっかけで入られたのでしょうか。
木島:
私はもともと、男女平等というテーマについて関心があったんですよね。
その理由が海外に10年ほど住んでいたのですが、日本で就職活動をはじめたときにギャップを感じてしまって。例えば面接で「女性なのになぜ働きたいのか」といったことを質問されたことがありました。
グローバルで見ればやってはいけないことが、日本ではまだまかり通ってしまう現実がある。そこにすごく憤りと悲しさがありました。そのときからずっと、こうした女性の問題について取り組んでみたいと思っていたんですよね。
そしてTwitter Japanに入社した際、『Twitter Women』の存在を知って。はじめは2人か3人くらいのグループだったのですが、ぜひ貢献したいなと思い、参加しました。
志賀:
私は実は、はじめ『Twitter Women』に入っていて。前職時代に職場のジェンダー問題について考えた経験があり、入社してすぐ存在を知って、参加しました。
『Twitter Parents』に入ったのは、育休から復帰したときですね。自分がワーキングマザーとして働く、いままでと環境がガラッと変わってしまったことに、すごくストレスのようなものを感じてしまった時期があって。
女性として働く上で、もう1度、どういう課題があるのか知りたい、いろいろな人と話してみたい。そう思って『Twitter Parents』にも関わりはじめました。
ーー活動を通じて、得られたものについて伺わせてください。
志賀:
ワーキングマザーとして働くことはハンデじゃない、と気づけたことはすごく大きいですね。
前職時代には、ワーキングマザーは責任とやりがいのあるポジションを得られず、先が見えず退職してしまう人も多くいたんですよね。そのため私自身、子育てをしながら働くことに、怯えやキャリアに対する不安がありました。
ただTwitter Japanでは、そうした心配は必要ないなと感じられて。例えば子どものお迎えの時間は会議は無理ですと、普通にスケジュールに入れていたり、保育園に預けられないときは抱きながらオンライン会議に参加したり。みんなそれを当たり前に生活の一部として、受け入れてくれる雰囲気があるんですよね。
そもそも、Twitter Japanでは「ワーキングマザー」「ワーキングファザー」ではなく、「ワーキングペアレンツ」という一つのくくりで呼んでいて。子どもがいることはメリット・デメリットではなく、一つのアイデンティティとして働けると感じています。
昨年、育休から復職した志賀さん。子育てと仕事を両立する上で意識していることについてお話いただいた。「以前はすべてを自分のパフォーマンスでプレゼンスを発揮することに重点を置いていたのですが、子どもがいるなかで、以前と同じ働き方はやはりできないんですよね。だからこそやるべきことを取捨選択して、私だからできることにフォーカスしています。やるべきことで手が回らなければ、チームのメンバーと連携して、サポートしながら進めていったり。快く協力やサポートが得られるのも、Twitter Japanの特徴ですね」
木島:
女性・男性いろいろな立場の方の意見を聞き、自分自身の考え方を広げられるのはとても良い経験になっていますね。
例えば、これは男女差別なのかというシナリオにぶつかったとき、男性としてはどう対応して良いのかわからないという悩みを話してもらったり。女性としてはこういう風に思う、と伝えた上で、意見をもらったり。男女間にどんなギャップがあるかなど、わかっていたつもりでも、意外と気づけていなかったことも多いんですよね。
同じ目標に向かって、一緒に活動し、対話を重ねることで、多くの学びや気づきが得られていると感じます。
Twitter Japanにおける『Twitter Women』のリードとして活動する、木島さん。その活動において、大切にしていることについてお話いただいた。「グローバル全体で見れば、『Twitter Women』はすごく大きな組織。目標や予算は設定されたものがあるのですが、日本の状況を見て、いかにローカライズしてデリバリーできるかを意識しています。例えばシンプルにTwitter Japanのメンバーのなかで、いまなにが課題になっているか、なにをすべきか徹底的にブレストを重ねていく。みんなの意見を汲み取った上で、いかにアウトプットし、解決に導いていけるか、ここを大切に取り組んでいます」
ーー今後さらに行っていきたいことについて伺わせてください。
志賀:
『Twitter Parents』として、子どものいる親にとどまらず、"家族"というより広い視点で、働きやすい環境づくりを行っていければと考えています。
家族に関わることでいえば、ご両親の介護が必要な方など、様々な課題があると思っていて。また独身で一人暮らしの方も、リモートでなかなか人と会えない状況のなかで孤独感を感じたり、大変なこともあるはず。
こうした多様な方がお互いにどう理解し、支え合っていけるか。より気軽にスムーズにコミュニケーションが取れる場をつくっていければと考えています。
木島:
それぞれテーマは違いますが、BRGとしてどんな人でも働きやすい会社にしたい、という目的は同じなんですよね。
だからこそ、これから他のグループともコラボレーションするなど、より多くの方をサポートできる取り組みを進めていきたいと考えています。
また業務とはプラスの活動になるので、よりアクティブに取り組んでいくために多くの方の協力も必要。たくさんの方に関わっていただけるような仕組みづくりも行っていければと思います。
ーー最後に、Twitter Japanという会社についてどのように捉えられているか、伺わせてください。
木島:
一言で言うと、本当に働きやすい会社なんですよね。
例えば仕事のなかで、会社のためになることで、熱意を持って、こういうことをやった方がいいと思う、やらせてください、と意見をいえば、どんなことでも受け入れてくれる。上司からもサポートするからやろう、とどんどん任せてもらえるんですよね。
それがすごく楽しくて。これほど社員を信頼し、裁量を持ってまかせてくれる会社はなかなかないんじゃないかなと思っています。
志賀:
Twitter Japanでは、縦も横も斜めも、コミュニケーションがすごくスムーズなんですよね。
例えば私の上司はサンフランシスコにいるのですが、フレンドリーに簡単にやり取りできる雰囲気だし、もちろんチームのメンバーもそう。他のチームのメンバーでも、わからないことがあればすぐにミーティングを設定してくれて、困っていることに悶々とすることもないんですよね。
またその人の生活やバックグラウンドは関係なく、個人の業務や志向性から、これほど平等に評価してくれる環境は率直にすごいと思っています。
私自身、産休・育休に入る前、マネージャーにプロモートしてもらい、育休から戻ってきて1年の間にさらに昇進させてもらったり。産休・育休が前提の人を昇進させることは、あまり聞かないんじゃないかなとも思っていて。
こうした環境で働けることにすごくやりがいが感じられていますし、感謝もあります。だからこそ、Twitter Japanがより誰もが働きやすい会社となっていけるよう、私自身取り組んでいきたいですね。
今回は、Twitter独自の「Inclusion & Diversity」の取り組み、そしてそのカルチャーについてお届けした。ぜひ少しでも同社でのキャリアに興味を持った方は、求人にある「興味あり」のボタンを押してみてほしい。そうすればTwitter Japan社から「合格可能性」が直接届く。求める人材要件と自身がフィットしているか、事前に見極める上で参考になるはずだ。