INTERVIEW
株式会社ドリームインキュベータ|ビジネスプロデューサー

ソニーからDIに転職した理由。戦略コンサルティングを通じて「人々の役に立ちたい」という思い

掲載日:2018/03/08更新日:2018/07/25

約4年、ソニーで働いた大津留博文さん(当時26歳)は、ドリームインキュベータ(DI)への転職を決めた。「日本を元気にするようなビジネスを生み出し、成長・加速させたい」。熱い思いを胸に、いわゆる戦略コンサルタント(ビジネスプロデューサー)としての道に進んだ背景に迫った。

新しい事業を創造する、ビジネスプロデューサーに。

「未来のソニー・ホンダを100社育てよう」

これが『ドリームインキュベータ(以下DI)』が掲げる理念だ。同社はボストン・コンサルティング・グループ(BCG)元代表の堀紘一氏が創業した戦略コンサルティングファーム。最大の特徴は、その理念を具現化した「ビジネスプロデュース」というコンセプトにある。「ビジネスプロデュース」とは、戦略コンサルティングをベースに、業界をまたいだ大きな絵を描き、他のプレイヤーとつながりながら行う事業創造のこと。同社はクライアント企業に対し「ビジネスプロデュース」支援を行うことで、産業・社会のあり方を変え、日本経済を元気にすることを目指している。

同社で若くしてマネジャーとなり、活躍しているのが、今回取材した大津留博文さん(31)。約4年間、ソニーで働き、26歳でDIに入社。もともとは広報としてのキャリアを歩んできた彼が、戦略コンサルタント(ビジネスプロデューサー)を志望した理由とは?

「今もソニーのことが大好きです。先輩方にも可愛がっていただきましたし、多くのチャンスも与えていただきました。今でも感謝の気持ちが絶えません。同時に、当時広報としてさまざまな商品を担当するなかで2つのことを感じるようになりました。一つは、より上流の意思決定に携わってみたいという思い。そしてもう一つはソニー以外の会社にも貢献したいという思いです。ソニーをはじめ、日本には画期的な技術を持っているすばらしい企業が沢山ある。そういった企業に広く貢献していけるような人材になりたいと考え、戦略コンサルティングファームへの転職を決意しました」

数ある戦略コンサルティングファームの中でもなぜ彼はDIを選んだのか。彼を突き動かしたもの、その決意の背景に迫っていこう。

大企業のビジネスパートナーとして果たす役割。

「ソニーにいたこともあり、“未来のソニー・ホンダを100社育てよう”という創業理念に強く共感しました。この理念の通り、DIはクライアントの大企業やベンチャー企業とともに、新たな取り組みを次々に仕掛けており、戦略コンサルティングファームの中で一番面白そうなことをやっていると感じました」

同社の手がけるコンサルティングプロジェクトのテーマの7割は「事業創造(ビジネスプロデュース)/成長戦略」など、ソニー・ホンダが達成してきたような大きな事業成長を目指す案件。将来の大きな成長を目指す案件であること。また、クライアントの7割は業界トップ企業であること。これはDIを語る上で重要な事実といって良いだろう。

実際、同社では、どういったプロジェクトを手がけているのか。大津留さんが最も印象に残っている案件として挙げてくれたのが、大手メーカーとのプロジェクトだ。

「お客さまからいただいたのは、“健康の領域で新たな事業の柱をつくる”という大変チャレンジングなテーマでした。市場・競争環境の分析など、戦略コンサルティング的なアプローチやアウトプットはもちろん、“何故いま「健康」という価値が求められているのか、そもそも「健康」とは何なのか”こういった社会的課題の本質から議論していきました。その結果、従来の発想では生まれない大きな構想を描くことができました。事業構想の最上流から携われること、そして時には国とも議論をしながら前進させること、それがDIの大きな醍醐味だと感じています」

さらにもうひとつ、大津留さんを惹きつけたのは働く人材の魅力だ。

「DIにはその理念に惹かれ、高い視座とパブリックマインドを持った人材が集まり、前向きに新しいことにチャレンジしています。そのバックグラウンドは非常に多様。中途でいえば、官僚、ベンチャー社長、ハードウェアエンジニアや商社、外資金融、広告代理店出身者...など。また、新卒にもさまざまな経験を持った人材が集まっており、年齢や社会人歴に関係なく、学ぶことが多いと感じます。これほど幅広い経験を持ち優秀かつ、前向きなメンバーが切磋琢磨している環境で自分もチャレンジしたいと思いました」

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「第三者」だからこそ出せる付加価値を、徹底的に磨いていく

多様なバックグラウンドを持ったメンバーが集い、高いパフォーマンスを発揮していく。これを支えるのが、人材育成の仕組みにあると大津留さんは考えている。

「研修はもちろんありますが、OJTで即座に実践していくことで成長を担保しています。まず、ビジネスプロデューサーは入社するとオーソドックスな戦略コンサルティングの方法論を徹底的に叩き込まれる。加えて、さまざまなテーマ・業界のプロジェクトにアサインされることで、特定の業界に偏らない広い視野と高い視座を持った人材へと成長していきます」

DIがユニークなのは、コンサルティングの専門領域を固定しないということだ。

「通常、コンサル業界では伝統的に、業界知見を効率的に蓄積できるよう、コンサルタントの専門領域をある程度固定しています。ただ、DIではビジネスプロデューサーの担当領域をあえて固定せず、意図的に幅広い業界でのコンサルティングを実践させている。これは、業界という『蛸壺』に留まっていては社会を一変させるような大きな進化は実現しない、という考えがあるからです」

従来の戦略コンサルティングに加え、さらなる付加価値をつけていく。このチャレンジングな期待に対し、組織的に成長をサポートする仕組みも取り入れている。

「評価はマネジャー以上が全員出席のもと、全ビジネスプロデューサーのパフォーマンスを半年ごとに共有し、決定されます。一人ひとりについて次の成長に向けて会社がどのようにサポートするかを徹底的に議論していく。これは人を大切にしたいというファームとしての想いだと思っています。また、入社時はメンターをアサインし、仕事の進め方、成長に関するアドバイス、パフォーマンスに対するフィードバックなど、必要なフォローをタイムリーに受けられる体制を整えています」

そして現在、31歳という若さでマネジャーとしてプロジェクトをリードする立場となった大津留さん。自身らの価値についてどう捉えているのだろう。

「超一流企業の方々の持つ課題がプロジェクトテーマの出発点ですので、当然ながら、どのテーマにもブレークスルーが求められます。そのためにも、DIでは役職に関係なく課題解決・クライアントサービスの提供者としてのオーナーシップが求められますし、社内会議では非常にフラットかつ徹底的な議論が行われます。ある意味で、「第三者(=よそ者)」だからこそ出せる付加価値を徹底的に磨くことで、前進をもたらすというイメージですね」

さらに、マネジャーとしての役割も次のように語ってくれた。

「マネジャーは、メンバーの意見を集約し、クライアントに対して最前線に立ちながらプロジェクトをリードする役割を担っています。質の高いアウトプットをご提供することはもちろんのこと、社内外のミーティングでいい議論ができるような雰囲気づくりを意識して仕事をしています」

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「目の前にいる人たちの役に立つ」ための仕事を。

そして取材の終盤には、やりがいを感じる瞬間についても伺うことができた。

「マネジメントに対する示唆をまとめ、意思決定を促すことで、クライアントと社会に大きなインパクトを与えることは、“業”としてのやりがいの一つでしょう。ただ、私個人としては、目の前で、膝詰めで、プロジェクトを一緒に進めてきたお客様から“一緒に仕事ができてよかった”といった反応をいただけることが大きなモチベーションになっています。

どのような貢献ができるか、誰の役に立てるか、ということに仕事の意義を見出しているのだと思います。戦略コンサルタントというとロジックで淡々と提言だけをしていくというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、新しい事にチャレンジしようとするクライアントの背中を押すという観点では、ポジティブな熱量を生み出す思いや前向きな思考も非常に大切だと思っています」

プロジェクトを成功へと導く。社会を動かすような事業を仕掛けていく。それは決してロジックだけでは成し得ないものなのかもしれない。人と人との関係性、そして熱量をいかに生み出せるか。大津留さんへの取材を通じ、ビジネスプロデューサーとして大切な素養、仕事との向き合い方を垣間見ることができた。一体彼は今後どのような事業創造に携わっていくのか。その眼差しは未来へと向けられていた。

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