INTERVIEW
日本銀行|総合職

日本唯一の中央銀行「日本銀行」への転職。求めたのは、社会経済の「理論」と「実務」が重なり合う仕事

掲載日:2022/02/14更新日:2022/03/14

日本で唯一の中央銀行である日本銀行では、どのような人材が活躍しているのか。今回お話を伺ったのは、経済記者を経て、日本銀行に入行し、活躍する仲智美さん。彼女が求めたのは、公益性の高さや業務内容の幅広さに加えて、「理論」と「実務」の関係性が強い仕事だった――。

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経済の現場を、分析的に捉え直す

はじめに、前職での仕事内容について伺ってもよろしいでしょうか。

前職では、経済記者として働いていました。もともと学部時代に社会学を専攻しており、社会調査の技法など、学問として学んだことが活かせる職種として、新卒で働き始めました。

当時、特に面白みを感じていたのが、「個」である人間の行動や「集合体」としての社会経済がどのようにして成り立ち、そして変化していくのか、それらを解きほぐしていく作業です。こういった分析、洞察への深い興味関心が当時からあったのだと思います。経済記者は、まさに社会経済、時代の変化を追い続ける仕事。刻々となされる意思決定が社会を動かし、経済に大きな影響を与えていく現場に立ち会うことができ、充実した日々でした。

経済活動を分析的に見つめる仕事に、やりがいを感じたのですね

はい。仕事を続けているうちに、さらに専門性を広げて、目の前で起きている事象について、経済学の視点から理解していきたい、そういった思いが次第に募っていきました。そこで、退職して海外留学をすることにしました。

留学から帰国するタイミングで、改めてどういった仕事をしていくのか、自分なりに軸を整理しました。まず「公益性」が高く、業務の内容が幅広いこと。そして「理論」と「実務」の関係性が強い職務であること。これらを満たす環境が、日本銀行でした。

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培った専門性を調査・分析に活かす。日本銀行で感じる仕事のやりがい

日本銀行で携わてきた仕事で、やりがいを感じる部分教えて下さい。

入行後は、調査統計局、国際局、金融機構局において、調査・分析業務に携わってきました。日本銀行は、エビデンスに基づく政策遂行に重きを置いているため、そのための調査・分析の内容、手法は多岐にわたっています。内容面で言えば、景気・物価情勢や金融システムの現状・課題の把握などを、幅広く手掛けていますし、手法面で言えば、最新の計量分析手法を駆使したデータ解析のほか、企業や金融機関等へのヒアリングなども行なっています。

特に産業分析やヒアリングでは、私自身がこれまで学んできたスキルや経験を生かして、仕事を進めていける場面が多くあります。また、成長といった観点で言えば、業務を通じて新しい分析手法を身につけることも可能です。さらに――これは日本銀行ならではの魅力ですが――、携わった調査・分析が、政策の遂行に生かされているという点についても、やりがいを感じますね。

多様性を尊重する職場。女性活躍を推進する取り組みも活発に

入行前と入行後で「日本銀行」に対するイメージの変化、発見などあれば教えて下さい。

まず、非常に多様な専門性やキャリアを持つ職員が、人格も含めて、お互いを尊重しながら働いているという点が、入行してみて最初の感想でした。多様性の尊重に向けた組織的な取り組みが随所に施されていることもあって、職員がお互いを尊重する雰囲気が醸成されており、中途採用であることをあまり気にすることなく、安心して働けています。

女性活躍の推進に対する取り組みも非常に活発だと思います。例えば、出産・育児支援一つとっても様々な制度が導入されています。私自身、産育休から復帰した際には、事業所内保育所も利用しました。その際には、職場のみなさんが配慮してくれて、「就業時間内に打ち合わせ時間を収めよう」と動いてくれるなど、職場の理解にも心強いものがありました。

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使命感と高い専門性を持つ同僚と、社会的意義のある仕事を

最後に、仲さんご自身が考える、日本銀行で働くことで得られることがあれば教えて下さい。

高い使命感と専門性を持つ同僚たちと働くことができる、このことは何ものにも代えがたい貴重な経験になっています。そういった同僚と、社会的に大きな意義のある職務に携わることができる部分も他では得られない経験です。

例えば、現在、私が携わっている、気候変動が金融システムに与える影響の調査もその一つです。気候変動が、経済社会にどのような影響を与えているのか、また、今後与えていくのか。その解明は、日本銀行においても重要な調査分野の一つですが、気候変動特有の不確実性などもあり、未だ多くの問いが残されています。このため、経済はもちろん、ファイナンス、工学、システム、法律等、様々なバックグラウンドを持つ同僚と同じ志を持ち、協働していく。互いの専門性を尊重しながら、粘り強く取り組む。そういった日々は、大きな意義が感じられると同時に、知的刺激に満ちており、非常に充実しています。

2014年の入行以来、前職より長い時間を日本銀行で過ごしていますが、今日まで、日々社会経済のダイナミズムを肌で感じ、知的好奇心が刺激され続けています。今後も、中央銀行員としてより深いレイヤーで問いを立て、有効な答えを導き出せるよう、自己研鑽を重ね続けていければと思います。

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