世界最大級の会計事務所「PwC」のメンバーファームとして、企業の抱える内部統制などに関するリスク管理をサポートしていくのがPwCビジネスアシュアランス合同会社(以下、PwCビジネスアシュアランス)。同社でアソシエイトとして働くH.S.さんにお話を伺った。特許事務を経て28歳でPwCビジネスアシュアランスへ転職。彼女が求めたのは、「あえて成長痛を感じられる環境に身を置き、自らを高め続けられるフィールド」だった。
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新卒では特許事務所に入社。特許事務として、約5年間にわたり、特許の国際出願における書類の手続き、特許庁への毎年の支払い管理などの業務に携わってきたH.S.さん。
前職で多くのことを学び経験を積むうちに、もっと新しいことに挑戦して視野を広げていきたいという想いが強くなったという。
「特許事務の仕事はマニュアル化された部分が多く、非常に効率的に業務を進めることができます。この業務に関する専門性も身に付き、知見も増えてきたのですが、今度はマニュアル通りにいかない、例えば自分の考えをもとに創意工夫していくような仕事にも挑戦してみたいと思うようになりました。また、私は学生時代に留学していたこともあり、自分の強みである「英語力」を活かしながら多様な価値観を持つ人と働いてみたいという気持ちも湧いてきました」
こうしたなか、「ある女性との出会い」が、彼女の運命を大きく変えることになる。
「あるとき、ロールモデルとなるような女性に出会ったんです。その方は、日本で事務業務を経験された後、米国に留学し、1年後に帰国してBig4に転職された方でした。彼女の、自分の人生を切り開いていく行動力が、私には衝撃的でした。実は、私の夫もBig4に勤務しており、忙しそうながらもイキイキと働く姿をそばで見ていました。そうしたキャリアにもともと“憧れ”はありましたが、自分がBig4で働くということは難しいだろうと、最初から諦めにも似た気持ちがありました。ところが、彼女と出会ったことで感化され、「私もチャレンジしてみたい」と思い、転職することに決めたんです」
こうして転職活動を開始。出会ったのが、PwCビジネスアシュアランスだった。
「業界としては特に絞らず、幅広くみていました。企業風土がフラットで、柔軟性のある考え方を持つ人たちが集まる会社で働きたいと思っていたので、外資系コンサルや、日本企業でもグローバルなカルチャーがありそうな大手IT企業などを見ていました。その中でもPwCビジネスアシュアランスは、面接時にパートナーとの会話が弾み、英語力も活かすことができ、波長や雰囲気が自分にあっていると感じました。また、内部統制などに関わっていく仕事を通して専門性を磨いていくこともできそうな部分も魅力的でした。そして、ご縁があり入社することになりました」
PwCビジネスアシュアランスで得られるキャリアについて、彼女のストーリーからみていこう。
【PwCビジネスアシュアランスについて】
PwCビジネスアシュアランスは、PwCが世界で培ったアシュアランスに関する知識や経験を活用し、会計監査の枠組みを超えて、クライアントのビジネスモデルに適応したサービスを開発・提供することによって、クライアント価値(企業価値やブランド価値など)の維持・向上や改善に貢献することをミッションとしている。
たとえば、クライアントの企業価値を毀損する事象やその兆候の有無の調査・モニタリングなどを行なう。企業価値やブランド価値に多大な影響を及ぼす事態(情報漏洩、内部告発、大規模システム障害など)においては、利害関係者への対応をサポート、再発防止策の導入支援およびその効果測定のためのモニタリングを実施。クライアントが社会や市場からの信頼を回復する取り組みを支援する。
2017年にPwCビジネスアシュアランスに入社したH.S.さん、現在はどういった業務に携わっているのか。
「いまはIT企業のJ-SOX支援業務に携わっています。J-SOX業務とは、内部統制報告業務とも言われます。上場企業は毎年内部統制報告書を国に提出することが定められていますが、その報告を行なう上で企業は自身の内部統制の有効性を評価する必要があります。PwCビジネスアシュアランスは、企業のパートナーとして内部統制評価の支援を行なっています。現在、私は、こうした内部統制評価手続などを行なうマネージャーやシニアアソシエイトをサポートする業務を担当しています」
これまで関わった中で、特に思い出深かったことについてもふれてくれた。
「コンプライアンスモニタリングのプロジェクトでは、忙しい仕事の合間を縫って私たちの対応をするクライアントの気持ちを考え、基本的なことですが、コミュニケーションのブレイクダウンが発生しない対応を心掛けました。例えば、意図・内容が瞬時に伝わる質問の仕方、答えやすいような質問、聞き取りやすい声の大きさなど、ちょっとしたことですが、こうした積み重ねが、信頼関係を構築していくことにつながりました。気軽に電話で相談してもらえたり、顔も覚えていただき、クライアントの職場に伺うと「おかえり」と声を掛けてもらえたり。これはうれしかったですね。
また、クライアントが海外事務所を持つ場合、現地のPwCのメンバーファームのスタッフとも連携しながら、オンライン会議やチャットでこまめにコミュニケーションをとり信頼関係を構築していきます。そのため、現地に出張でモニタリングに伺った際も、現地のクライアントスタッフとスムーズに業務を進めることができました。「私にもできるんだ」と大きな自信になりました。
いわゆる「サポート役」ではなく、自らオーナーシップを持ち創意工夫しながら進めていく。かつ、得意な英語を活かし、ビジネスをしていける。PwCビジネスアシュアランスには、私が求めていた環境がありました」
続いて、PwCビジネスアシュアランスの魅力について、こう語ってくれた。
「PwCでは、職階や職種に関わらず、本当に志や意欲が高く、優秀な人たちと共に働くことができます。学ぶことにアグレッシブな方が多く、日々刺激を受けます。それが、「私も頑張ろう」というモチベーションにつながっています。
例えば、今一緒に働いているシニアアソシエイトの女性。彼女は、J-SOXの業務を担当してまだ1年ほどなのですが、すでにクライアントのことも知り尽くし、クライアントが認識していない部分まで先回りして情報提供をしている。かつ、リーダーシップにも長けていて、尊敬しています。
また、私と同年代のアソシエイトの方。いくつものプロジェクトを並行して担当しているにも関わらず、仕事が速く正確なんです。私がにっちもさっちも行かず途方に暮れているようなシーンでも、冷静にエビデンスをチェックし解決まで持っていく。そうした根気強さを尊敬していますし、私もこうなりたい、と刺激を受けます。こうした方々が身近にいる環境に身を置けることは、非常に恵まれていると思います」
現在は、時短勤務で働くH.S.さん。「PwCは、ワーキングペアレンツをサポートする体制が充実しています。コロナ禍で保育園が休みになるケースも増えていますが、そういった方向けに、ベビーシッターの費用の補助などもあります。子育てをしながら働く社員にも理解がある方が多いですね」
続いて、入社する前に、知っておいたほうがいい点についても伺えた。
「これはPwCに限らずコンサル業界に共通する点かもしれませんが、正直、業務量は多いです。差し込みでタイトな依頼が舞い込むことも珍しくありません。そのため、「周囲の人を巻き込み協力を得ながら進めていく」スキルは、求められると思います。
とくに私の場合、現在は時短勤務のため、どうしても時間的な制約がある状況です。ときには子どもが風邪で保育園に行けず、面倒をみながら仕事をしなければならないといった状況も発生します。こうした状況でも、任されたプロジェクトに穴をあけず、責任を持って遂行していくためには、優先すべきことを第一に考え、状況に応じて適宜メンバーに協力をあおげるようなコミュニケーション能力が欠かせないと考えています。
仮に、自分でやることにこだわりデットラインを過ぎてしまえば、クライアントの信用を失ってしまう可能性もあります。だとしたら、周囲の方の協力を得ながら、最速でゴールに到達できるよう目指すことが大事だと思うのです。
そのため、私は自分だけではその業務をやり切ることが難しいとわかった時点で、なるべく早く自分の状況を上司やチームメンバーに共有し、他の人にも協力を得られるよう働き掛けを行なうようにしています。支援をお願いしやすくするためにも、日頃から同僚とは密にコミュニケーションをとるようにしています」
最後に伺えたのは、今後のキャリアビジョンについて。
「現在はシニアアソシエイトのサポート業務をしながら、勉強させてもらっているところです。今後は、より自分のナレッジを深めたい。そして、より難しい領域のなかでも、自力で解決できることの範囲を広げていきたいと考えています。
私の場合、自己成長こそが自己肯定感につながるタイプです。いつまでも同じところにとどまっていては、「私、何をやっているのかな?」と自己嫌悪に陥ってしまいかねない。だから、「昨日よりも、今日は他の人への指導が上手にできた」「去年より今年は難しい領域のプロジェクトができた」こうした変化を、1つずつ積み上げていきたいと考えています。
私は、仕事とは「自分を高めていくためのもの」だと捉えているので、優秀な人たちに囲まれて働けるPwCビジネスアシュアランスはまたとない環境だと感じています。正直に言えば、自分の調子が悪いときは、優秀な同僚がまぶしく見えて、自分のふがいなさに落ち込んでしまうこともあります。ただ、それも「成長痛」だと捉えるようにしているんです。たとえ、ネガティブな感情を抱いたとしても、それをバネにすれば自己成長につながっていく。だから、「成長痛」も大事にしながら、これからも自分を高めていきたいです」