10幎モノのサヌビスをアヌキテクチャから再蚭蚈─はおなブックマヌクがScalaずDDDを䜿う理由

10幎以䞊運甚されおいるサヌビスには、さたざたな技術的な負債が発生しおいたす。今埌の継続的な改善のため、いったん新芏開発を止めお4幎かけお党面的なリニュヌアルを実斜した「はおなブックマヌク」の開発者に、プロゞェクトの課題や解決する手法などを聞きたした。

10幎モノのサヌビスをアヌキテクチャから再蚭蚈─はおなブックマヌクがScalaずDDDを䜿う理由

むンタヌネットの自由な情報流通を促進した「Web 2.0」ずほが同時期、2005幎に生たれた「はおなブックマヌク」は、コメントを介しおナヌザヌどうしのコミュニケヌションを支揎する、日本最倧の゜ヌシャルブックマヌクサヌビスずしお提䟛され続けおいたす。しかし、動きの速いWebの䞖界で、10幎以䞊運甚されおいるサヌビスを改善し、最適化し続けおいくのは困難なこずです。

はおなブックマヌクの開発チヌムでは、10呚幎を迎えた2015幎、次の10幎を芋据えお完党にリラむトし盎すこずを決定し、玄4幎をかけおプロゞェクトを完遂させたした。郚分的なリファクタリングではなく党面的に曞き盎した狙いや、リニュヌアルプロゞェクトで盎面する課題や解決する手法に぀いお、アプリケヌション゚ンゞニアの䌊奈林倪郎さんず谷口力斗さんに聞きたした。

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䌊奈 林倪郎いな・りんたろう 2 oarat 3 tarao写真右
京郜倧孊倧孊院情報孊研究科修了。日本孊術振興䌚特別研究員を経お、2013幎株匏䌚瀟はおな入瀟。2015幎よりテックリヌドずしお「はおなブックマヌク」リニュヌアルプロゞェクトを䞻導する。ブログ貳䜰䌍拟陞倜日蚘
谷口 力斗たにぐち・りきず 4 tanishiking 5 tanishiking写真巊
京郜倧孊工孊郚卒。孊生時代からアルバむトずしお、たた2017幎の新卒入瀟埌も䞀貫しお「はおなブックマヌク」リニュヌアルプロゞェクトに携わる。珟圚はサヌビスプラットフォヌム郚に所属。ブログたにしきんぐダム

改善1぀に数カ月かかるなら党おを曞き換えられないか

──リニュヌアルを決定した時点で、サヌビスの開発はどういう状況だったのでしょうか

䌊奈 はおなブックマヌクの゜ヌスコヌドは、2008幎に䞀床倧きく曞き倉えられおいたすが、それ以降はモノリシックなコヌドを少しず぀拡匵しながら䜿い続けおいたした。2005幎に初めおロヌンチした際に曞かれたコヌドも、管理画面の䞀郚に残っおいたしたね。

そのため、ここ数幎の倧きな課題は、ちょっず改善のために手を加えるだけでも、けっこうな開発工数がかかっおしたうこずでした。パフォヌマンスを改善するのに根本的なずころを盎さなくおはいけなかったり、䜕か新しい機胜を远加するずきにも、叀いコヌドに手を付けないで実珟できるこずは限られおいたり  。

谷口 既存の機胜に関係するずころでコヌドを改倉するずリグレッションが起きる恐れもあったため、できるだけ既存のコヌドに觊らず、新たにコヌドを曞こうずいう空気が匷かったですね。

䌊奈 その結果、䌌たような凊理を行うメ゜ッドを別に生やしお  ずなるので、さらにコヌドが肥倧化するこずになっおいたした。

谷口 新しくプロゞェクトに加わった人が、耇数の䌌たようなメ゜ッドのうち「どっちが本物」ず悩むこずもありたしたね。はおなブログなど瀟内の別のサヌビスからも、APIなどではおなブックマヌクの機胜を利甚したい堎合などに「もうちょっず䜕ずかならないか」ずいう声が䞊がったりもしおいたした。

2000幎代にトレンドだった開発手法の負債

䌊奈 開発サむドずしおも、垞にサヌビスをよりよいものにしおいこうずいう思いがありたす。ただ、10幎以䞊運甚しおきたサヌビスに圱響を䞎えずに実珟しようずするず、どうしおも時間がかかっおしたうのも事実でした。

──どういったずころに時間がかかる芁因があったのでしょう

谷口 圓時の゜ヌスはPerlで曞かれおいたしたが、コヌドベヌスが玄40䞇行ず非垞に倧きい䞊に、瀟内で独自に䜜成したWebフレヌムワヌクやO/Rマッパヌを利甚しおいたこずもあっお、コヌドの構造も独特でした。新たに「こんな機胜を䜜ろう」ずなっおも、関連するコヌドを探すだけで時間がかかっおいたした。

䌊奈 独自フレヌムワヌクが悪いわけではなくお、2000幎代半ばのトレンドずしおは、それが䟿利で高速に開発できる方法でした。けれど10幎15幎ずたっお、゜フトりェアの開発手法も倉わっおいく䞭で、それを継承するのにちょっず倱敗しおしたったのかなず反省しおいたす。

過去の開発意図を探る考叀孊的手法

谷口 ただ、はおな瀟内には日蚘文化が根匷くあるので、「どういう経緯でこうしたのか」「どういう理由でこうなっおいるのか」ずいったこずは、みんな瀟内Wikiなどに曞いおあるんですね。なので、Gitのコミットログを芋おだいたいの時期を特定しお、既に退職しおる゚ンゞニアの圓時の瀟内ブログを読んだりしおいたした。

䌊奈 そういった䜜業を僕らは「考叀孊」ず呌んでたすが、サヌビスの立ち䞊げ圓初にはWeb゚ンゞニア界隈を巻き蟌んだ技術的な議論がはおなダむアリヌなどでも繰り広げられおいたので、それも远いかけたした。

䜕かを䜜り盎すずきには、そうやっお過去の経緯を調べおたずめなおし、圓該の日蚘やコメントを参照しながら「こういう経緯なんだから、珟代ではもう忘れおいい事柄なんじゃないか」ず議論するこずもありたしたね。

──コヌドの意図を探るだけでも手間がかかっおいたんですね。ただ、完党なリニュヌアルではなく、郚分的なリファクタリングを積み重ねお改善しおいくこずもできたのではず思いたすが

䌊奈 䟋えば、はおなブックマヌクのデヌタを利甚するアプリを改善しようずしお「サヌバサむドにこんなAPIが必芁だ」ずなり、あわせお倧芏暡なリファクタリングをしたこずもありたした。ただ、1぀機胜を䜜るたびにそれず同じこずが起きおいたんです。

こうした悩みは以前から認識しおおり、過去にも䜕床かWebサヌバやデヌタベヌスぞの接続呚りで倧芏暡リファクタリングに取り組んだこずもあったのですが、残念ながら郚分的な改修ではうたくいきたせんでした。

デヌタセンタヌ移行も芋据えお刷新しよう

──ずはいえ、実際に動いおいるサヌビスを党お曞き盎す刀断は難しかったのではないですか

䌊奈 圓時の開発ディレクタヌに「パフォヌマンスやシステム安定性のための改善に぀いお、既存のむシュヌを個別に党お察応したらどのくらいの期間がかかるか」ず盞談されお、率盎に「どうしおも3幎はかかるし、その間は新機胜の開発もできなくなる」ず答えたこずがありたした。ちょうどデヌタセンタヌ移蚭のプロゞェクトが動いおいたこずもあっお「いずれどこかでやらなければならない話ならば、ここで刷新しよう」ずいう刀断が䞋りたした。

──少しず぀修正しおも同じ開発期間ずコストがかかるのなら、党お眮き換えようずいうこずですね。

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ドメむンモデル蚭蚈ずScalaずマむクロサヌビス化

──プロゞェクトを開始した圓時のこずからお聞きしたいのですが。

䌊奈 プロゞェクトの開始は2015幎です。党面移行を私ずもう1人で進めるこずになり、埌に谷口など2人が加わっお、最終的にチヌムの゚ンゞニアは4人になりたした。

谷口 僕がアルバむトずしお入瀟したのは2016幎6月ですが、それ以降ずっずプロゞェクトに関わっおきたした。

──先ほど、サヌビスのロヌンチ圓時ず比べお開発のトレンドも倉わっおきおいるずいう話がありたしたが、党䜓を曞き盎すために採甚した開発手法などを教えおください。

䌊奈 たず、マむクロサヌビスです。はおなブックマヌクには「Webペヌゞを衚瀺する郚分」「裏偎で人気゚ントリの蚈算やコメント集玄を行う郚分」「倖郚のサむトにHTMLを取りにいく郚分」などいく぀かのシステムがあり、それぞれ性質が異なりたす。毛色の違うシステムをマむクロサヌビスずしお分けた方がいいなずいうこずは、旧システムの頃から思っおいたした。

コアロゞックにはScalaを採甚

──2015幎のむベントで、開発蚀語にScalaを採甚するこずを早々に発衚しおいたすね。

はおなブックマヌク in ScalaScala関西 Summit 2015 発衚資料

䌊奈 マむクロサヌビスずしお分けるなら、システムごずに蚀語が違っおいおもかたわないわけです。そこでコアロゞックの郚分は、リファクタリングしやすく、継続的にメンテナンスしやすく、ドメむンモデルをきちんず衚珟できる方がいいず刀断し、他のサヌビスで採甚した実瞟もあるこずからScalaにしたした。

Scalaで曞いおいるず、壊れた曞き倉え方をするずコンパむルが通らなくなるので、すごくリファクタリングしやすいんですね。

䞀方、フロント゚ンドのWebペヌゞを衚瀺する郚分は、文蚀を倉えたり、デザむナヌさんが手を加えたりず、ちょっずした倉曎をたくさんするこずになるため、ラむトりェむトな蚀語の方がやりやすいだろうずいう理由で、Perlにしたした。Perlなら瀟内に開発者もたくさんいたすから。

ただ、はおな瀟内にはマルチリンガルな゚ンゞニアが倚いですし、1぀の蚀語を知っおいれば他の蚀語の習埗も早いですから、特定の蚀語を優先するのではなく、適材適所で決めおいたす。䞀郚のマむクロサヌビスでは、Goも䜿っおいたす。

きちんずしたドメむンモデルによる蚭蚈ず実装を継続したい

──いた「ドメむンモデル」ずいう蚀葉がありたしたが、圓初からDDDDomain-Driven Design、ドメむン駆動蚭蚈で進めたずいうこずでしょうか。

䌊奈 はい。蚭蚈時には、ドメむンモデルをきれいにするずころに非垞に気を䜿いたした。叀いシステムでは、䟋えば同じ「interest」ずいう名前なのに、出おくる堎所によっおそれぞれ別の機胜、違う意味を持぀こずがありたした。

そういったこずをなくしたかったので、この機胜の「興味」ずは䜕を意味するのか それはコヌド䞊のどの名前ず察応するのか ずいった「語圙」をしっかりず定矩したした。

たた、長幎開発を続けおきたコヌドベヌスがぐちゃぐちゃになっおしたう理由の1぀に、最初はきちんずレむダを分けお「䜕のロゞックはどこに曞くのか」を決めおいたのに、より凊理しやすくしたいずか、いろいろな理由でそのルヌルが厩れおいっおしたうこずがありたす。

そこで移行䜜業の最初に、「ドメむン局ずは䜕か」「ドメむン局ずアプリケヌション局ナヌスケヌス局ずは䜕が違い、䜕を入れるべきなのか」「コントロヌラ局がファットにならないためにどうしたらいいか」ずいった事柄をかなり時間をかけお議論し、決めおいきたした。

新たに加わっおきたメンバヌにものその結果を共有し、䞀緒に議論しおいたす。それを螏たえお、「こういう機胜を実装する際は、ここにこういうコヌドを曞きたす」ずいった事柄をチュヌトリアル颚にたずめた「開発の手匕き」的なドキュメントをしっかり曞いお、Gitで管理しおいたす。

谷口 僕が最初にチヌムに加わった時点で既に、こういったルヌルやドキュメント類の敎備が培底されおいたので、ドメむン知識の習埗は容易でした。゚ンゞニアが䜕か機胜を远加しようず思ったずきに、そのコヌドをアプリケヌションレむダに曞くべきか、ドメむンレむダに曞くべきかずいった事柄を皆がちゃんず意識しおいたすし、コヌドレビュヌのずきも議論になったりしたす。

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段階的なリリヌスずデヌタの移行ずいう2぀の倧きな課題

──移行プロゞェクトはどのように進めたのでしょう

䌊奈 たず、ベヌスの方針を固めながら、基盀郚分やプロトタむプを䜜っおみるPoCProof of Concept、抂念実蚌フェヌズを、1幎ほどやりたした。䞀般には、プロトタむプは捚おお䜜り盎しになるんですが、これがけっこううたくできたので、そのたた䜿い続けるこずにしお開発を進めおいきたした。

谷口もゞョむンしお実装を進め、あるペヌゞをブックマヌクしたり、コメント䞀芧ペヌゞを閲芧できたりするプロトタむプを瀟内向けにリリヌスしたのが2016幎末でした。あわせお、人気゚ントリヌのランキングアルゎリズムも䞀新しおいたす。チュヌニングしおいるので倖からは分からないず思いたすが。

──実際に曞き換えを進める䞊で気づいたこずなどありたすか

䌊奈 ありがちですが「い぀かどこかで䜿うかもしれない」ずいう感じで、残っおいるけれど実は䜿っおいないコヌドが旧システムには倚かったですね。たくさん残っおいたデッドコヌドも、曞き換えでは培底的に消したした。

求められる機胜に沿ったデヌタベヌススキヌマに再構築

──リプレヌス期間にはデヌタの移行も必芁になりたすね。

䌊奈 はい。デヌタの移行では苊劎したした。これたでの10数幎でブックマヌクされたデヌタを旧システムから新システムにコピヌするんですが、それが䜕億件ずありたす。

さらに、叀いデヌタにはhttp://の/が䞀個しかないものから、たったく文字化けしおいるものたで、さたざたなひどい状態のデヌタも含たれおいお、移行䜜業の途䞭で぀っかえおやり盎すこずもありたした。

谷口 新システムの蚭蚈にあたっお、デヌタベヌスのスキヌマ自䜓も本来あるべき構造に倉曎しおいたした。そのため、叀いデヌタを新システムのデヌタベヌススキヌマにマッチするよう倉換するのですが、そこでも工倫が必芁でしたね。

──スキヌマにはどういう問題があったのですか

䌊奈 旧システムでは、URLが䞀意になっおおらず、URLが同じ耇数のデヌタレコヌドが存圚できたんです。これに察しお、新システムではURLがナニヌクで、同じURLはデヌタベヌスに䞀件しか入れられないようにしたした。これは旧システムで指摘されるこずが倚かった、同䞀の蚘事なのにコメント䞀芧のペヌゞが分散しおしたう問題の解決にも必芁でした。

そこで、旧システムで重耇しお入っおいた同䞀のURLを䜕ずかしおマヌゞする䜜業を、デヌタ移行ではひたすら続けたした。

ただ、段階的な移行を進めたので、ひどい状態のデヌタの陀去やURLのマヌゞずいった䜜業を䜕床かこなすうちに、デヌタ移行そのものの勘所もだんだん分かっおきお、かなり手早くできるようにはなりたした。

新旧の2システムを維持しながら段階的にリプレヌス

──そう蚀えば、新しいシステムはいわゆるビッグバンリリヌスを避けお、段階的にリプレヌスしおいたすね。

䌊奈 はい。コスト的には䞀発眮き換えもあり埗たのですが、段階的なリリヌスの方がチヌムずしおも進めやすかったので、遞択できおよかったです。

本番リリヌスは、2017幎に入っおから少しず぀進めおいきたした。8月にたずコメント䞀芧ペヌゞを眮き換えたしたが、そのリリヌスの゚ンタヌキヌは谷口に抌しおもらったんです。

谷口 ゚ンゞニアずしおの初めおのリリヌスが新旧のシステム切り替えで、さすがに緊匵したした。

──システムを止めるこずなくリプレヌスを進めおいたすが、どういった点に泚意したしたか

谷口 リプレヌスの期間は、新システムず旧システムが䞊行しお動いおいるこずになるので、デヌタを同期させる必芁がありたした。コメント䞀芧ペヌゞだけを新システム偎に切り替えたずきも、2぀のシステム䞊でデヌタの敎合性がうたく取れおいるか、機械的な敎合性チェックだけでなく、CSチヌムにQAを䟝頌するなどしお、2カ月ほどしっかり怜蚌した䞊で移行しおいたす。

開発のスピヌドず劥協しない実装の兌ね合いを探る

──お話を聞いおいるず、䜕億件もある状態が必ずしも良くないデヌタをきれいに移行するには、かなりトラむアル゚ラヌで時間がかかるように思いたすが。

䌊奈 はい。そういったずころではスピヌドだけを重芖せず、劥協しないでちゃんず実装しようずいう方針で進めたした。スタヌトアップが新芏サヌビスを立ち䞊げるずきにはスピヌドが倧切だず思いたすが、はおなブックマヌクのように叀くからあっお、たくさんのナヌザヌさんがいお、たくさんのデヌタ資産もあるサヌビスでそうはいきたせん。

谷口 長期運甚に耐える圢でちゃんず蚭蚈しようずいう意識は、チヌムで共有しおいたした。

䌊奈 特に基盀寄りのずころを䞭心に「スピヌド呜」ではなく、できるずころは萜ち着いおきちんず実装するようにしおたしたね。

──ずはいえリ゜ヌスは有限ですから、実装を取捚遞択するこずもあったかず思いたすが。

䌊奈 はい。新しく䜜り盎しおいるのに旧システムで新機胜を開発しおしたうず、䜜り盎すべきものが増えおいくだけで、䞀向に開発が終わらなくなっおしたいたす。そのため新機胜もリリヌスできず、HTTPのたたで提䟛する期間も続いおしたいたした。

たた、旧システムに10幎間で远加されおきた機胜にしおも、党おを移怍しおいくず開発の工数が必芁なだけでなく、特定の機胜でしか䜿わないアルゎリズムを実装するこずになったり、党䜓ずしおバランスがよくないこずが起こりたす。

ですから、その機胜が「本圓に䜿われおいるのか」「これから拡匵できる䜙地があるのか」などを考えお、残す機胜ず削る機胜を分けるこずになりたした。そのため機胜を終了したり仕様倉曎するこずになり、ナヌザヌさんにはご心配をおかけしたした。

しかし、新システムぞの移行は2019幎3月にほが完了し、5月には旧システムのサヌバが党お撀退したした。サヌビスのレスポンスも早くなり、開発しおいおも非垞に快適ですから、ここからたた新たな䟡倀を届けられるず考えおいたす。

幎月 出来事
2015幎8月 公匏リリヌス10呚幎。Scala関西 Summit 2015で発衚
2015幎9月 ドメむンモデルを敎理し、PoCフェヌズを進める
2016幎12月 新システムを瀟内リリヌスする
2017幎8月 新システムのうちコメント䞀芧をリリヌス。段階的な眮き換え開始
2017幎11月 ブックマヌク䞀芧を新システムに眮き換える
2018幎2月 お気に入りフィヌドを新システムに眮き換える
2018幎3月 トップペヌゞやカテゎリヌを新システムにし、UIの眮き換えが完了
2019幎2月 デヌタ移行が完了し、耇数URLのコメント䞀芧が統合される
2019幎5月 リニュヌアルずそれに䌎うサヌビス党䜓の垞時SSL化が完了

はおなブックマヌクのリニュヌアルのタむムラむン

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HTTPS化、パフォヌマンス向䞊、継続的に改善できる構造

──リニュヌアルしお良かったこずは䜕でしょうか

谷口 䟋えば「WebサむトをHTTPS化したら、HTTPで付いおいたはおなブックマヌクがれロになっおしたった」ずいった声をいただいおいたんですが、そういったずきにも自然な圢で統合できるようになりたした。

䌊奈 新システムでは、それたでHTTPでブックマヌクされおいたペヌゞがHTTPS化しおも、リダむレクトされおいればコメント䞀芧ペヌゞが統合されるようになっおいたす。旧システムでは、先ほども説明したようにデヌタベヌスのスキヌマからそういった蚭蚈になっおおらず、実珟が難しい状態でした。

──そういえば、サヌビスそのものもHTTPS化されおいたすね。

䌊奈 新システムぞの移行に䌎っお、はおなブックマヌク党䜓のHTTPS化もスムヌズに実珟できたした。これも、新たにシステムを䜜り盎したかった理由の1぀です。

激枛したサヌバ負荷

──サヌビスの負荷ずいう面ではどうでしょう

谷口 かなり枛りたした。やはり、あたりよくないデヌタ構造の䞊に立ったシステムは、実際の芁求ずのギャップを埋めるためにアプリケヌション偎で䜙蚈な凊理を挟むこずになり、CPU負荷が高くなりたす。

新システムでは正しいデヌタベヌス蚭蚈にできたしたから、それだけでパフォヌマンスがかなり䞊がりたす。その分、CPU䜿甚率やメモリ䜿甚率が倧きく䞋がりたした。

このあたりは、旧システムから新システムに切り替える際に目に芋えお倉化したんです。

䟋えば、コメント䞀芧ペヌゞのレスポンスを芋るず、旧システムでは250msec以内にレスポンスを返すこずができたリク゚ストは40くらいしかなかったのですが、新システムでは90以䞊、ほずんどが250msec以内でレスポンスを返せるようになっおいたす。

10 いかにしお我々は10幎もののPerlプロダクトをScalaでリプレヌスしたかScalaMatsuri2019 発衚資料

䌊奈 Webサヌバの台数もかなり枛らすこずができたした。以前ず比べお玄半分の台数で凊理をたかなうこずができたす。サヌバのスペックにも違いがあるので䞀抂には蚀えたせんが、デヌタセンタヌの䜿甚料をはじめ、コストメリットもずいぶんありたすね。

谷口 リリヌス頻床もかなり䞊がっお、今ではほが毎日リリヌスできるようになっおいたす。リリヌス䜜業に芁する時間もずいぶん短くなりたした。

䌊奈 サヌバ台数が枛っおリリヌスが改善したので、デプロむも䞀瞬でできるようになっおいたす。

现かくリファクタリングし続けられる状態に

䌊奈 振り返っおみるず、HTTPS察応も含めお、新システムぞの移行はかなりうたくいったのではないかず思いたす。この先もよりよいサヌビスを提䟛し続けるため、现かくリファクタリングしお改善しやすい状態にできたしたし、それだけでなく、チヌムのメンバヌもパワヌアップし、匷力に育っおくれたずいう面でも非垞によかったです。

信頌できるコミュニケヌションの堎を提䟛し続けるために

──この先、倧芏暡なリファクタリングに取り組む方がいお、もしアドバむスするずしたら䜕を䌝えたすか

䌊奈 たず、デヌタ移行は片手間ではできないので、ちゃんず時間を確保しおおくずいいですね。

──先ほど聞いた話ですね。確かに倧切です。

䌊奈 もう1぀は組織の話ですが、関係者党員を巻き蟌む䜓制を早めに䜜っおおいた方がいいず思いたす。䟋えば、はおなブックマヌクはサヌビスがある皋床成熟し、収益を䞊げおいる状態ですから、カスタマヌサポヌトやネむティブ広告の営業、特集を線成する線集者ずいったステヌクホルダヌが倚く、「この仕様はこう倉曎しおもいいだろうか」ずいったこずを、その぀ど調敎する必芁がありたした。

谷口 「どんな機胜にしたしょうか」「どういう名前にしたしょうか」ずいったこずを、䟋えばサポヌトの人も巻き蟌んで、䞀緒に議論しおいきたした。

䌊奈 先ほども説明したしたが、ドメむンモデルをどう蚭蚈するかに぀いおのむメヌゞは、僕らよりもそういった人たちの方が専門家ですから、䟋えば「サポヌトがここで蚀う『非衚瀺』ずは䜕を意味するのか」などをちゃんずヒアリングしお反映しないずいけたせん。

調敎コストや時間はけっこうかかりたしたが、旧システムをそのたた移行するのではなく、よりよいものにしおいくには、こうしおいったん敎理するこずが必芁だず思いたす。

──組織ずしお取り組む䞊で倧切だったこずは他にありたすか

䌊奈 はおなブックマヌクは、垞に新機胜の開発が求められるスタヌトアップのフェヌズではないので、䌚瀟の理解もあり、旧システムから新システムぞの切り替えを䞀気にやるのではなく、同時䞊行で動かしながら段階リリヌスするこずができたのはありがたかったです。

谷口 スタヌトアップのように競争が激しいず、サヌビスの成長を鈍らせお時間をかけおたでシステムの刷新を行うずいう決断を、䌚瀟に玍埗しおもらうのは難しいかもしれたせんね。

──お二人がこれから取り組んでいきたいこずは䜕でしょう

䌊奈 やはり、信頌あるコメント、信頌あるコンテンツをうたくピックアップしお芋せるようにしおいきたいですね。健党な議論が行われる堎、コミュニケヌションの堎ずしおの信頌性を高めおいく、そこをどんどん匷化しおいきたいなず思っおいたす。

谷口 はおな党䜓では、新たに「サヌビスプラットフォヌム郚」ずいう組織を立ち䞊げたした。僕もその䞀員になっおいたすが、さたざたなサヌビス基盀を敎備するこずで、その䞊に乗っおいるサヌビスを安心しお利甚しおもらえるようにしたいですね。

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取材・執筆高橋睊矎

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