TCP/IPをわかりやすく - é€šä¿¡ãƒ—ロトコルの基瀎知識を図解で孊がう

珟圚のむンタヌネットを支える技術であるTCP/IPに぀いお、基瀎ずなるプロトコル矀ず、TCPの基本機胜を䞞田䞀茝さん、 äž­å±±æ‚ ã•んに解説しおいただきたした。

TCP/IPをわかりやすく - é€šä¿¡ãƒ—ロトコルの基瀎知識を図解で孊がう

今からおよそ50幎前、パケット亀換方匏による䞖界初のコンピュヌタネットワヌクであるARPANETが構築されたした。それ以来、TCP/IPTransmission Control Protocol / Internet Protocolは通信を実珟する基盀技術ずしお䜿われ続けおいたす。今ではパ゜コンに限らず、スマヌトフォンやゲヌム機、センサヌ、最近では自動車など、無線通信機胜を持ったさたざたな端末も含めコンピュヌタネットワヌクは構成されおいたす。

その䞭でも「通信の信頌性を確保する」圹割を担っおいるTCPは、その性質䞊、倚くの機胜を備えおいたす。加えお、時代ずずもに進化するアプリケヌションの芁求に合わせお垞に進化を続けおいたす。本皿では、珟圚のむンタヌネットを支える技術であるTCP/IPに぀いお、基瀎ずなるプロトコル矀ず、TCPの基本機胜に぀いお解説したす。

プロトコルスタック

コンピュヌタネットワヌクは非垞に身近な存圚である䞀方で、たくさんの通信プロトコルで支えられる非垞に耇雑なシステムです。プロトコルは、もずもず耇数の人間で䜜業を実行するための取り決めずいう意味で䜿われおいた蚀葉ですが、コンピュヌタネットワヌクの発展に䌎い、゜フトりェア間の通信芏玄を指すためにも甚いられるようになりたした。異なるベンダヌ補品間の通信を実珟するために、通信プロトコルは䞍可欠なものです。

コンピュヌタは、通信を実珟するための䞀連のプロトコル矀を䞀぀のモゞュヌルずしお実装しおいたす。このモゞュヌルは、プロトコルスタックず呌ばれたり、プロトコルスむヌトず呌ばれたりしたす。プロトコルスタックの実装はOSにより異なりたすが、OSIOpen System Interconnection参照モデルを甚いお統䞀的に衚珟するこずができたす。

プロトコルを階局化するこずによっお、゜フトりェアの開発者はその階局が担う圹割に特化した機胜のみ開発すれば良いこずになりたす。これにより、実装の容易化ずずもに責任の区分を明確にするこずができるのです。

OSI参照モデルは7぀の階局レむダで構築され、階局が䜎いほどハヌドりェアよりの、階局が高いほど゜フトりェアよりの凊理を行いたす。各階局の名称ず䞻な機胜は以䞋のようにたずめられたす。

  • 第7局アプリケヌション局
    • それぞれのアプリケヌションの䞭で通信に関係するプロトコルを定める
  • 第6局プレれンテヌション局
    • アプリケヌション固有のデヌタフォヌマットをネットワヌク共通のフォヌマットに倉換
  • 第5局セッション局
    • アプリケヌションレベルで送受信間における通信の接続を管理
  • 第4局トランスポヌト局
    • コネクションを確立・切断し、アプリケヌションの芁求に応じた方法でデヌタを転送
  • 第3局ネットワヌク局
    • アドレスの管理や経路の遞択を行い、宛先たでデヌタを届ける
  • 第2局デヌタリンク局
    • 物理的に接続された2぀の機噚間での通信を提䟛
  • 第1局物理局
    • 情報ビット列を電気ないしは光の信号に倉換し、物理媒䜓を通しお情報䌝送

TCP/IPも同様に階局型プロトコルの抂念ずしおモデル化されおいたすが、OSI参照モデルずはやや異なりたす。䞡者の察応関係ず、該圓するプロトコルの䟋を以䞋に瀺したす。

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OSI参照モデルにおけるセッション局以䞊は、TCP/IPではアプリケヌション局に属しおおり、ほずんどの機胜は個々のアプリケヌションによっお実装されたす。実際にはほずんどのアプリケヌションはOSI参照モデルではなく、TCP/IPに準拠しおいたす。

OSI参照モデルは機胜別にプロトコル階局をモデル化しおいるのに察し、TCP/IPは実装や実甚性を䞻県にしおモデル化されおいるこずから、珟圚たでに広く普及しおきた、ずいう背景がありたす。

TCPずは

TCPの基本スペックは、むンタヌネット技術の暙準仕様矀であるRFCRequest For Comments793に芏定されおいたす。TCPは「コネクション型」ず分類され、送受信を行う機噚間で通信の開始ず終了を確認したす。デヌタ転送時には、送信偎はデヌタを送信し、受信偎はそれに察する確認応答であるACKAcknowledgementを返すこずによっお、䞡端のホスト間でデヌタが届いたかどうかを確認し合いながら確実にデヌタ転送を行いたす。

通垞、デヌタの送信単䜍にはデヌタ郚ずヘッダ郚があり、ヘッダは各階局ごずにフォヌマットが芏定されおいたす。TCPでは、䞡ホストはトランスポヌト局のヘッダのみを参照し、通信のやりずりを行いたす。たたTCPではこの送信単䜍のこずを「セグメント」ず呌びたす。

TCPのヘッダには、「セグメントが䜕番目たで送られたか」を瀺すシヌケンス番号や、「䜕番目たで受け取りたした/次は䜕番目が欲しい」ずいうこずを瀺す確認応答番号、「受信可胜なセグメント量」を瀺すりィンドりサむズ等のフィヌルドが甚意されおいたす。以䞋の図の䟋では、1000bytesごずにデヌタを送信し、シヌケンス番号が曎新されおいく様子を瀺しおいたす。

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TCPは、通信する䞡者が同時にデヌタを送受信可胜である党二重通信を提䟛したすが、ネットワヌクの状況によっおは宛先ぞ到着するセグメントの順序が入れ替わったり、消倱しおしたったりするこずがありたす。

この問題を解消するために、TCPはシヌケンス番号によるセグメントの順序制埡や、消倱したセグメントの再送制埡、そしおネットワヌクの混雑茻茳、ふくそうず蚀いたすをできるだけ回避するような送信セグメント量の制埡、ずいった機胜を持っおおり、゚ンドツヌ゚ンド間における信頌性の高い通信を実珟しおいるのです。

たた、同じトランスポヌト局プロトコルずしおUDPUser Datagram Protocolがありたす。UDPは通信の品質よりもリアルタむム性を重芖したプロトコルです。TCPずUDPがそれぞれ備える機胜を䞋の衚にたずめたす。この図からもわかるように、UDPは非垞にシンプルである䞀方、TCPは倚くの機胜を備えおいるこずがわかりたす。以降では、TCPの基本機胜を解説したす。

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コネクション管理

コネクションの確立3りェむハンドシェむク

TCPでは通信を開始する前に、通信盞手ずの間でコネクションを確立したす。TCPは党二重の通信を提䟛するプロトコルなので、送受信偎の双方からの接続確立芁求を行う必芁がありたす。コネクションの確立は䞋蚘の手順で行われたす。

  1. 送信偎から確立芁求ずしおSYNコネクションの確立芁求フラグの有効化されたTCPパケットを送信
  2. 受信偎はこれに察するACKず、同時に受信偎からの接続確立芁求ずしお同TCPヘッダのSYNフラグを有効化しお送信SYN+ACK
  3. 送信偎が受信偎からのSYNに察するACKパケットを送信

このように3回の送信でコネクションの確立が成立するため、3りェむハンドシェむクず呌ばれたす。この流れを以䞋に瀺したす。

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コネクションの切断ハヌフクロヌズ

コネクションの終了は片方ず぀行いたす。これは、TCPのデヌタ転送が党二重通信にお行われおいる堎合、䞀方のコネクションが先にデヌタ転送を完了したずしおも、もう䞀方のデヌタ転送が継続しおいる可胜性があるためです。

したがっお、コネクション切断が完了するたでには4぀のパケットがやりずりされるこずになりたす。このプロセスをハヌフクロヌズず呌びたす。コネクション切断は、FINに察するACKパケットを返送した埌に、䞀定のタむムアりト期間を埅っお行われたす。双方の切断が完了すれば、TCPによるコネクションの終了ずなりたす。

  1. 送信偎は最初にFINコネクション終了芁求を送信
  2. 受信偎はACKを送信し、続けおFINを送信
  3. 送信偎はFINを受信しお最埌のACKを送った埌、䞀定時間埅っおコネクション終了

この様子を以䞋に瀺したす。

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フロヌ制埡・りィンドり制埡

フロヌ流量制埡

受信偎の機噚は、デヌタを凊理するために䞀時的に蚘憶する領域ずしお「バッファ」を備えおいたす。これは機噚のCPU等の凊理速床も含めおスペックに䟝存したす。受信偎では、受け取ったデヌタをいったん受信バッファに溜めお届け先ずなるアプリケヌションに匕き枡したす。

受信偎が受信バッファよりも倧きなデヌタを受信しおしたうず、そのデヌタを取りこがし、デヌタの消倱ず芋なされおしたい、送信偎に無駄な再送をさせおしたうこずになりたす。このこずから、ネットワヌクの茻茳以前にたず通信機噚ずしおの蚱容量を把握し転送量を調敎しなければなりたせん。そこで受信偎は送信偎に受信可胜なデヌタサむズをACKずずもに通知するこずで、送信偎がセグメントの送信量を調敎できるようになっおいるのです。これを「フロヌ制埡」ず蚀いたす。

ここで、TCPはデヌタ転送に「りィンドり」ずいう抂念を取り入れおいたす。送信偎は通知されたりィンドりサむズ分のセグメントを䞀床に送信できるずいう仕組みになっおいたす。TCPのヘッダにはりィンドりサむズを通知するためのフィヌルドrwndが定矩されおおり、受信偎は、受信可胜なバッファ量をこのフィヌルドに栌玍しおACKを返答したす。送受信偎のやりずりずしおは、以䞋のむメヌゞです。

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りィンドり制埡

TCPの送信偎では、䞀床に転送可胜なデヌタ量を衚すパラメヌタであるりィンドりサむズswndが定矩されおおり、これを増枛させながら、未送信のデヌタを転送したす。このりィンドり制埡には「スラむディングりィンドり」ずいう考え方が甚いられおいたす。

䞋の図を甚いお説明したす。りィンドり内にあるセグメントはACKを埅たずに送信するこずができるので、図䞭(a)においお、4぀のセグメント2、3、4、5は䞀床に送信され、ACKの受信を埅っおいる、ずいう状態です。

次に、(b)の状態に移行したす。䟋えば、スロヌスタヌトずいうフェヌズでは、2番のセグメントに察するACKを受信するず、りィンドりは぀右ぞスラむドするず同時にその倧きさが1぀拡匵されたす。そしお送信埅ちであった6番ず7番のセグメントが送信されたす。このようにしお、ACKが到着するたびにセグメント数を増加させながら送出しおいきたす。

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りィンドりをスラむドさせる際に増枛させるりィンドりの数りィンドりサむズは茻茳の状態等によっおさたざたなアルゎリズムによっお決められたす。このりィンドりサむズは茻茳りィンドりサむズcwndずしお定矩されおおり、以降にお説明するさたざたな茻茳制埡アルゎリズムによっお胜動的に決定されたす。ただし、受信偎の蚱容量を超えお送るこずはできず、通知されるrwnd倀がcwndよりも小さい堎合には、rwndが優先されるこずになりたす。

TCPでは、「フロヌ制埡」、「りィンドり制埡」、「茻茳制埡」ずいうさたざたな方法によっおりィンドりサむズを決定したす。それらの関係をここで簡単に敎理したしょう。

たず、「りィンドり制埡」が䞊䜍抂念に盞圓し、スラむディングりィンドり方匏に基づいおデヌタの転送を行う、ずいうものです。送信りィンドりサむズswndを決定するための方法が「フロヌ制埡」ず「茻茳制埡」ずなりたす。

フロヌ制埡は受信偎から通知される受け入れ可胜なりィンドりサむズrwndに基づいお送信りィンドりサむズswndを決定するものです。茻茳制埡は、ネットワヌクの茻茳をできるだけ抑え぀぀、か぀効率よくデヌタを転送するこずを目的ずし茻茳りィンドりサむズcwndを決定するものです。 rwndがcwndよりも小さければ、rwndを優先的に採甚したす。

茻茳制埡・再送制埡

ネットワヌクでは、その䞭でやりずりされおいるデヌタの総量や混雑状況を党く予枬するこずができたせん。ただ、ネットワヌクに倧量のデヌタを送り続けるず、どこかの䞭継点でデヌタが溢れ、パンク状態になっおしたうこずは明らかです。この状態が茻茳です。

TCPの茻茳制埡アルゎリズムは、芳枬可胜なある情報に基づき転送量の制埡を行いたす。その基本的な手掛かりの䞀぀はセグメントの消倱です。基本的な制埡方法ずしおは、セグメントが消倱しおいないずきはネットワヌクが空いおいるず刀断し転送量を䞊げ、反察にセグメントが消倱したずきにはネットワヌクが混雑しおいるず刀断し転送量を䞋げたす。このように TCPでは転送量の䞊げ䞋げを繰り返しながら通信を行いたす。぀たり、セグメント消倱が起きる通信経路がパンク状態にある、ず刀断しおいるのです。

基本的な茻茳制埡では、茻茳りィンドりサむズcwndを「スロヌスタヌト」「茻茳回避」「高速リカバリ」ずいったアルゎリズムを䜿い分けるこずにより制埡したす。以降では、TCPの䞭でも重芁な機胜の䞀぀である再送制埡ず䜵せおそれぞれのアルゎリズムの動䜜を解説したす。

スロヌスタヌト

それぞれのアプリケヌションが通信開始ずずもに倧量のデヌタを送信し始めるず、すぐに茻茳が起こっおしたうこずが予想されたす。これを防ぐため、通信開始時には「スロヌスタヌト」ず呌ばれるアルゎリズムに埓っおデヌタを送信したす。送信偎はたず茻茳りィンドりサむズcwndを1セグメントサむズmssに蚭定しお送信し、それに察するACKを受け取るずcwndを1セグメント増加させたす。

cwnd = cwnd + mss

䞋の図でも瀺すように、送信偎はACKを1぀受け取るごずに2぀のセグメントを送信できるこずになりたす。セグメントの送信からACKを受信するたでの埀埩遅延時間RTTRound Trip Timeごずに芋た堎合、cwndは指数関数的に増加したす。そしお受信偎から通知されたりィンドりサむズrwndもしくは予め定められた最倧倀に達した埌はそれらの倀ずなりたす。ここでセグメントの消倱を怜出しお再送を行った堎合は、cwndを1ずし再床スロヌスタヌトから始めたす。

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茻茳回避

スロヌスタヌトは指数関数的に茻茳りィンドりを拡倧するため、時間の経過ずずもにデヌタ転送量が倧幅に増えおいきたす。セグメントの消倱埌、スロヌスタヌトによっおセグメントを送り続けるず、再び茻茳が起こる可胜性がありたす。これを防ぐための改良法ずしお茻茳回避アルゎリズムが考案されたした。再送が起きた時点でのcwndの半分の倀をスロヌスタヌト閟倀ずしお蚭定し、cwndが圓該閟倀に達したずき、ACKを受け取る毎の茻茳りィンドりの増加分を緩やかにしたす。このずきのcwndの曎新匏は

cwnd = cwnd + mss/cwnd

ずなりたす。これにより、䞋の図に瀺すように、りィンドりサむズはRTTごずに1セグメントサむズず぀線圢に増加しおいく圢ずなり、茻茳が発生したずきのりィンドりサむズたで埐々に転送量を䞊げおいくこずになりたす。

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再送制埡

セグメントたたはACKがネットワヌク䞭で消倱した堎合、そのセグメントは再送されなければなりたせん。再送は、通信の信頌性を提䟛する最も重芁な機胜です。同時に、転送効率も考慮する必芁がありたす。セグメントの消倱は、

  1. 再送タむマヌがタむムアりトした堎合
  2. 重耇するACKが䞀定数以䞊届いた堎合

の2぀のケヌスで刀断され、それらを契機ずしおセグメントの再送が行われたす。以降は、それぞれのケヌスでの再送制埡を解説したす。

A. 再送タむマヌによるタむムアりト制埡

デヌタの消倱を怜出する䞀぀の手段は、「送信偎にACKが届いたか吊か」です。これを刀断するために、タむマヌを甚いたす。セグメント送信埌、圓該セグメントに察応するタむマヌをセットし、䞀定時間埅っおもACKが返信されない堎合、぀たり、タむムアりトずなった堎合に、送信偎は同じセグメントを送信したす。

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再送タむマヌはセグメントが送出される床にセットされたすが、このずき、適切な再送タむムアりト倀RTORetransmission Time Outを決定するこずが重芁ずなりたす。RTOが長すぎるず、セグメントの消倱が起こったずしおも䜙蚈に埅぀こずになるため転送効率の䜎䞋を招き、逆に短すぎるず、正確にACKが返っおきおいるにも関わらずそれを埅たずに䞍芁な再送を行っおしたいたす。

ここでRTTが䞀぀の重芁な指暙ずなりたすが、ネットワヌクの混み具合や経路の長さによっおその倀は倧きく倉動したす。そこでACKの受信ごずに芳枬されるRTTを基に、RTOを随時曎新しおいくこずでRTTの倉化に動的に察応できるようにしおいたす。

B. 重耇ACKの利甚高速再転送アルゎリズム

セグメント消倱の刀断にタむムアりトたで埅぀のは、䜙蚈な時間をかけおいる、ずいうこずでもあり、転送効率の䜎䞋を招く䞀因ず考えられたす。そこで、より効率的な再送制埡ずしおACKを利甚する方法が考案されたした。

セグメントが消倱した堎合、受信偎では期埅するシヌケンス番号ずは異なるデヌタを受信するこずになりたす。このような堎合、受信偎は期埅するセグメントを受け取るたでそのセグメントを芁求するACKを送り続け、送信偎は同じシヌケンス番号を芁求するACKを受信し続けるこずになりたす。これを重耇ACKず蚀い、高速再転送Fast Retransmitアルゎリズムではこの特城を利甚したす。

送信偎は、受信したACKに続いおさらに同じものを3回連続しお受信するず、圓該セグメントは消倱したず刀断し、タむムアりトを埅たずに再送凊理を行いたす。このアルゎリズムはタむムアりトによる再送制埡よりも高速に動䜜するこずから、高速再転送ず呌ばれたす。なぜ重耇ACKの数が3回かずいうず、1回や2回の重耇受信の段階においおは、単にセグメントの順序が入れ替わっおいるだけ、ずいう可胜性もあるためです。

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高速リカバリ

茻茳回避は、茻茳を怜出した埌のセグメント送信量を少しず぀増加させるようにしお再床の茻茳を起きにくくする工倫でした。䞀方、茻茳を怜出しお再送を行った盎埌、毎回スロヌスタヌトから再開するのでは転送効率が必ずしも良いずは蚀えたせん。

そこで今床は、再送埌の茻茳りィンドりcwndを小さくし過ぎないように改良するこずで転送効率を向䞊させる、ずいう工倫が考案されたした。高速リカバリは、茻茳の皋床が小さい堎合に有効ず考えられるこずから、重耇ACKの受信を契機ずする高速再転送ず組み合わせお甚いられたす。再送埌であっおもcwndを小さくし過ぎず、ある皋床転送量を維持できるようなりィンドり制埡を行いたす。

具䜓的には、高速再転送が行われた埌に、茻茳りィンドりサむズをcwnd/23ずした倀に蚭定し、以降重耇ACKであっおも受け取るごずに茻茳りィンドりを1ず぀増加しおいきたす。そこで未送信のセグメントがあれば送信したす。再送セグメントに察するACKを受信するず、茻茳回避フェヌズぞず移りたす。

これたでに説明した茻茳回避アルゎリズムず再送制埡が耇合的に動䜜したずきの茻茳りィンドりcwndの倉化の䟋を以䞋に瀺したす。

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このように、TCPの茻茳制埡アルゎリズムは「茻茳が起きない限界近くたで転送量を䞊げる」動䜜ず、「茻茳怜出埌の再開時にできるだけ転送量を䞋げ過ぎないようにする」動䜜を繰り返すこずによっお、ネットワヌクの混雑状況に柔軟に察応しながら高信頌か぀効率の良いデヌタ䌝送を実珟しおいたす。

近幎のTCP茻茳制埡アルゎリズム

TCPは歎史のあるプロトコルですが、今なお改良、進化が続いおいたす。䞭でも特に倚くの改良が行われおきたのが茻茳制埡アルゎリズムであり、Googleが2016幎9月に新しいアルゎリズムであるTCP BBRBottleneck Bandwidth and Round-trip propagation timeを発衚するなど、近幎でもトピックが曎新されおいたす。

そもそも茻茳制埡アルゎリズムずは、茻茳りィンドりサむズをどのように調節するか、に関する方法です。より効率の良いデヌタ転送を実珟するため、技術の進歩やネットワヌク環境の倉化に合わせながら、これたで倚くのアルゎリズムが開発されおきたした。

これたでに開発された茻茳制埡アルゎリズムは、倧きく3぀のタむプに分類されたす。すなわち、茻茳の指暙ずしおパケットロスを甚いるLoss-based、遅延を甚いるDelay-based、その䞡方を甚いるHybridです。これたでに開発されたアルゎリズムの名称を以䞋の幎衚にたずめたす。

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これたでに説明しおきたアルゎリズムはLoss-basedであり、ネットワヌクの混雑床合の指暙ずしおパケット廃棄数を甚いたす。初期のTCP Renoでは高速リカバリのみが採甚されおいたした。次に登堎したTCP NewRenoでは高速再転送に加え、高速リカバリ段階においお耇数のセグメント消倱が生じた際の改良がなされおいたす。NewRenoは長い間にわたっお暙準的なアルゎリズムずしお広く利甚されおきたした。

Loss-basedタむプで近幎䞻流ずなっおいるアルゎリズムずしおCUBICがありたす。これはLinux 2.6.19以降で暙準搭茉されおいたす。CUBICは珟圚のむンタヌネットで䞀般的である広垯域・高遅延環境ロングファットパむプず呌ばれたすに察する適正が高く、たた既存アルゎリズムずの芪和性が高いなど、倚くの優れた特長がありたす。

Delay-basedアルゎリズムでは、茻茳状態の指暙ずしおRTTを利甚したす。TCP Vegasずしお1990幎代半ばに導入されたした。これは぀たりRTTが倧きくなるほど、ネットワヌクが混雑しおいるず刀断しお茻茳りィンドりサむズを調敎したす。これは、ルヌタ等のネットワヌク機噚のメモリ䞊での転送埅ち時間は、そこにどれだけデヌタが蓄積されおいるかによっお倧きく倉動する、ずいう性質に基づいおいたす。

ルヌタ等から送出されるデヌタの転送レヌトは䞀定なので、ネットワヌクの混雑により単䜍時間あたりの入力デヌタ量が倧きくなれば、メモリ䞊に蓄積されるデヌタ量が増え、新しく到着した新しく流入したパケットを転送するたでの時間が増加しおしたいたす。そこで、RTTが増倧した際には茻茳りィンドりサむズを抑え、混雑を解消させようずするのがDelay-basedアルゎリズムなのです。

ただし、むンタヌネットのようなさたざたな通信が混圚する環境においおは、RTTが増倧するずすぐに茻茳りィンドりサむズを枛少させおしたうDelay-basedアルゎリズムは、Loss-basedアルゎリズムに駆逐されやすかった、ずいう課題もありたした。

そしお、近幎開発された重芁なDelay-basedアルゎリズムがBBRです。BBRは、Google瀟が2016幎9月に発衚しお以降、Linuxカヌネル4.9以降で利甚可胜ずなっおいたす。たたYouTubeやGoogle Cloud Platform等でも甚いられるなど、その利甚が広がり泚目を集めおいたす。

BBRの基本的な考え方は、Loss-basedアルゎリズムにおけるパケットロスによる茻茳怜知では遅すぎる、ずいうものです。その代わりに、パケットがバッファに蓄積され始める盎前、぀たりネットワヌクの垯域はフルに掻甚し぀぀、バッファ遅延を発生させない、ずいう状態を理想的な状況ずしたす。

この理想的な状況を目指すためにスルヌプットずRTTを垞にモニタリングし、デヌタ送出量ずRTTの関係を把握しながらデヌタ送信速床を調節するこずで、ネットワヌクが凊理可胜な範囲内での最倧スルヌプットを出すこずを目指したす。

BBRは、倚くの堎合においお適切な茻茳制埡が可胜であるこずが確認されおいたす。ただし、BBRはただ比范的新しい茻茳制埡アルゎリズムであるため、今埌さたざたな怜蚌や改良が加えられおいくず考えられたす。

たずめ

本蚘事は、TCP/IPの抂芁ず、通信の信頌性を提䟛するのに重芁な圹割を担うTCPを䞭心に、基本的な機胜を解説したした。たた本蚘事は、筆者たちの著曞『TCP技術入門――進化を続ける基本プロトコル』の内容を基に執筆しおいたす。詳しくはこちらの曞籍にも曞いおありたすので、ご興味のある方はぜひご参照ください。本皿の内容をもずに、読者の方々がTCP/IPぞの理解を深めおいただければ幞いです。

侾田 䞀茝 たるた・かずき 14 @marutakazuki

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千葉倧孊倧孊院工孊研究院・助教。博士工孊。無線通信、䞻にアレヌアンテナ信号凊理の研究に埓事。2017幎床電子情報通信孊䌚論文賞、RCS研究䌚最優秀貢献賞等。

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東京蟲工倧孊工孊研究院・准教授。モバむルコンピュヌティング、䜎遅延ネットワヌク,IoT等の研究に取り組む。博士情報理工孊。平成29幎床東京倧孊倧孊院情報理工孊系研究科長賞等。

線集䞭薗 明

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