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AMBI利用者調査【2023年4月】

若手人材700人のホンネ - 今後のキャリア希望について(後編)

掲載日:2023/04/25更新日:2023/05/08

前編に続き、AMBI利用ユーザーを対象に実施したアンケート調査の結果を取り上げます。

テーマは「今後のキャリア希望について」。

ビジネスパーソンの関心が集まりやすい、以下6つの切り口で若手ハイキャリア人材の本音を探ります。報告レポートの後編では、「在宅・テレワーク」「リスキリング」「副業・複業」について取り上げます。

※アンケート実施期間:2023/2/24~2023/3/6、有効回答数:700件


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在宅勤務・テレワークに対する希望

コロナ禍に急激に広まったテレワーク。新しい働き方の代表ともいえるテーマではないでしょうか?

新型コロナウイルス感染症のピークが過ぎたことで、ルールの見直しなど企業によって対応が分かれている状況があります。

今回のアンケートでは、全体の64%が「出社と在宅を組み合わせたい」と回答。完全な在宅勤務・テレワークを希望する人は全体の20%に留まりました。


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この質問では、現在の働き方によって回答の傾向が大きく変わることがわかりました。

現在「基本的に在宅・テレワークをしている」と回答した人のグループでは、約半数が「今後も完全な在宅・テレワークを希望する」と回答。他のグループと比較して圧倒的に多い結果となりました。

現在「基本的に職場に出社している」と回答した人のグループでは、他グループと比較して「在宅・テレワークは希望しない」と回答した人の割合が多い傾向がありました。


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業務の性質上、出社せざるを得ない方もいれば、職場への出社をポジティブに捉えている方もいるようです。

現在「出社と在宅を組み合わせている」と回答した人のグループでは、今後もこの働き方を継続したいという方が約8割近いという結果となりました。

プライベートの予定や業務の内容に応じて、柔軟に働く場所を選択できることを評価している方が多いようです。

【現在:基本的に在宅】と回答した方のコメント

(今後も在宅を希望)

・満員電車のストレスや通勤時間の無駄がない。オフィスでしかできない仕事はごく一部の業界や職種に限られていると思う[35歳/男性/企画・マーケティング系]

・子供が小さいため[39歳/女性/営業系]

(今後は在宅&出社を組み合わせたい)

・テレワークは非常にフレキシブルに働くことができる一方で、出社することにより密なコミュニケーションを図ることができる場面もあるため。[28歳/男性/経営企画・事業企画系]


【現在:在宅と出社を組み合わせている】と回答した方のコメント

(今後も在宅&出社を組み合わせたい)

・現在の職種にやりがいを感じているため[34歳/男性/技術系(IT・Web・通信系)]

(今後も在宅&出社を組み合わせたい)

・出社のほうが仕事がしやすい部分もあるが、在宅もいれることで体への負担が軽減される部分もあるため、組み合わせて働く今のスタイルを継続したいです[28歳/女性/企画・マーケティング系]

(今後は在宅を希望)

・ITは開発はフルリモートでも出来なくはないため。フルリモートができれば、首都圏の仕事もできることになる。[30歳/女性/管理部門系]

【現在:基本的に職場出社】と回答した方のコメント
   
(今後も職場出社を希望)

・家で仕事をしたくない[33歳/男性/物流・購買・貿易系]

・人との直接的な関わりを大切にしたいため[32歳/女性/公務員・団体職員]

(今後は在宅&出社を組み合わせたい)

・柔軟な働き方が理想であるから。ある程度出社して対面でのミーティングは大事だと思うが、通勤等無駄な時間があることを考えると家で出来ることは家で行いたい。[25歳/男性/接客・サービス系]

(今後は在宅を希望)

・子供がいるため、在宅勤務のほうがトラブル等に対応しやすいため。[33歳/女性/管理部門系]



リスキリング(学び直し)への関心

リスキリングとは、主に社会人の学び直しを意味する言葉。近年では、特にデジタル化と同時に生まれる新しい職業に適応するためのスキル習得を指すことが増えています。

今回の調査では、回答者の約7割が「関心がある」と回答。2割は「既に実施している」と回答しました。

参考文献:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf


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年代別に見ると、わずかながら30代のほうが関心が強い傾向にあることがわかりました。30代のうち、「関心はない」と回答した割合は7%に留まりました。


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「関心がある」と回答した人のコメント

・AI、データサイエンス、統計、数学[35歳/男性/技術系(IT・Web・通信系)]

・ITスキルは今後も需要が増えてゆくと思うので、時間があれば学んでみたい。[33歳/女性/管理部門系]

・クリエイティブ関係で、グラフィックデザインのスキルやマーケティングのスキルを学び直したいです。[27歳/女性/企画・マーケティング系]

・駐在で得た中国語スキルを学び直したい[34歳/男性/技術系(化学・素材・食品・衣料)]


「関心がない」と回答した人のコメント

・積み上げた物をリセットするネガティブなイメージのため[28歳/男性/経営企画・事業企画系]

・仕事の中で学習することで満足している[31歳/男性/物流・購買・貿易系]

・具体的なスキルが想像しにくい。[32歳/女性/営業系]


副業・複業などパラレルワークへの関心

「副業」とは本業に加えて、副次的な収入を得ること。「複業」とは、本業を複数持つことを指します。

企業寿命が低下傾向にあり、キャリアが個人主導になりつつある昨今、徐々に広まる働き方の新しいカタチといえます。

今回の調査では、約6割が「関心がある」と回答。「既に実施している」方は約1割という結果となりました。


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年代別にみると、「関心がある」「既に実施している」ともに、30代のほうが回答割合が多いという結果となりました。


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「関心がある」と回答した人のコメント

・海具体的なものは考えていないが、一つのことをやるよりも複数のことをやる方がリスク分散出来ていいなと思うので。[24歳/女性/接客・サービス系]

・一つの仕事がダメな場合に、不安が残らない様に。[39歳/男性/経営企画・事業企画系]

・副業の方は、趣味のバイトレベルが良い。それこそ大学時代のように居酒屋のバイトを楽しむのも良い。[30歳/男性/管理部門系]


「関心がない」と回答した人のコメント

・複数掛け持つのではなく一社で給与が足りるほうが良い[34歳/女性/技術系(IT・Web・通信系)]

・本業で大きな成果を上げるためパワーを傾注したい。[27歳/女性/営業系]

・副業ができるほどキャパシティがない[31歳/男性/コンサルタント系]

アンケート結果に対する総括・考察

今回の調査ではAMBIを利用する若手人材が、自身のキャリアをどのように考えているかを、うかがい知ることができました。

特に、年代によって回答分布が変わる設問が多いことがわかりました。ライフイベントが多い世代だからこその、価値観の変化があるのではないかと推察します。

「ジョブチェンジ」「リスキリング」への関心が強いことも注目すべきポイント。時には新しい領域にチャレンジすることも、視野に入れている方が増えていると考えられます。企業寿命が短くなり、転職が当たり前になる潮流の中、状況に応じて柔軟にキャリアを組み立てていくのが前提になりつつあるのではないでしょうか。

また「テレワーク」「副業・複業」という新しい働き方は、一部の職種・領域では定着しつつあるようです。他方、本業に集中し成果を出すために、これまでの働き方を継続したいという声もありました。

画一的に働き方を決めていくのではなく、個人の状況やライフステージに併せて、取れる選択肢が拡がることに価値があるのかもしれません。



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