“外資系コンサル企業で戦略コンサルタント”としてのキャリアを歩んできた岩館大地さん(29)。数多くある選択肢から選んだのは「Gunosy」。任されたのは経営企画・IR、そしてプロモーションチームへ。未知なる領域へ、彼の挑戦を後押し、好奇心を刺激したGunosyのカルチャーとは?
2016年、Gunosyへ経営企画・IRとして入社した岩館大地さん(29)。戦略コンサルからGunosyへ。入社を決めた理由について、正直に語ってくれた。
「事業会社でビジネスの中枢を経験したいという思いがありました。なによりGunosyがおもしろいのは、部署問わず「数字」や「データ」が共通言語にあること。これは経営層から現場まで浸透しており、重要なポイントでした」
そして入社から3~4ヶ月。彼はWebやCMなどの「プロモーション全般」を担う、マーケティング本部プロモーションチームへ。
もともと経営企画・IRとしての入社だったはずだが…?
「数字に強いということで声がかかったんだと思います(笑)私としては“職域が広げられる”とかなりポジティブでしたね」
数字に強い。そして課題解決ができる。それがあれば必ずしもその領域の専門知識を持っていなくても挑戦ができる。これはGunosyという会社の強さを表現する上でわかりやすい例かもしれない。
「たとえば、私が担うプロモーション領域でも、あらゆる効果を数値化して効果を検証しています。仮に検証がむずかしいとされる施策でも徹底して考え抜き、仕掛けていく」
実例として伺えたのが、TVCMだ。
通常、TVCMの効果を把握することは難しい。しかしGunosyでは、クリエイティブ別・エリア別・時間帯別の効果や獲得できるユーザー層などをきちんと定量化して、効果を分析している。
「数字が大事と謳う企業はたくさんあります。ただ、Gunosyはその浸透度が全く違うと感じました。新卒メンバーの提案であっても数字に根拠があれば受け入れられたり。上流から下流まで、意思決定の根拠にデータがある。これまでコンサルタントとして数字と向き合ってきていたので、そのあたりはすごくマッチしたと思います」
前職時代に培ってきた「調査」や「データ分析」という強みを、さらにアップデートさせ、岩館さんは活躍のフィールドを広げようとしている。
岩館さんがこれまでに歩んできたキャリアは、一般的に見ても輝かしいものといっていいだろう。
早稲田大学大学院経営システム工学専攻修了後、外資系コンサルティングファームへ。当時任されたのは、自動車や電機、家電といった日本を代表するようなメーカーへの中期経営戦略の立案、金融機関へのビジネスデューデリジェンスなどだ。
やり取りする相手は、大手企業の経営陣や部長クラス。常に高度なレポーティングや調査、アドバイザリーが求められる環境。そんな彼にとっても、Gunosyは自身を高めるうえで最適なステージだったという。まるっきり異分野への挑戦について、こう語る。
「人生がロールプレイングゲームだとしたら“業界知識”は武器や防具に過ぎないないと捉えています。あとからでも手に入れられるもの。それより、職種にかかわらず、私は自分自身のレベルアップに時間を費やしたいと考えました」
Gunosyは拡大のフェーズにあるベンチャー。もしかするとコンサルからの転職は王道とは言えないかもしれない。ただ、彼は自身の性格を踏まえてこう語ってくれた。
「もともと飽きっぽい性格でもあるんですよね。できるとわかっていることをわざわざやりたくはない。全然わからないことに対して何度もトライしていくことが好きだし、何より人間的に成長へとつながりそう。だから、今回の転職は自分にとってものすごくプラスでした」
最近では、新たに挑戦しているプロモーションの課題も見えてきたと言う。それは岩館さん自身にとって好奇心を刺激する、新たな挑戦ともいえる。
「データは重要です。ただ、ブランドイメージや前例がないサービスを作る際には、どう転ぶかわからないなかでも選択しないといけない場面がある。今後はそういった場面でも着実に成果が出せるようになっていきたいですね」
経営企画・IR、そしてプロモーションを任されるようになって1年。インタビューの最後に、キャリアについての考え方、仕事観について伺うことができた。
「キャリアの掛け算って競争戦略として有効だと思うんです。僕ならコンサルタント×Webですよね。今すぐじゃなくても、将来プロダクトの事業計画を立てることになったら、前職の経験も活きてくる。たとえ異分野へ挑戦したとしても、リセットするのではなく、キャリアの掛け算で未来を考えていくことが大切だと思っています」
岩館さんが考える優秀な人材の条件、その答えは明確だ。
「私は常に課題意識を抱いている人こそが優秀だと捉えています。課題は与えられるのを待つのではなく、自分から見つけていく。自分自身もそうありたい。Gunosyも今は急成長していますが、数年後には新しい事業やビジネスが求められているかもしれません。そういった危機感を自発的に抱き、行動していきたいと思います」
決して現状に満足することのない岩館さん。「数字」や「データ」を軸に、過去と未来をつないでキャリアを設計していく。未来に目を向ける彼の姿がそこにはあった。