INTERVIEW
テラドローン

インドネシア政府との連携も。「僕らは空の交通インフラをつくる」テラドローン事業開発担当者の志

掲載日:2024/09/24NEW更新日:2024/09/24
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空の道には、空の交通インフラを。ドローンが当たり前に飛び交う社会を見据え、新たなシステム構築を行なうTerra Drone(以下 テラドローン)社。今回、まさにその中枢となる運航管理事業本部にて、事業開発として働く龍子洋さん(27)を取材した。もともと外資系戦略コンサルファームでコンサルタントをしていた彼は、なぜテラドローンへ入社したのか。そこには、「これから成長する分野に身を置き、自ら新たな事業をつくっていく経験を積みたい」という思いがあった。

テラドローンとは
2016年のドローン市場黎明期に創業し、急速に事業拡大してきたドローンソリューションを提供するベンチャー。3年連続で「ドローンサービス企業 世界ランキング」トップ3に選出。国内外11ヵ国において自社開発の測量用・点検用ドローンを提供し、石油ガスや化学・土木建設といったあらゆるインフラ業界の業務効率・安全性向上に寄与してきた。2023年1月には世界時価総額2位アラムコのVC Wa’edより資金調達を実施、累計調達額は126.6億円に。 

運航管理システム(以下、UTM)とは
テラドローンの最注力事業の1つであり、多くのドローンや「空飛ぶクルマ」が空域を飛び回るようになる未来において、「空のインフラ」として安全・効率性を実現する上で欠かせないものとなると言われている。さらに、あらゆるエアモビリティのデータが集まるプラットフォームとなれば、新たなビジネスチャンスの広がりも期待される。2023年7月には、UTMのリーディングカンパニーUnifly社(ベルギー)を子会社化。 世界におけるUTMの知見・先行事例を活かし、日本の空域の発展に寄与していく。 

「テラドローンなら世界を獲れる」

前職はローランドベルガーで戦略コンサルタントとして働いてきた龍さん。転職の動機をこう語る。

ロードマップ構築の先、戦略実行まで自分で手掛けたい。それが転職動機でした。

特に重要視していたのが、まだない市場をつくっていけるかどうか。すでに成熟した領域より、これから10年、20年かけて成長していく分野で、黎明期から参画したかったんです。それも、できれば早期から事業企画などの経験を積める環境がいい。これらをふまえると、転職先は必然的にスタートアップに絞られていきました。

なかでもテラドローンに惹かれたのは、前職時代のパートナーが「伸びていくスタートアップ/強いトップが率いるスタートアップ」を語る際、よく代表例として挙げていたのが代表の徳重率いる「テラドローン」だったから。それをきっかけに興味を持ち、志望しました。

また、実際に選考を受けたところ、「ドローンビジネスはこんなにも進んでいるのか…!」と衝撃を受けたんです。toCだけでなく、物流や警備、災害対応、交通の効率化など、社会の多岐にわたる分野で注目され活用が進んでいること。測量用・点検用ドローン事業を足掛かりに、UTMで市場を獲りにいくこと。他社の技術と組み合わせて新規事業にも注力していくこと。これらの話を聞き、ものすごくワクワクしたのを覚えています。当時、ドローンに関しては素人でしたが、一気に「自分が進むべき道はここだ」と気持ちが高ぶって。「5年後、10年後、必ずドローンは伸びる。テラドローンこそ、まさに業界をリードしていく存在になる」そういった確信に近いものを感じ、入社しました。

テラドローン01

龍 子洋
新卒で戦略コンサルティングファームに入社。約4年間にわたりコンサルタントとして働く。その後、テラドローンに入社。現在、運航管理事業本部事業開発チームにて事業開発マネージャーと務める。

空の道に、空の交通インフラを

現在、龍さんが担当するのが、テラドローンのUTMを軸とした事業開発だ。改めてUTMとは、社会にどういったインパクトを与えていくものなのだろう。

5年後、10年後、多様なエアモビリティが自動で空を飛び交う未来において、機体同士が衝突することなく、安全に運航できるようにしていく。それが、UTMの一番の社会的インパクトです。

私たちがつくっているのは、まさに“空のデジタルインフラ”となっていくもの。世界では、それぞれの国で官民が連携して“空のインフラ”の構築に向けた土台づくりを進めているところです。

国家レベルでの未来の社会に向けたルールづくりに参画できる。そのスケール感こそ、テラドローンで得られるやりがいの1つだろう。

業務上、官公庁などと関わる機会が多いため、「自分の仕事が社会のために役立っている」と感じる場面も多いです。まさにこれから、インドネシアにて、UTMの事業を仕掛けていきます。(※)デファクトスタンダードを獲得していく道筋が見え、非常にワクワクしています。自分が当事者となり手掛ける事業が採択されたのは初めての経験。最初は実感が湧きませんでしたが、じわじわと喜びがこみ上げてきました。

※2024年6月、経済産業省が推進する「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査)」にて、テラドローンの申請が採択された(発展途上地域と連携し、日本の先進技術を持ち込み、現地で事業化を目指していくプロジェクト)。これにより、インドネシアでの無人航空機の運航管理システム(UTM)の実用性実証事業の開始が決定した。
経済産業省:https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku/2024/s240628005.html

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転職前後での働きがいの変化を表したグラフ。「成長・経験を求めて入社したためこういう感じになりますね」と龍さん。さらに、テラドローンに入社後、成長を実感する点についてはこう語ってくれた。「企業とタッグを組んで新しい事業を立ち上げていく上で重要となるのが、会話のなかから瞬時に方向性を見つけて話を前に進めていくスキル。単に相手の言葉を解釈するだけではなく、その言葉の裏に込められた思い・意図まで汲みとりつつ「ここでシナジーを生み出せるのではないか」というポイントを見つけていく。そのためには、会社・事業・業界理解が不可欠。勉強は日頃から欠かせません。コンサル時代に培ったロジカルシンキングやプロジェクトマネジメントのスキルをベースに、新たなスキル・知識を積み重ねていっている感覚ですね。また、これは代表取締役・徳重の教えでもあるのですが、テラドローンには「基本的にすべて1人で対応し完結できるビジネスパーソンであれ」という考え方が根付いています。そのため、かなり早期から1人でクライアントに向き合っていきます。うまくいったときは早くに成功体験を積めるし、失敗したとしても何かしら学びを得られる。若手のうちからどんどん経験を積み成長したい人には絶好の環境だと思います」

UTMを軸に、新規事業を立ち上げたい

続いて、今後の目標について伺えた。

目指すのは、UTMをあらゆるシーンで使ってもらえる状態をつくることです。既存の測量事業や点検業務でドローンを飛ばす際はもちろん、他の領域でも活用してもらえるよう新たな市場を開拓していきたい。そしてUTMを活用した新規事業を立ち上げ、会社の成長に寄与していきたいと考えています。これはテラドローンを志望したときから変わらない思い。なんとしても成し遂げたいことです。

さらに、もっと将来的な話をすると、私は経営者になりたいんです。まだ具体的なことは決めていませんが、小さい頃からずっと好きなモビリティに携わることができたら理想だな、と。そのために、1社目は戦略コンサルを経験し、現在は実際に事業を立ち上げる経験を積んでいるところ。まさに修行中です。

最後に伺えたのが、龍さんの仕事観について。

私にとって仕事とは、「キャリア目標を実現していくための手段」と捉えています。いわゆる逆算思考です。じつは、こう考えるようになったのは、学生時代の宿題がきっかけなんです。もともと中学生までは、夏休みの宿題は最終日にやるタイプでした。ただ、そんな自分を変えたくて。高校1年の夏休み、一念発起して初めて計画をたてて宿題に取り組んだんです。そうしたら、想像以上に早く終わって(笑)。「目標を設定すれば自分もできるんだ」「最終的に叶えたい目標のようなものを常に持っておいた方が頑張れるタイプなんだ」と気付いた瞬間でした。以来、目標を持つようにしており、キャリアを考える上でもその考え方を大事にしています。まだまだ道半ば。テラドローンという刺激的な環境に身を置けていることに感謝しつつ、これからも1つでも多くのことを吸収していければと思います。

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