掲載日:2025/02/27更新日:2025/02/27
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「経営者の“本気”に、自分も“本気”で向き合える環境に行きたかった」転職動機についてこう語るのが、西村 秀樹さん(29)。M&A仲介・M&Aアドバイザリー事業を手がける「ストライク」でM&Aコンサルタントとして働く。もともとメガバンクで働いていた彼は、なぜM&A業界を志したのか。その中でも、なぜストライクだったのか。彼の転職ストーリーに迫り、その背景にある思いを探る。
「資本提携・M&Aこそ、企業にとって最重要課題」
前職はメガバンクで法人営業をしていた西村さん。M&A業界を志した背景には何があったのか。
前職ではメガバンクに勤務し、融資のご提案や新規取引の獲得など、さまざまな経験を積むことができました。その中でも特に印象深かったのは、資本提携やM&A関連の案件を担当した際に、それまで担当したどの案件よりもお客様に大変喜んでいただけたこと。この経験が、私がM&A業界に興味を持つ大きなきっかけとなりました。
特に今も忘れられないのが、初めて資本提携のサポートをさせていただいた企業の社長の言葉です。「西村さんがいなかったらこの会社は潰れていた、ここまで大きくなれたのは君のおかげだ」と感謝されたのです。この言葉は私にとって非常に大きな励みとなり、仕事のやりがいを強く感じた瞬間でした。その後も銀行で2年ほど働きましたが、どの企業も「資本周りのテーマ」に関しては、とりわけ高い熱量で向き合っていることに気づきました。経営者の目の色が変わる瞬間を何度も目にするたび、資本提携やM&Aが企業にとって、いわば最重要課題であること、そこに大きな需要があることを強く実感しました。
そして、M&Aを専門的にサポートできるスキルを身につけることができれば、より多くの企業に貢献できる人になれるのではないか。そう考えるようになり、M&A業界に絞って転職活動を始める決意を固めました。
その中でも、なぜストライクに決めたのか。
幅広いネットワークを持ち、あらゆるルートから譲渡企業を探してこれる仕組みがあること。それゆえ、多様なアプローチが可能であるため、より多くの企業に対して最適な提案ができると感じたこと。これが大きな決め手でした。
実は、M&A業界について情報収集をする過程で、同業界で働く知り合いから「譲渡企業を見つけることに多くの時間を費やすことで、肝心の提案活動に十分なリソースを割けない」という話を聞いたことがありました。このとき、M&A業界の課題の一端を垣間見た気がしたのと同時に、効率的に譲渡企業を探し出せる仕組みがあることは業務を円滑に進める上で重要である、と感じていました。
こうしたなか、ストライクは証券会社や会計事務所、コンサルティングファームなどと提携しており、譲渡企業となりうる企業を紹介してもらえるシステムがある。つまり、譲渡企業を見つけるための時間と労力を大幅に削減できる。これは大きなアドバンテージになるはずです。とはいえ、全てが紹介案件というわけではなく、自分でイチから譲渡企業を探索して進められる案件も半分くらいあるという話を選考で聞きました。両方のアプローチを経験できることで、M&A業界初心者である私でも幅広いスキルを身につけることができるのではないか。経験できる「質」と「量」の両方を担保された環境で成長していけるのではないか。そう感じました。
また、前職時代の先輩で現在ストライクで働いている方から、「顧客への営業に100%コミットできる環境がある」と聞いたことも、私にとって大きなポイントでした。実は銀行時代、内部向けの資料作成などに多くの時間を割くことがあり、「もっとお客様と向き合う時間がほしい」と常々感じていたのも事実。そのため、顧客対応に専念できる環境は非常に魅力的でした。知れば知るほどストライクへの志望度が高まっていき、幸いにもご縁があり入社することができました。
新卒で株式会社三井住友銀行に入行し、6年間法人営業として働いてきた西村さん。「銀行時代の経験もかなり活きている」と話す。「企業もまだ認識していない課題を顕在化させていく上では、SWOT分析で企業の強み・弱み、外部環境の機会、脅威などを明確にし、克服すべきことを考えていく。それはM&Aコンサルタントとしての仕事でもそのまま活かせています」
「こんな組み合わせがあったのか」異色のタッグでシナジーを
入社して感じる「仕事のやりがい」とは。
お客様の最重要課題に全力で向き合えるという環境は、私がまさに求めていたもの。顧客のニーズに深く関与し、具体的な解決策を提供できることは、私にとって非常に充実感をもたらしており、やりがいにつながっています。
現在、私は譲渡企業のご支援を担当しています。譲渡企業にとって、何十年と続けてきた事業を次に誰に継承していくのかは、まさに一世一代の大事な決断です。そのため、経営者の方々は寝る時間も惜しんで時間をつくっていただくことも、珍しくはありません。それだけ経営者が本気であるからこそ、私も全力で挑まなければならない、と強く奮い立たせられ、膝を突き合わせて喧々諤々の議論を重ねる日々。このような密度の濃い関わりができるのは、お客様への提案にほぼ100%コミットできるストライクならではの環境だからこそだと思います。
私自身は、まさにこれから初成約を獲得するために奔走している最中で、まだまだ未熟ではあります。しかし、自分の考えが実際の交渉に影響を与え、具体的な成果に結びつく可能性を感じた瞬間は、何とも言えない感動を覚えました。
具体的には、譲受企業と譲渡企業がそれぞれ持つ経営資源を統合することで、生産面や販売面などの側面でいかに競争優位性を獲得できるか、仮説を立てます。この仮説に基づいて、興味を持ってもらえそうな譲受企業を探索。さらに、自分の仮説を実際に譲渡企業にお伝えしてみると、最初は乗り気ではなかったものの、少しずつ前のめりになって耳を傾けてくれるように。そして、譲受企業からも「確かに今後の事業拡大の方針にもマッチしているね」と好感触を示していただけました。
残念ながら、最後の最後で成約までは至りませんでしたが、この一連のプロセスを自分で経験できたこと、双方の企業が納得し、前向きに進んでいく様子を見ることができたことは、私の中で大きな布石になったように思います。交渉の進め方や仮説の立て方、お伝えするタイミング…これらの経験は、今後の案件においても必ず役立つと確信していますし、次回こそは成約に結びつけられるよう、さらに努力を重ねていきたいと考えています。
同時に、銀行時代と比べ「多様な業界との接点を持つことで、視野が広がった」とも語る。
銀行時代は、特定の企業に対して深く入り込み、じっくりとサポートする営業スタイルでした。しかし、現在は譲受企業を探索する過程で、非常に多様な業界の方々と接点を持つことができています。まさに未知の業界や領域も多く、日々「こんな企業があったのか」と新たな発見の連続です。このような多様な業界との関わりを通じて、視野が広がり、さまざまなビジネスモデルや市場の動向を学ぶことができるのは、非常に刺激的であり、自分自身の成長にもつながっています。
特に面白いと感じるのは、企業の掛け合わせには無限の可能性があるということです。例えば、金融サービス企業を担当した時のことです。当初、譲受企業となるのは同じく金融業界の企業だろうと思っていました。しかし、実際にはIT、小売、不動産、通信、航空など、さまざまな業種のプレーヤーが金融サービスを仕掛けようとしており、そのどれもが譲受企業候補になり得ることがわかりました。また、動物病院の案件を担当したときには、譲受企業候補としてペット関連商材を扱う企業、PEファンド、ホームセンターなどが名を連ねており、「こんな組み合わせもあり得るのか」と目からうろこが落ちる思いでした。こうした多様な組み合わせの可能性を探ることができるのは、この仕事の醍醐味だと思います。
最近では、何気なく街を歩いていても、動物病院や商店などを見かけると、ついその企業の数年後を想像してしまうことがあります。いずれは事業継承の問題を抱え、M&Aを選択する可能性があるかもしれないと考えると、その先には多様な可能性が広がっているのではないかと思うのです。見える景色が以前とは違ってきたことを実感しています。
そして、ストライクに入社してから芽生えたのが、「自分の仕事が社会貢献につながっている」という感覚だ。
M&Aという選択を通じて、その企業の従業員の方々の雇用を守ることにつながりますし、その会社が存在することで成り立っていたビジネスの流れも途切れることなく受け継がれます。さらに、他社との提携により、新たな領域での事業拡大などのシナジーが生まれ、もっと言えば従業員がさらに幸せになることも想定されます。こうした背景から、「自分の仕事が社会をよくすることにつながっている」という感覚が、日に日に増しています。正直なところ、銀行時代は「自分がいかに成長できるか」で頭がいっぱいで、今ほど俯瞰した目線は持てていなかったと思います。この変化は、自分の中で非常に大きなものだと感じています。
譲渡企業と向き合う際に意識していることの1つとして、粘り強く関係構築をしていくことを挙げてくれた。「譲渡企業の方々はみなさん複雑な気持ちを抱えられているので、「絶対にこうしたほうがいいです」といった伝え方はしないようにしています。自分自身もそうですが、相手の話に耳を傾けようと思える時というのは、ある程度信頼関係ができて、相手に対してポジティブな印象を持てている時ですよね。月並みではありますが、共通の趣味の話などをしながら、まずは心の距離を縮めていくようにしています。たとえば、ゴルフ好きのお客様と、ゴルフを回らせてもらったことも。長い時間一緒にいたこともあり一気に距離が縮まり、私の話にも耳を傾けていただけるようになりました」
西村さんの、転職前後での働きがいの変化を示すグラフ。
「ここで折れてたまるか」経営者の思いをつなぐため、進み続ける
最後に、仕事にかける想いについて、伺えた。
まずは、初成約を獲得したい。これに尽きます。現在、複数の案件が進行しているため、譲渡企業としっかり向き合いながら、譲受企業のご意向とも照らし合わせて、確実に進めていきたいです。このプロセスを通じて、双方にとって最適な結果を導き出すことができれば、自分自身の成長にもつながると信じていますし、さらなる自信と経験を積み重ねていきたいです。
そして、数年後には、関わったお客様から「この人にアドバイスしてもらえてよかった」と心から思っていただけるような、企業の成長や成功に貢献できるコンサルタントになっていきたいです。
入社して1年が経ちましたが、日々の中で「まだまだだな」と感じることばかりです。というのも、譲渡企業の方々のほうが業界の知見や経験が豊富であり、なかには私よりも長くM&Aに携わってきた経験を持つお客様もいらっしゃるためです。お客様が本気で向き合ってくださるからこそ、叱咤激励をいただくことも少なくありません。そのたびに落ち込むことも、しばしばです。
ただ、ここで自分が折れてしまったら、そこで全てが終わってしまいます。事業の成長、さらには両者の従業員が今よりもっと幸せになる道が閉ざされてしまう、それだけは避けなければなりません。だからこそ、「自分は今、重大な局面に携わっている」という自覚を忘れることなく、常に持ち続け、1社でも多くの企業の思いを未来に繋いでいきたい。この使命感を胸に、日々の業務に全力で取り組んでいきたいですね。