掲載日:2025/09/16更新日:2025/10/09
ポジション創設、新校開設、全国からの教員公募。教育改革を進める鎌倉市が、教育委員会の中核人材を公募。
教育を取り巻く環境が変わりゆく中、教育の在り方を問い直し、改革を推進してきた神奈川県鎌倉市。2025年には教育の方向性を指し示す「教育大綱」を新たに策定。「“炭火”のごとく誰もが学びの火を灯し続け、生涯にわたり心豊かに生きられるまち鎌倉」をビジョンに掲げ、子どもが主役となる「学習者中心の学び」を目指した多様な取り組みを行なっている。
改革を牽引するのは、文部科学省や外資系コンサルティングファームでの勤務経験を持つ高橋洋平教育長(43歳)。就任直後、市職員がジョブローテーションの一環で教育委員会を経験する従来の仕組みを見直し、教育行政に専念するプロフェッショナル人材として「教育行政職」を全国で先駆的に創設。民間から人材を公募・採用するなど、組織体制を大きく変えながら改革を推し進めている。
鎌倉市の教育改革(一例)
◆「公立小・中学校の教員」を全国から公募
新たに条例を制定し、県による通常採用と同等の給与・処遇を保証する異例の待遇で「鎌倉市独自の教員採用」を初実施。全国から教員を公募した。
◆「学びの多様化学校」の設置
文部科学省指定のもと、不登校の生徒に配慮した特別な教育課程を実施することができる学びの多様化学校。鎌倉市では「鎌倉市立由比ガ浜中学校」を2025年4月に開校した。
◆「鎌倉スクールコラボファンド」の実施
ふるさと納税で資金を確保し、社会課題に基づくプロジェクト型学習やプログラミング学習などを、魅力的な人材・組織とのコラボレーションを通じて実現する取り組み。
そして今回、この動きをさらに加速させるため「教育行政職」を複数名公募する。教育行政職のミッションは、教育委員会の一員として「学校と行政の懸け橋」となること。様々な企業、大学、NPO法人等と連携しながら、市内小中学校の教育現場の意向を汲んだ教育施策を立案・実行することなどが期待されている。そのほか、書類作成や行政手続き、システム運用といった行政事務の面からも学校運営を支える重要なポジションだ。鎌倉で「子どもが主役の教育」を実現する──熱い想いを持つ方からの応募が期待される。
(↓) 鎌倉市|過去募集時の「教育長 特別インタビュー記事」はこちら