国内最大級の総合デベロッパーである三井不動産が「総合職キャリア採用」を実施している。同募集に伴い、2022年10月に総合職として中途入社した石川 達也さんを取材した。前職は鉄道会社で勤務していた石川さん。なぜ、彼は次なるキャリアに三井不動産を選んだのだろうか。そこには「より自由な発想で、地域に根ざし、愛され続ける街づくりに挑戦をしていきたい」という熱い思いがあった――。
※画像内は「転職当時の年齢」となります。
はじめに「前職の仕事内容」と「転職を考えたきっかけ」について話を聞いた。
前職は、鉄道会社で勤務し、駅ビル開発事業に携わっていました。具体的に担当していたのが、新たにホテルや商業施設を建設する際の設計や工事企画の取りまとめです。人々の生活の身近にある「駅」や周辺エリアのポテンシャルを最大化していく、そうした点に大きなやりがいを感じていました。
ただ、さまざまなプロジェクトに関わる中で、「より自由な発想で、街の未来を描いていきたい」という思いが日に日に強くなっていきました。鉄道会社の事業として手掛ける以上、どうしても開発できる建物やエリアは「沿線内」「駅徒歩圏内」「自社線区内」などに限られてしまいます。また、意匠やデザイン、設備における制約も少なくありませんでした。もちろん、そういった条件や制約の中で「価値の最大化を目指す仕事」も非常におもしろいものです。ですが、総合デベロッパーが手掛ける都市開発プロジェクトなどの概要を目にし、多様なパートナーとコラボレーションしながら新たな価値を創り出していく、その「在り方」に大きな魅力を感じました。
その中でも「特に惹かれたのが、三井不動産だった」と、石川さんは当時を振り返る。
私の中で、いつかは培った経験を活かし、地元である愛知県の活性化に貢献したいという強い思いがありました。そう考えた時、真っ先に頭に浮かんだのが、三井不動産です。愛知県でも三井不動産は幅広い世代の人々から「地域を盛り上げてくれる存在」として認知されています。これだけ大規模な開発を全国のさまざまなエリアで手掛け、地域からも愛されている総合デベロッパーは他にはない、そう考え、入社を志望しました。
また、転職当時は30歳という年齢で、個人的にはキャリアの節目だと考えていました。いずれ管理職としてチームを率いていくとしても、30代前半はより多くの現場で実務経験を積み上げていきたい。三井不動産であれば、より広いフィールドで多角的な街づくりに、裁量を持って挑戦ができます。そういった環境に強く惹かれ、入社を決意しました。

三井不動産 主事 石川 達也(34)
名古屋大学大学院修了。一級建築士。学生時代はアメリカンフットボール部で東海選抜MVPに選出。鉄道会社(JR東日本)にて約6年半、駅の改良や複合開発などに従事。2022年10月、三井不動産に入社した。入社後は『三井ガーデンホテル京都三条プレミア』の開発プロジェクトを担当。その後は『(仮称)大阪市北区堂島浜二丁目計画』を推進。2025年4月からはチームリーダーを務めている。
2022年10月、三井不動産に入社した石川さん。担当者として携わった『三井ガーデンホテル京都三条プレミア(2024年7月開業)』を具体例に、その仕事内容について詳しく聞くことができた。
現在、私はホテル・リゾート本部に所属し、建物の仕様やデザインを具体化していく事業グループで働いています(※)。具体的には、設計・デザインの段階から関わり、建物のボリューム検討、近隣への説明対応、そして工事の推進まで一連のプロセスに携わっています。入社してから主に『三井ガーデンホテル京都三条プレミア』の開発プロジェクトに携わってきました。その開業までのプロセスを経験できたことは、私のキャリアの中でも大きな財産になっています。
(※)三井不動産のホテル・リゾート本部には事業部の中でも複数のグループがあり、「土地の取得やホテルの選定などを担う事業企画グループ」「決められた土地において建物の仕様やデザインの具体化を担う事業グループ」に分かれている。石川さんは二つ目の「事業グループ」に所属している。

『三井ガーデンホテル京都三条プレミア(外観)』
同プロジェクトで特にやりがいを感じたのは、裁量を持って意匠やデザインなどを「決めていくプロセス」に携われた点です。まず、外観において目指したのは、京都・三条通の歴史を意識しつつ、街の風景の一部に溶け込み、近隣に住む方々にも愛されることでした。そのために、例えば、外観にはタイル、石、ステンレス、鉄、化粧打放しコンクリートなどの表情豊かな素材を纏わせ、三条通の風情を表現することができました。決めるべき事柄は膨大にありましたが、このように目に見えるすべての要素を自身の裁量で決定し、10年、20年、さらにその先まで「街の風景」として残るものを創り上げていく、そういった醍醐味がありました。開業後には、実際に近隣の住民の皆様が自然とレストランに立ち寄ってくださる光景などを目にすることができ、とてもうれしかったです。宿泊施設としてはもちろん、地域に根ざし、これからも愛され続ける場所となってくれたらと願っています。
また、このような「建物として街に溶け込むこと」を目指すと同時に、ホテル・リゾート事業ならではの部分として、ホテルの中に一歩足を踏み入れた先の「非日常の空間づくり」にもこだわり抜きました。非日常の空間で過ごす時間は、宿泊ゲストにとって忘れられない体験となり、その満足が「またこの街を訪れたい」という再訪の理由につながっていきます。こうして生まれた人の流れは、周辺の飲食店や商業施設にも広がり、地域全体に経済的な波及効果をもたらします。一つの建物を超え、街全体に貢献をしていく、こういったスケールの大きな価値の創造に携われることこそ、三井不動産で働く最大の魅力です。

やりがいがある一方で、事前に知っておくべき「厳しさ」に関しては「社会人経験を持つ中途入社者として、高いパフォーマンスが期待されます。“手取り足取り教えてもらえる”という意識や、“受け身の姿勢”では活躍が難しい環境だと思います。」と率直に話をしてくれた石川さん。「もちろん積極的に質問したり、働きかけたりすることでサポートをしてもらうことはできます。同時に必要となるのが、当事者意識を持って行動すること、貪欲に吸収する姿勢です。また、総合職での採用となるため、必ずしも希望の部署に配属されるわけではありません。さらにジョブローテーションがあるため、特定の業務領域のみを追求したい方には向かない募集かもしれません。一方で、多様な経験を重ね、事業全体を俯瞰し、より大きな価値の発揮を目指したい方にとってはおもしろさを感じられるはずです。私自身も、もともと開発に強い興味があって入社をしましたが、今後はその知見と現場の運営感覚を掛け合わせ、俯瞰的な視点での新しい価値の創出に挑戦していきたいと考えています。」
続いて聞いたのが、石川さん自身が「仕事において大切にしていること」について。そこには、三井不動産で活躍するためのヒント、仕事との向き合い方があった。
私だけではなく、三井不動産の社員全員に共通していることかもしれませんが、「ものづくりに対する情熱」と「決して諦めない姿勢」を大切にしています。このマインドや向き合い方こそ、私自身は「唯一無二の街づくり」を実現していく上で欠かせないものだと考えています。
例えば、プロジェクトでは毎回さまざまな専門家の方々とチームを組みます。こうした新しい出会いを経てチームとして一つにまとまる上で「情熱」は何よりも大切なものです。また、理想を追求していく上で、時には困難な交渉も必要です。そういった時に、いかに一切の妥協をせず、諦めずに向き合い続けられるか。一度や二度、協力先の理解が得られなかったとしても、諦めずに何度も足を運び、真摯に思いを伝え続けていく。実際に『三井ガーデンホテル京都三条プレミア』のプロジェクトでも、この「諦めない姿勢」があったからこそ、多くの方々の協力を得て、理想の形を実現することができました。誠意を持って向き合い続ければ、必ず人の心を動かし、不可能を可能にできる。その瞬間が訪れることを信じ、これからも情熱を注ぎ続けていければと思います。
なぜ、そこまで「情熱」と「諦めない姿勢」を貫くことができるのか。そこには使命感があると石川さんは話す。
私たちがつくる建物は、この先もずっと街に残り、街の未来にも影響を与えていくものです。一度建てたら簡単には変えることができません。だからこそ「100%良い」と確信できるものでなければ世に出すことはしない。そういった、ある種の使命感に突き動かされていると言ってもいいかもしれません。
社内にも「中途半端なものは絶対につくってはならない」という文化があります。上司も担当者自身が「こだわり抜く」と覚悟を決めて動けば、信頼をし、大きな裁量を与え、任せてくれます。もちろん責任とプレッシャーは大きいですが、その中でやり遂げた時の達成感は言葉では言い表せないほど大きなものです。こういった環境も、私たちの「ものづくりに対する情熱」そして「諦めない姿勢」につながっているのだと思います。


石川さんの「働きがい」転職Before After
最後に、石川さん自身が「今後の仕事を通じて実現していきたいこと」とは――。
日本には豊富な観光資源があり、素晴らしい魅力にあふれています。そのポテンシャルを活かしながら、さらに価値を高めていくような仕事を三井不動産というフィールドで追求していきたいです。日本全国のあらゆるエリアにおいて、海外の方々から見ても魅力的に映るような「街の価値向上」を実現したいと考えています。
まさに私の地元も、最寄り駅周辺の再開発によって人口が増えるなど、活気を取り戻していきました。子どもたちやお年寄りの顔にも笑顔が増え、元気を取り戻しています。その光景に心から感動しました。同じようにさまざまな地域が元気になれば、きっと日本全体も元気になっていくはずです。
じつは前職時代に尊敬する方から「あなたは地元である愛知県を変えたいのか、それとも日本を変えたいのか」と問われたことがありました。その方は「私は日本を変えるつもりで仕事をしている」という言葉を続けました。その視座の高さに感銘を受け、それ以来、私自身もできるだけ高い理想を掲げるようになりました。
三井不動産は、まさにその大きな理想を「街づくり」という形で実現できる会社です。私もこの恵まれた環境で挑戦を続け、日本を元気にするようなスケールの大きな仕事を手掛けていければと思います。
