「技術を活かし、データビジネスのプロを志したい」こうしてマイクロソフトへの転職を決めたのがITエンジニアとしてキャリアを築いてきた渡會裕翔さん(29)だ。AI、ビジネスインテリジェンス(BI)、IoT…先端テクノロジーのビジネス活用を推進するマイクロソフト、そこに見出した成長のフィールドとは―。
米Microsoftは、2017年度の売上は日本円にして約98兆770億円(89,950百万米ドル)(*1)。2018年1~3月期の売上高にしても、前年同期比16%増(268億2000万ドル)と好調な推移を見せている。(*2)
日本マイクロソフトにおいてもその勢いは留まるところを知らない。クライアントにはJAL、東宝などが名を連ね、統合ソリューション「Microsoft 365 Enterprise E5」やデータ分析ツール「Power BI」の活用を進めていく。
その他、メガバンクから大手通信会社、車メーカーや総合電気メーカー、最近では仮想コイン事業社まで、規模や業態を問わず、あらゆる産業をカバーしているといっていいだろう。
そのサービス・ソリューション導入に加え、同グループの基盤を支えるのが、サポートエンジニア組織。いわゆるトラブル対応などに留まらず、いかにデータを可視化し、ビジネス利用に貢献するか。クラウドソリューションにおいてビジネスインパクトをもたらすか。高負荷への対応、ビッグデータ活用が最重要課題となる。
サポート部門では、一体どのような人材が活躍しているのか。今回お話を伺えたのが、入社半年、前職はシステムインテグレーターのITエンジニアとして働いていた渡會裕翔さん(29)。彼は転職の決め手についてこう語る。
「データビジネスのプロフェッショナルを目指したい、そう考えた時、マイクロソフトが真っ先に頭に浮かびました」
彼の転職ストーリーを通じ、マイクロソフトで働くことで得られるキャリア、スキルについて見ていこう。
いわゆる受託開発のITエンジニアとしてキャリアを築いてきた渡會さん。
なぜ、彼はマイクロソフトのサポートエンジニアとしての道を選んだのか。そこにあったのは技術のバックグラウンドを活かし、いかにビジネスに貢献ができるか、データビジネスのプロとして成長していきたいという思いだった。
「エンジニアとしてより多くの企業や人を支援していきたい。企業がビッグデータの活用をする中で起きた問題の原因究明~収束まで関わっていきたい。そう考えた時にビジネスインテリジェンス、いわゆるBIついて専門性を高めたいと考えました」
ビジネスインテリジェンス(BI)とは、膨大なビッグデータを収集・分析してビジネスに活用する手法。数年前から、国内外で注目を集めている。
マイクロソフトも、BIソリューションを通してクライアントであるJALの再建に一役買っている。同社が提供した「Power BI」を現場の社員が活用し、データ分析。部門ごとに増収やコストを意識し、行動したことで企業全体における収支の向上につながったという。(*3)
システムインテグレーターのITエンジニアから職種をチェンジした渡會さん。入社して半年、どのような業務を担当しているのだろうか。
「問い合わせをいただくのは、顧客企業の社内SEやシステム統括の担当者など、ITのプロフェッショナルが中心。調べてもすぐわからないトラブルや課題に取り組むことが多くあります。緊急性の高いものも少なくない。そういった重要な役割を担うからこそ、自身の介在価値を感じることができています」
続けて、大きなやりがいについて伺うことができた。
「プロフェッショナルの方々にサポート内容を高評価いただけた時には非常に嬉しいですね。お客様からすれば、私たちが最後の砦といってもいい。答えは一つではないし、難易度も低くない。だからこそ問題が解決できた時には、感謝の言葉をいただくことも少なくありません」
マイクロソフトが提供するBIソリューションとは?
2015年7月より一般提供を開始し、すでに20万を超える組織で利用されるデータ分析・レポート作成サービス「Power BI」をはじめ、多岐に渡って提供される。オンプレミスでのレポート作成・共有が出来るSQL Server Reporting Servicesや分析サービスのAnalysis Services。また、クラウド(Azure)上でデータ加工・変換を支援する「Azure Data Factory」、リアルタイム分析を行う「Azure Stream Analytics」など様々。その数は増え続けている。
渡會さんのお話のなかで見えてきたサポートエンジニアとしての重要な役割、それが顧客との信頼関係、リレーションシップだ。組織としても「お客様からのフィードバック」を重視する。
「対応件数や効率化など定量的なデータ・結果はもちろん重要です。同時に、いかに満足をいただけるサポートができたか、それこそが私たちの仕事の価値だと捉えています。そこに、取引金額の大きい・小さいは関係ありません」
たとえば、サービス導入の初期段階。サポートの満足度向上が、取引拡大につながることもある。こういったフィードバックを重視する上で、評価の手法にも特徴があるそうだ。
「毎月マネージャーとの面談があって、仕事で発揮できた価値についてフィードバックをもらうことができました。また、四半期に1回、上司だけでなくチームや他部門の人からフィードバックを受ける機会もありますね。自分の仕事を日頃から見ていてくれる人に、評価をもらうことができる。ここは働く上での安心にもつながっています」
そして取材終盤、渡會さんがこれから目指す先について伺うことができた。
「まずはどの問い合わせに対しても全力で向き合っていきます。お客様が一番困っている時に、接点を持つ部門。だからこそ、責任感を持って取り組みたいですね。一つとして同じ問題はありません。本当に奥深いのがエンジニアの仕事。日々探求していければと思います」
さらにその先の将来、どのような存在になっていきたいか、目標について教えてくれた。
「指名で仕事ができるエンジニアになりたいと思っています。そのためにはまだまだ修行しないといけませんね」
日々多くの学びを得て、まさに成長痛と向き合っている渡會さん。「まだまだ出来ていないことが多い」と謙虚に語ってくれた彼だが、その生き生きとした表情が印象的だった―。
参照元
(*1)Earnings Release FY17 Q4
Microsoft Cloud Strength Highlights Fourth Quarter Results│マイクロソフトHP
https://www.microsoft.com/en-us/Investor/earnings/FY-2017-Q4/press-release-webcast
(*2)Earnings Release FY18 Q3Microsoft Cloud Powers Third Quarter Results│マイクロソフトHP
https://www.microsoft.com/en-us/Investor/earnings/FY-2018-Q3/press-release-webcast
(*3)Case Study 日本航空株式会社 現場の社員が分析ツールを駆使 需要予測で収益の最大化に挑む│日経ビジネスオンライン
http://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NBO/17/ms0629/