売上高407億1,000万円、世界7カ国に拠点を持つエン・ジャパングループ。『AMBI』『エン転職』などを運営する同社では、多くの異業種出身者がセールスとして活躍している。上野光希さん(27)もその一人だ。大手生命保険会社から転職し、第一線で活躍する実力者。BtoBのセールス、とくに経営者へのダイレクトなアプローチで経験値を積むーー。エン・ジャパングループで得られるキャリアについて伺った。
エン・ジャパンについて
売上高、昨対比128%成長(*1)。1995年、日本で初めての求人・求職サイトをスタート。企業や仕事を「正直」「詳細」に伝えるために、営業担当者が1社1社企業を訪問取材。「ユーザーファースト」主義のもと、求人サイトに社員・元社員の口コミを掲載する。さらに、2016年には無料で採用サイトを作れるサービス「engage」を開始。ある意味非効率とも言える型破りなサービスを展開している。
BtoBのセールスとしてキャリアを築く。成長を目指す。
そう考えた時、HR(Human Resources)業界を選択する20代転職者も多い。特に目立つ志望動機としては、こういったものだ。
■経営者に対し、直接の商談が行える
経営者商談が多い。そのため対等に意見交換できるよう学習やインプットを継続。また、経営資源「ヒト、モノ、カネ」の「ヒト」における知見を深めていくことができる。
■あらゆる業界・顧客群が提案先となる
業界構造やバリューチェーンなどを入り込んで把握し、ソリューション提案をしていく。事業構造を理解した上で組織変革や採用手法の提案を行う。そのため、ビジネス理解が深まる。
■日本社会の最重要課題、労働力不足に直結
人材業界の市場は昨対比120%、6兆7000億円規模へ(*2)。労働力不足を背景に、業界全体で期待される役割も大きい。また、テクノロジーによる変革、事業・組織の変化も激しく、成長機会も豊富にある。
そういった中、今回、取り上げるエン・ジャパンが貫くスタンスは「入社後活躍」。つまり「採用して終わり」ではなく、その先にある「入社者の活躍」をゴールとしている。「採用」「教育」「評価」この3つの連動したサービス提供こそが強みであり、特徴だ。
3Eメソッド(R)…「人材戦略」に向き合う独自のメソッド。採用[Employment] / 教育[Education] / 評価[Evaluation]3つの”E”を一体化・統合化する。
そして、もうひとつ、彼らが注目を集めているのが、新規事業における「攻め」のスタンス。
たとえば、2018年には転職情報サービス『LINEキャリア』を提供スタート(*3)。2019年4月には『LINEキャリア』単体でユーザー数200万人を突破した。また、人材業界で「当たり前」を覆すサービスとして『engage』にも期待が集まっている。
HR業界のなかでも、採用後に目を向け、「攻め」の事業を展開する。そんなエン・ジャパンのセールスとして働くことで得られるキャリアとは?
第一線で活躍するセールス、上野光希(27)さんにお話を伺った。
(*3)LINE株式会社との合弁会社LENSA株式会社を設立
採用支援ツール「engage」…いつでも、いつまでも、何件でも、無料で求人が掲載できる採用支援ツール。『Indeed』や『Google しごと検索』に対応する。2016年のリリースから3年で19万社以上が使うサービスへと成長を遂げた。その他、テクノロジーを掛け合わせた新規プロダクトを積極的に開発。定着支援ツール「HROnBoard」、採用管理ツール「HireHub」などがある。2018年には、LINE社とタッグを組んだ「LINEキャリア(運営は合弁会社LENSA)」をサービスイン。
上野さんはもともと大手保険会社の出身。営業担当として成績も決して悪くなかったという。そのままいけば、出世コースに乗ることもできたはず。ただ、25歳を迎える頃、ある危機感を抱くようになったーー。
「保険会社時代の営業を振り返ってみると、商談先、商材、提案手法、いずれも“完成”していたんですよね。オペレーションが整っており、かなり恵まれた環境でした。ただ、だからこそ、物足りなくなってしまった。生意気かもしれませんが、別に私じゃなくてもできることなんじゃないか、と」
25歳という年齢、いかにセールスとしてのキャリアを築くか。
「提案できる商材も限られたものでした。ニーズがあるかどうか、価格はどうか。この調整役になることが多くて。セールスとして、もっと踏み込んだ提案がしたかったのだと思います。これからの時代、商材や組織、業界に関わらず、顧客の課題が解決できる存在になりたい。もっといえば“営業”という職種を超えて活躍できる人になりたいと考えるようになりました」
上野光希(27)
新卒で生命保険会社大手に入社。法人営業として働いた後、エン・ジャパンへ。新規開拓を中心に営業活動に従事した後、2018年からは大手企業を中心に担当。チームリーダーとしてメンバーのマネジメントを手がけながら、採用・教育・評価に関連するコンサルティングセールスを行っている。圧倒的な成果で、全社の新人賞、ベストプレーヤー賞を受賞。
そういった中でも、なぜ「人材業界」だったのか。そしてエン・ジャパンだったのだろう。
「セールスとして課題解決のスキルが高められ、強くなれる場所だと思ったんです。あらゆる業界のビジネスモデル、戦略を学ぶ。経営者の相談役になる。どんなに素晴らしい会社でも、それらを動かしているのは「ヒト」ですよね。さらにエン・ジャパンであれば、採用はもちろん、教育、評価など多岐にわたるサービスがある」
さらにエン・ジャパンが進めているのが、より効率的に、本質的なソリューション提案ができる仕組みづくりだ。営業支援ツールの導入、インサイドセールスの活用、納品体制のアップデート…日々進化を遂げる組織がそこにはあった。
「ものすごく変化のスピードが早い。組織も変わりますし、立ち上がる。仕組みもどんどん変わります。すごく刺激的ですし、これだけの変化があると、ちょっとやそっとのことでは驚かなくなったというか。どこでも大丈夫だろうなっていう自信もつきました(笑)」
エン・ジャパンのカルチャーについて「一人ひとりが高い意欲を持っていて、営業は自分のクライアントのことを誰よりも好き、誰よりも理解している」と語る上野さん。同僚と比べ企業理解、分析する力に差を感じることもあるそうだが、だからこそ「もっと成長したい」という。「社員全員の日報が全社公開されていて、成功事例も失敗事例が手に入る。このオープンさも好きなところですね」
とくにエン・ジャパン入社後、印象に残っているエピソードについて伺えた。
「私が担当しているのは『エン転職』。だからこそ、どんな求人広告を出すか?という相談で終わらせることもできます。ただ、それは本質的な解決にならないと思うんです。採用ができて、さらに活躍して、その方が結果を残してこそ、私たちの成果だと思っています」
さらに続けてこう語る。
「だからこそ、採用をする時には、その組織全体を知る必要がある。その場で社長に組織図を描いていただいて、どんな職種・役職の人が何人いるのかを把握する。それを見ながら話すと、本当の課題が少しずつ見えてくるんです。とあるクライアントの場合、組織図からモチベーションが上がらない社員が一定いることが判明した。そして、社内体制にも問題があることが少しずつ分かってきました。よく聞けば、ちゃんとした評価制度もなかった。だから、そこから一緒に考えていきました」
採用は一つの手段にすぎない。ただ…と上野さんは続ける。
「企業にとっては、アクセルを踏みこむような出来事ですよね。採用した人が活躍してくれて、業績が上がる。そこから会社が大きくなることにもつながっていく。以前、ある経営者の方に言われたんです。エンはワクワクした採用ができると。そんな報告をいただいたら、セールスとしてこれ以上嬉しいことはないですね」
そして伺えたのが、彼女が目指す先について。
「もちろん営業として、数字は重要だと思います。ただ、私たちが目指しているのは、収益だけじゃない。社会全体を良くしていきたい、という社会正義の追求も重要なテーマになっていて。たとえば、求職者の入社後の人生を考えることもそう。それに企業だって、求職者が入社してからが本当のスタートですよね。"人材業界" の一員として、そこを応援していきたいんです」
最後に上野さんはこう締めくくってくれた。
「何をやるにしても単純に、より良くなる方がいいと思っているんです。お客さんが昨日よりも今日良くなっている。自分のできていることが増えている。それって多分すごく健全で幸せなことだし、自分がここで頑張る理由になってると思えるんです」
(*1)平成30年3月期 決算短信 - エン・ジャパンHP
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/enjapanhp/wp-content/uploads/20180522153554/18.4Q_tanshin_20180522.pdf
(*2)2017年度の人材ビジネス主要3業界市場は6兆7,143億円│矢野経済研究所
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2034