INTERVIEW
経済産業省|大臣官房秘書課 人事企画官

霞が関に「異端児」を ― 経済産業省、イノベーティブな日本を共創する人材公募

掲載日:2020/03/26更新日:2021/11/17

国をあげた「キャッシュレス・ポイント還元事業」や「日本発・空飛ぶ車開発プロジェクト」など。"国家プロジェクト"を多く牽引してきた経済産業省。今後も日本が豊かな国であり続けるため、この国のアップデートに向け広く「イノベーティブな日本」を共創する人材を公募する。その狙いについて、大臣官房秘書課 人事企画官 添田 隆秀さんにお話を伺った。

※既に応募受付は終了しました。

官民で連携、日本を本気で変えていく

「外国との経済交渉」「ベンチャー支援」「AI・ロボット・自動走行など次世代技術の開発」「再生可能エネルギー導入」「福島の復興」など多岐にわたる領域を牽引する経済産業省。

記憶に新しいのは、2019年の「キャッシュレス・ポイント還元事業」や、「空飛ぶ車プロジェクト」の推進など。

民間企業、専門機関、そして自治体・地方行政のハブとなり、日本経済・産業の未来に向けて布石を打つーー。

「官民一体となって、日本にイノベーションを起こし続けたい。技術や能力のある民間のプレイヤーを発掘・成長させたい。そうしたプレイヤーが活躍できるよう、国内外のルール整備、技術面・資金的での支援などを多角的に戦略立案し実行していきます」

こう語ってくれたのが、大臣官房秘書課 人事企画官 添田 隆秀さん。

2020年以降、日本のアップデートをいかに加速させるか。経済産業省の「イノベーティブな日本」を共創する人材公募プロジェクトの概要、背景について伺った。

添田 隆秀さんの画像

添田 隆秀|大臣官房秘書課 人事企画官
2001年4月、経済産業省入省。「資源エネルギー庁新エネルギー対策課」「製造産業局 自動車課」などを経て、2019年7月に大臣官房秘書課 人事企画官に就任。今回の「イノベーティブな日本」を共創する人材公募プロジェクトを指揮する。

J-Startupの画像

スタートアップ・ベンチャー企業の育成支援プログラム「J-Startup」
日本政府は「2023年までに、企業価値もしくは時価総額が10億ドル以上のベンチャーを20社創出」を目指す。そういった中、経済産業省が2018年にスタートさせたプログラムが「J-Startup」だ。サポーターには、アクセンチュア、シャープ、ソフトバンクなどが名を連ねる。

求めるのは、「イノベーティブな日本」を共創する人材

まず添田さんに伺えたのが、公募プロジェクトの背景について。キーワードは「日本の経済社会をイノベーティブにデザインする人材」だ。

IT人材、弁護士、国際経験が豊富な方、技術の知見者…あらゆる領域での経験・知見を持つ方々に、ぜひ広く応募していただきたいです。経済産業省には、これまでのネットワークや知見を存分に活かせる舞台があると考えています」

経済産業省で求められる人材の資質とは?

「"日本の経済社会をイノベーティブにデザインする。その根幹を担いたい" "世界を牽引するような取り組みを具体的に実行させたい"。こういった志向を持つ方なら向いているはずです」

とくに変化が激しく、先が見えない時代。世界的な競争が増す昨今、期待されるのは既存の枠組みに問われないことだ。

とくに経済産業省は、中央官庁の中でも民間企業や専門機関、地方自治体などとビジネスや 事業上での接点が非常に多い

官民含めて連携を図り、開発やビジネス推進をしていく。その中で得られる醍醐味とは。

「事業・ビジネスの主役はあくまで民間企業。私達は政府として、法整備、環境整備を行なうという重要な役割があります。いずれも国益に関わるプロジェクト。経済、また産業に与えるインパクト、スケールも感じていただけるはず。多様なステークホルダーと人的なネットワークも形成できます

 添田さんの画像

他の省庁と比較したとき、経済産業省の特徴になっているのが「現場力」と「スピード感」だという。添田さんは「実際にビジネスの現場に足を運ぶことも多い」と語ってくれた。経済産業省は、2018年に「経営現場研修」制度を新設。意欲のある職員をベンチャー企業等に派遣するなどの取り組みも活発化させている(第1号職員はメルカリ・メルペイに出向した実績もある)。

日本から「世界をリードする産業」を創出する

そして取材の最後に伺えたのが、いかに世界で戦っていくか。日本の可能性について、添田さんの私見を伺った。

「あくまでも私個人の考えですが、日本発、世界で戦える領域がまだまだあると考えています。たとえば、テクノロジーによってヘルスケア領域の変革は急速に進んでいるところ。遠隔診療や医療情報プラットフォームなどは成長が期待されています。また、高齢化が進む日本の地方でいえば「交通弱者」の問題もあります。だからこそ、自動運転、MaaSの取り組みも急務となるはず。課題と併せてイノベーションも進むと考えています

自動車、ロボット環境分野など、世界有数の技術力がある日本。

いかにそのポテンシャルを引き出していくか。そこには官民の枠を超えた「志」が求められている。

次の時代を創る、それが今だと捉えているんです。あらゆる産業界、企業の方々と協力し、世界をリードする次なる産業を創出したい。ぜひその志を持つ方々と共に働いていければと思います」

 添田さんの画像



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