スモールビジネスのあらゆるステップに寄り添い続ける「弥生シリーズ」。連続23年売上No.1*を誇り、会計ソフトの枠を超えたサービスへと進化する。製品品質はもちろん「あんしん保守サポート」など手厚いフォローも支持を得る理由だ。今回はその根幹を担う顧客サービス本部 ジョブリーダーとして働く中村光騎さん(32)の転職ストーリーを追った――。
*全国主要家電量販店・パソコン専門店・ネットショップ2,643店のPOS実売統計で、弥生は2021年の年間最多販売ベンダーとして最優秀賞を獲得。(業務ソフト部門:23年連続受賞、申告ソフト部門:18年連続受賞)-株式会社BCN調べ
クラウド会計ソフトを主軸に、スモールビジネスのあらゆるステップに寄り添い、売上No.1を誇る「弥生シリーズ」。
・ビジュアルによるかんたん操作&解説
・専任スタッフによる「あんしん保守サポート」
・クラウドテクノロジーによる業務効率化
・法令改正など情報提供
こういった行き届いた製品・サービスがユーザーの支持を集める。そして会計ソフトの枠を超えた進化を続けている。
「個人事業主様から、中小企業の経営者様、大企業の経理・財務担当様まで、業種問わず、さまざまなお客様にご利用いただいています。広くお届けできているのも、弥生シリーズの特徴だと思います」
こう語ってくれたのが、顧客サービス本部 ジョブリーダーとして活躍する中村光騎さん(32)だ。
「弥生の“事業コンシェルジュ”というビジョンの実現のためにお客様と直接コミュニケーションを取り、問題解決していくのがカスタマーセンターです。そのテクニカルサポート部門、1プロダクト(ジョブ)のジョブリーダーを担当しています」
もともと前職では大手コンビニエンスストアの本部で勤務してきた中村さん。なぜ、彼は異業種のソフトウェア・IT業界に転職したのか。そしてなぜ「弥生」だったのか。彼の転職ストーリーを追った。
札幌カスタマーセンターにて、主に「弥生販売」製品を担当する中村さん。約15人のサポートメンバー、2名のセルリーダーを統括するジョブリーダーとして活躍。サポートメンバーは20代から50代まで幅広い層が働く。その体制構築、メンバー育成、窓口運用計画の企画運用、サービスや製品へのフィードバック等を担う。
もともと大手コンビニエンスストアの本部に新卒入社した中村さん。スーパーバイザー職を経て、念願だった商品企画を担うマーチャンダイザーへ。一見、順調なキャリアを歩んできた。そんな彼が転職を考えるようになったきっかけとは。
「価値観が大きく変化した、ここが大きかったと思います。1日の長い時間を使う、その仕事において世の中にどういう価値を出せるのか。新入社員の時は、アイデアを活かし、おもしろい商品を企画したくてコンビニエンスストアに入社しました。ただ、商品部で働いてみたからこそ気づけたことでもあったのですが、自分として世の中に出していきたい価値とギャップがありました」
一体、どのようなギャップがあったのだろう。
「コンビニの商品は、どうしても材料やコストなど、さまざまな制約があるなかでカタチにしていくもの。そのプロセスに触れ、私が提供したいものではないと感じるようになりました。もちろん、コンビニ商品は今でも食べますし、否定しているわけではありません。ただ、私自身、結婚し、子どもができたことで「食」の捉え方が大きく変わって。具体的には、より「健康」に目がいくようになり、企画する商品と自分の提供したい価値との間にギャップを感じるようになりました。加えて、前職ではどうしても全国転勤もあって。子どもが小学校にあがるタイミングもあり、いよいよ本気で転職を考えるようになりました」
弥生シリーズの登録ユーザーは延べ250万超へ。多岐にわたる業種、事業形態、個人・中小規模の多くユーザーを誇り、その声を製品やサポート、サービスに活かす。
こうして転職を決意した中村さん。なぜ「食」ではなく、ソフトウェア・ITといった領域を選んだのだろう。
「じつはそこまで業種にこだわりはありませんでした。ただ、軸にあったのが、お困りごとを抱えた方の役に立つことができるか。前職時代、コンビニのオーナーさんと直接話をし、いろんなアプローチで問題解決することにやりがいがすごくあって。そういった方々の悩みを解決し、感謝いただける。売上アップを一緒に喜べる。こういったやりがいが感じられる仕事を探すなかで「弥生」と出会いました」
業種は異なるが、まさに“困っている経営者をビジネス面からサポートしていく”という部分は共通項だったという。
「スモールビジネスといった括りで言えば、お客様は重なる部分も多いんですよね。お金で苦労されるコンビニオーナーさんが多いなか、私自身もその大切さを身にしみて感じていました。オーナーさんのなかにはご年配の方、パソコンに明るくない方も多くいて。そういう方が「弥生シリーズ」やサポートサービスを導入することで業務を効率化できる。そう考えると、すごく価値を感じられました。自分なりに、製品を触ってみたり、競合を調べたりしましたが、歴史もあり、売上も順調に伸びている安心感も「弥生シリーズ」にはある。こういった製品をぜひ多くの人に届け、役に立っていきたいと志望しました」
ソフトウェアやクラウドサービスなどを扱った経験がなかった中村さん。そこに不安はなかったのだろうか。
「当然、不安はありました。ただ、それより、自信をもって提供できるサービスや商品を提供したい。その思いのほうが強くありましたね。そのためにはいま多少苦労したとしても、新しい環境に飛び込みたいと決めました」
前職との違いについては「あくまでジョブリーダーですので、直接お客様と会話をする機会はほとんどない」と語ってくれた中村さん。ただ、問題に直面している人をサポートしていく部分は共通するという。「どんなお困りごとがあるのか。業務面でも何かできることはないか。どういう状態が理想か。聞かれたことだけに答えるだけじゃなく、解決のために寄り添っていく。ここは前職時代に経験していましたし、面接でもアピールしました。実際、現在のマネジメント業務にも活かせている部分が大きいと思います」
そして2021年10月に「弥生」へと入社した中村さん。そこには、いい意味での驚きがあったと振り返る。
「オフィスなどもきれいですし、すごく働きやすいですね。なにより驚いたのは風通しの良さ。Slackで日々のコミュニケーションを図っているのですが、クローズドなDMなどは極力行なわず、透明性が担保されるよう、オープンチャンネルでのやりとりが推奨されています。そういった部分にこだわりがあるのも、すごくいいですね。中途入社者が多く、すぐに馴染むことができました」
また、1on1が頻繁に行なわれるカルチャーも前職時代になかったところだという。
「じつは前職では、1on1を行なったことがありませんでした。業務上必要な面談だけ。そうではなく、雑談も含めて話しやすい空気をつくり、相互理解を深めていく。毎週上司と30分、そして直接メンバーマネジメントを行なうセルリーダー2名ともそれぞれ1on1を行なっています。もし前職時代にこの制度があったら少し仕事との向き合い方も変わっていたかもしれません」
そして伺えたのが、仕事のやりがいについて。
「現在、ジョブリーダーとしてお客様と直接お話する機会はほとんどないですが、研修で実際の電話でのサポート業務を担当しました。月並みですが、直接感謝の言葉をいただき、すごく嬉しかったことを覚えています。どういった状況か。何がしたいか。画面のどこをクリックすればいいか。一個ずつ伺いながら、説明させていただいたところ、「すごく丁寧でわかりやすかったです」といただけた。自信を持って製品について説明できたのも良かったところだと思います。また、メンバーのみなさんが温かく優しい。そして変化に対して前向きに捉えて行動できる方が多いですね。細かいところですが、目標設定の新たな仕組みを提案したところ、積極的に取り入れてもらえた。「目標達成できましたね!すごいですね!」とポジティブな言葉をかけさせていただくと、行動やパフォーマンスもどんどん良い変化が生まれていく。ここも仕事のやりがいになっています」
取材終盤に伺えたのが、転職をきっかけに、変化があったという価値観について。
「幸せに生きていくためには「健康」「お金」「良い人間関係」がより大事な要素だと考えるようになりました。「健康」でいえば、前職時代にすごく考えるようになりましたし、「お金」もそう。お金で苦労されるコンビニオーナーさんと多く接点を持たせていただき、その大切さを身近に感じていました。弥生で働くことでお金の知識が得られたり、お客様にも価値を感じていただけるサービスが提供できたりしている。そう思うと、私が今大事にしている価値観と、弥生での仕事は、重なるところが多いですね」
そして最後に伺えたのが、中村さんご自身の仕事観。彼にとっての「仕事」とは――。
「私にとって仕事は「人」を幸せにするためのものだと思います。悩みを解決したり、価値を感じてもらえるものを提供したり。そして、この「人」のなかに「自分」も含まれるんですよね。他人を幸せにすることで、自分も幸せになっていける。そういった意味で「いい人間関係」も本当に大切だなと思います。プライベートでも、同僚でも、お客様でも。いい関係性のなかで働き、自分にも専門知識が身についたり、世の中の人たちに、今までなかった価値が提供できたり、今後はさらにそういった仕事をし、活躍していければと思います」