INTERVIEW
日本郵船 2023年キャリア採用がスタート

「日本郵船だからこそ、前人未到の挑戦ができる」中途入社者が語る、働きがい

掲載日:2023/04/04更新日:2023/10/26
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全世界47ヵ国600以上の物流拠点を展開し、グローバルな総合物流企業として知られる日本郵船。約800隻の多種多様な船による海運を中心として、陸、空あらゆる輸送手段でのモノを運び、人々の暮らしと経済活動を支える。そして、2023年のキャリア採用(陸上職事務系)が4月より開始された。今回の募集にあたり、アンモニア輸送船(以下アンモニア燃料船)の事業開発を担当する佐川信太郎さんにお話を伺うことができた。

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【日本郵船について】
社会や経済の変化にさらされながら、挑戦と創造を繰り返してきた日本郵船。2021年に次なる成長戦略「ESG経営」を打ち出した。特に外航海運事業において、温室効果ガスの「2050年までのネット・ゼロエミッション達成」という目標を掲げる。LNG燃料船の投入、アンモニアや水素を燃料とする船舶の技術開発などの取組みを通じて、将来の脱炭素化社会に向けたバリューチェーン構想実現に向け取り組んでいる。

「陸上職事務系」とは
陸上から日本郵船のビジネスを牽引する職種。 主に貨物の輸送に関わる営業や運航管理等の業務と、事業運営に関わる資金調達や契約、会社管理等の業務をジョブローテーションを通して渡り歩いていく。特に入社後10年間の育成期間中は平均約3年毎に多様な部門への異動がある。 多様なキャリアを通じて、国内外で幅広い経験を獲得し、世界各地で日本郵船グループを率いるリーダーとして、あらゆる環境にも対応できるマネジメントとして成長していくことが可能だ。

「不動産ディベロッパー」から「海運」へ。求めたのは、より広いフィールド

はじめに前職の仕事内容と、転職を考えたきっかけから教えてください。

前職は、不動産・建築業界におけるいわゆる大手ディベロッパー(建設・開発事業者)にて経営企画として働いていました。主に担当していたのは、グループ会社の管理、組織の整理統合など。尊敬できる先輩にも恵まれ、若くして経営層の近くで仕事をさせていただき、非常に勉強になりました。

ただ、30歳といった年齢に近づくなか、仕事人生の全てを不動産業界に捧げていくのか。30年以上、この業界に全てを注ぎ続けられるかと考えたとき、それは違うかもしれないと考えるようになりました。

物理的にも、社会的インパクトとしても、より広いフィールドでチャレンジをしてみたい。都市部だけではなく、より広い世界を見渡し、社会全体を支えていける仕事がしたい。そう考え、転職を決意しました。

さまざまな選択肢があったと思うのですが、なぜ「日本郵船」だったのでしょうか。

最も大きな理由として「物流」に携わりたい、そのなかでも「海運」におけるリーディングカンパニーである「日本郵船」で働きたいと志望しました。「物流」はどのような産業においても、基盤となり、不可欠なものと言えます。特に海運会社の事業フィールドは世界中に広がっている。ここでなら自分のやりたいと考えていたこと、つまり「社会的インパクトが大きく、かつ広い仕事」に携われると考え、入社を決めました。

日本郵船02

佐川 信太郎
2010年、新卒で大手ディベロッパーに入社し、経営企画として、グループ会社の管理、整理統合などに従事。その後、2013年に日本郵船へ中途入社。入社後は燃料炭輸送に関わり、2017年よりシンガポールの関連会社へ出向。2020年10月よりグリーンビジネスグループ(現在は燃料炭アンモニアグループ)にて、次世代燃料船の事業開発、特にグリーンイノベーション基金を通じて開発するアンモニア燃料船開発プロジェクトの運営(プロジェクトマネジメント、官庁折衝、マーケティング)、アンモニアサプライチェーンに係る情報収集に関わる。

日本郵船でのキャリアは予想がつかない。だからおもしろい

入社されてからは、どんな仕事に携わられているのでしょうか?

入社してすぐは「燃料炭輸送」に関わりました。次にシンガポールにある関連会社に出向し、現在はグリーンビジネスグループの一員としてアンモニア燃料船の事業開発に関わっています。日本郵船における私のキャリアを振り返ってみると、ほぼ3年おきに部署を異動していますね。世界47ヵ国、600以上の物流拠点があるので来年、再来年、自分がどこで働いているのかわからない。思いもよらなかったような場所で働けるワクワク感があります。入社したら少なくとも1回は海外駐在を経験しますし、私のまわりでは3回くらい海外駐在している人も少なくありません。入社して10年目になりますが、働く場所も関わる仕事も、一言でいえば「ダイナミック」ですね。

日本郵船(グローバル)

まだ誰も成し遂げたことのない挑戦を

特に印象に残っている仕事でいうと?

これまでの経験でいえば、やはりシンガポール駐在は掛け替えのない経験になっています。インドの財閥との合弁会社へ出向し、インドの財閥に石炭を運んでいく。そういったミッションだったので、財閥の関係各所はもちろん、インドの製鉄所、インドネシアの石炭積み出し港などを文字通り飛び回っていました。インドならではの「強気な交渉術」もその時に鍛えられたように思います(笑)

何より日本郵船の仕事は、社会への影響力が非常に大きい。例えば私が担当している「アンモニア燃料アンモニア輸送船*」の事業開発の仕事は、カーボンニュートラルにとって大きな意味を持つものです。

*アンモニア燃料アンモニア輸送船…次世代燃料と言われるアンモニアを運ぶ船であり、その船自体もアンモニアを燃料として動く船。アンモニアは燃焼時に二酸化炭素を排出しないため、海上輸送の脱炭素を実現する次世代燃料として期待されている。日本郵船としては、2028年以降、運航している約800隻の船を、徐々にアンモニアや水素を燃料とする船に切り替えていく。

特にアンモニアはいわゆる「劇物」。船のような密閉空間で燃料として使うこと自体、技術的なハードルが高い。世界でも未だ実現に至っていないのですが、日本郵船は、業界のリーディングカンパニーとして、ここに取り組んでいく。まだ誰も成し遂げたことのない挑戦。うまくいくか保証はありませんが、リスクを率先してとってでも成功させ、日本の海事クラスターを盛り上げていく使命があると思っています。それはサステナブルな社会の実現へとつながっていくはずです。

日本郵船01

仕事の厳しさについて、佐川さんは「関係各所と粘り強いコミュニケーションをとり合意形成していくこと」を挙げてくれた。「グローバルで華やかなイメージがあるかもしれませんが、実際は調整業務など泥臭い面も多い。アンモニア燃料船の開発にあたりグリーンイノベーション基金(国の助成金)を申請したのですが、造船会社、エンジンメーカーなど各所との利害を調整し、事業計画に落とし込んでいく道のりはなかなかにハードでした。また、アンモニア燃料船は、成功する保証があるわけではないもののプロジェクトとしての金額規模は大きいため、社内の稟議を通す際も難儀しました。社内でも前例のない大型開発案件であったため、「日本郵船として、次世代・環境分野を事業の柱にしていくと宣言している。このアンモニア燃料船を脱炭素化に向けたフラッグシップ船として竣工させたい」という強い想いを伝え、ついに実現に至りました。私としては貴重な経験と捉えていますが、こうした調整、コミュニケーションが苦手な方にとっては厳しいと感じるかもしれませんね」

新たなサプライチェーンを構築する、メインドライバーに

仕事と向き合う上で大切にしている姿勢や考え方があれば教えてください。

少し大きな話かもしれませんが、世界情勢や社会の動向に対して高くアンテナを張り、海運会社で働く人間として、資源の安定供給の重要性と向き合っていく。日本郵船に入社して10年が経ちますが、ここに関しては非常に重視するようになりました。直近ではいえば、コロナ禍やウクライナ危機に直面し、私を含め多くの人が、これまで当たり前だと思っていたことが実はそうではないと気付かされました。健康、平和といったことはもちろん、副次的な要素として「海外製品が一週間後には手に入る」、「中近東の石油、オーストラリアの石炭を自由に使える」ということも当たり前ではない。そういった前提のなか、海運会社として使命感を持って、安定的に海上輸送サービスを提供していければと考えています。

最後に、今後どういったことを実現していきたいですか?

今後実現していきたいこととしては、国内外問わず新しいサプライチェーン、新しい港湾開発、新しい輸送サービスにどんどん関わっていきたい。そのなかで、プロジェクトを前進させていくメインドライバーになっていきたいです。

海運会社の良いところは、世の中のニーズに合わせて運ぶものをどんどん変えていける点だと思います。私自身、現在はカーボンニュートラルの実現にむけてアンモニアを運ぶところに挑戦していますが、もしかすると今後また新たなモノを運ぶ必要性が出てくるかもしれない。その時に、重要な事業を任せてもらえる存在になっていたい。そのためにも自分にできることの幅を増やし、役割を大きくしていきたいですね。

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