掲載日:2024/07/30更新日:2024/08/29
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明治から変わらない学校教育にメスを入れた茨城県。教育の当たり前を変えてゆく。
150年もの間、教育システムが変わっていない国、日本。いまも続く講義形式の学校教育は明治時代から始まり、当時は「答えに早くたどり着く力」が必要とされていた。しかし21世紀に入ってからは、技術の発展などにより世の中が目まぐるしく変化し「答えのない時代」に。これからを生き抜くためには「自ら課題を考え、答えを探究できる力」が不可欠だと考えられている。
そこで茨城県が力を入れてきたのが、次代を担う子どもたちが新たな価値を創造する力、「起業家精神」を育める環境づくりである。茨城県は教育への投資を重視し、高校受験に時間を取られず、6年かけてじっくり「新たな価値を創造する力」を育める中高一貫校の設置を全国に先駆けて推進。2020年度から10校を開校し、現在では公立の中高一貫校の数は全国最多の13校を誇る。
さらに、デジタル社会に欠かせないIT人材や、AI・IoT・ビッグデータ・ロボット・バイオテクノロジー・都市デザインなど最先端科学技術分野の技術者・研究者の育成を目指した新しい学校の新設にも注力。2023年度には全国初となる公立のIT専科高校「IT未来高等学校」と、県内初の科学技術科を持つ「つくばサイエンス高等学校」を開校するなど、様々な形で新たな教育のあり方を探究している。
広告クリエイター、コンサルタント、NHK職員──多様な校長を民間から続々と登用。
新たな教育を実現するために必要なのが、様々なバックグラウンドを持つ教育者だ。茨城県は多様な「校長」の登用に力を入れ、これまでに電通のクリエーティブ・ディレクターや花王のマーケター、PwCコンサルティングのコンサルタント、NHKのディレクターのほか、文部科学省・内閣府・総務省などで経験を積んできた国家公務員出身者など、様々な経歴を持つ人材を採用してきた。
多様な校長によって各校では独自の取り組みが進められており、電通から在籍出向中の福田崇校長は、広告クリエイターとしての経験を活かして、特別授業「海高クリエーティブスクール」や、5つの企業と連携した探究型学習「海高式探究プログラム」などを実施。花王出身の生井秀一校長は、古い着物や帯などを活用して作った衣装を紹介する「アップサイクル・ファッションショー」を生徒参加型で開催するなど、各校で既存の教育の枠にとらわれない取り組みが行なわれている。
教育にさらなる多様性を。新たに公立7校で校長を公募。教員免許は不問。
公募で採用された校長が活躍している公立学校は、現在、県内で7校。着実に、茨城県の教育は次のステージへと歩みを進めている。今後もより多くの生徒に多様な教育を提供するためには、さらなる「民間出身校長」の登用が不可欠である。
そこで今回「日立第一高等学校・附属中学校」「太田第一高等学校・附属中学校」「鹿島高等学校・附属中学校」「下館第一高等学校・附属中学校」「水海道第一高等学校・附属中学校」「並木中等教育学校」「つくばサイエンス高等学校」の計7校を対象校として募集を実施。いずれも教員免許は不問とし、前例にとらわれない多様な教育の実現を目指す。いまの学校教育を変えたい──熱い想いを胸に、教育の可能性を切り開いてくださる方からの応募が期待される。
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