INTERVIEW
商船三井「経理職」募集

商船三井で、ノルウェー駐在の「経理」に。監査法人出身の彼が語る働きがい

掲載日:2024/11/13更新日:2024/11/13
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「経理の経験を活かし、海外で働いてみたかった」こう語るのが、商船三井で働く老沼 淳史さん。もともと監査法人で働いていた彼は、2015年に当時29歳で商船三井に転職し、現在ノルウェー現地法人にて駐在中だ。今回、経理職10名募集のタイミングに、特別取材を敢行。老沼さんの転職ストーリー、そして同社で働く魅力に迫る。

※商船三井はシンガポール、ロンドン、中国、韓国、オーストラリアをはじめ26ヵ国に現地法人をもつ。今回は、将来的には海外駐在のチャンスがある「経理」募集となる。

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「数字の裏側まで見てみたい」29歳の決意

大学時代に会計士資格を取得し、新卒で大手監査法人へ入社した老沼さん。順風満帆なキャリアを歩んでいたように思えるが、その転職動機とは。

監査法人にて約7年にわたり働き、監査業務だけでなく、国際会計基準の導入サポートや会計アドバイザリーとして幅広い実務経験を積むことができました。一方で、将来的なキャリアを考えたとき、一つの会社で腰を据えて働きたい、そして経理を軸に新しい領域も経験していきたい思いがあって、次第に転職を視野に入れるようになりました。

転職活動をするなかで大事にしていた点で言えば、幅広い経験が積める環境があること。たとえば、数字を実際につくりだす営業組織などの流れも知っておきたかった。それを理解したうえで経理業務を行なえば、さらに付加価値をつけたアドバイスができるのではないか、と考えていました。また、前職時代に2年ほど中国に留学していた経験から、海外で働くことにも憧れがあって。その二軸で調べていくなかで、両方を叶えられると思ったのが「海運業界」でした。

最終的に商船三井の決め手とは?

数年おきにジョブローテーションがあり、あらゆる部署・ミッションを経験できるチャンスがあること。そういった制度がある会社が多くはなく、決め手になりました。

また、面接で会計士の比率を質問したところ、売上規模が大きいにも関わらず、その経理面は少数精鋭で担われていると知ったこともポイントでした。実は他業界でも2社ほど選考を受けていたのですが、それらと比較しても商船三井の「経理1人が受けもてる規模感」は、圧倒的に大きかった。「価値を発揮していけるチャンスが大きい」と思ったんです。幸いご縁もあり入社しました。

商船三井経理01

面接ではどういった点をアピールしたのか。「前職で、多様な業種のクライアントを見てきたこと、国際会計基準の導入をサポートした経験、会計アドバイザリーとして実際に決算業務に携わった経験をアピールしました。海運業では特殊な会計処理が必要になるため、実際入ってみないとわからない部分はありましたが、基本的な会計の考え方・やることは変わらないはず。できないことはないだろうと思っていました。また、営業にも挑戦したい意向を伝えていたので、カルチャーにフィットすると思ってもらえたのかもしれません」と老沼さん。

海を渡って強まった「世界インフラ」をささえる誇り

2015年の入社以来、どういった業務に携わってきたのか。自身の成長を実感するポイントと合わせて話してくれた。

時系列でお伝えすると、最初の4年間は国内の経理部にて連結決算業務、その後、2年間は、サブシー支援船(※)事業を手掛けるチームにてノルウェーの関連子会社「AKOFS社」の採算管理や入札対応、リターンの計算などの“会社管理”業務を経験。2021年から現在は、「AKOFS社」に出向し、CFOの補佐として中期経営計画の策定や現地法人の監査対応・株主対応・資金繰り業務などを担当しています。

振り返ってみても、2~3年おきに発生するジョブローテーションにより、経理を軸にあらゆるミッションに挑戦させてもらってきました。特に2部署目で新規契約の入札に関わった際は、短期間のあいだにリスク検討、社内承認取得などを進める必要があり、無事「成約」に至るまでには精神的・肉体的にもかなり追いつめられたことも。ただ、それ以上に得られるものが多く、非常に貴重な経験になりました。具体的には、契約まわりの観点も身に付きましたし、経理だけではなく「財務」まわりの知識もつけることができた。結果として、リスクを考える際、あらゆる視点から物事を考えられるようになった。今となっては、ターニングポイントとなった案件だったと思います。

特に前職の監査法人時代は、似たような経歴・職能を持つ集団ゆえ、物事の考え方も似通っており議論が一定の方向にしか進まないこともありました。そういった意味では、商船三井では、あらゆる部署・立場の人たちから新たな観点を得られる。日々、とても刺激的です。

(※)サブシー支援船とは
石油を採るための機器の据え付け、機器のメンテナンスを行なうことに特化した船。ノルウェーのAKOFS社ではサブシー支援船を用いた海底石油・ガス田の構築、保守、改修等のサービス提供。現在、ブラジルで2隻、ノルウェーで1隻、合計3隻を運航している。商船三井は、2018年にAKOFS社の株式を取得し、サブシー支援船事業に本格参入している。

2021年からは家族と共にノルウェーへ渡り、念願の海外駐在生活をスタートさせた老沼さん。海外に出てみて、改めて感じることもあったという。

商船三井は、日本だけではなく世界のインフラを担っている。これは、海外に出て仕事をさせてもらうようになってから、改めて感じた点です。

たとえば、私が関わる「サブシー支援船」は、海底石油を採る設備を設置・修理するうえで必要となる船。直接モノを運ぶために使われるわけではないのでイメージがつきにくいかもしれませんが、平たく言えば、この船が安定的に稼働しないと石油が採れなくなってしまう。石油の供給量が減少すれば、石油価格の高騰につながってしまいかねない。つまり、サブシー支援船事業を経理の面からささえていく仕事は、世界中のインフラの安定供給のための一翼を担う仕事とも言えるわけです。

正直に言えば、私自身はもともと「社会のため」とか「地球課題のため」といった想いが強いタイプではありません。ただ、この会社に居ると、自然とそういった想いが湧いてくる。自分の仕事の意義を感じやすいというのは、有難い環境だなと感じますね。

商船三井経理02

老沼さんが出向するノルウェーの関連子会社「AKOFS社」は、総勢30名ほどの組織。うち、経理に携わるのは6名。老沼さん含め日本からの出向者2名、ブラジル人1名、ノルウェー人3名という構成だ。コミュニケーションは英語で行なわれる。「家族を大事にするカルチャーが強く根差している国なので、CFOは基本的に残業しないですし、夏などはバカンスで1ヵ月不在ということも。かなり前倒しで業務を進めることは心掛けていますね。同時に、自分自身も残業はせず17~18時には帰宅する生活に。日本に居たときよりも、子どもと過ごす時間や、自然で遊ぶ時間は増えましたね。毎年、年末には日本に帰るのですが、帰国するたびに人の多さに酔ってしまうように。近い将来、駐在がおわって日本に戻ったら、日本に馴染むのがまた新しい挑戦になりそうです(笑)」と老沼さん。

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次は「事業投資」に挑戦したい。

続いて、今後の目標とは。

これまでいくつかの部署を経験するなかで、営業の目線はもちろん、CFOのもとでは経営的な視点も身についてきました。今後は、この経験を活かして、事業投資などにおいて、付加価値をつけたアドバイスができる存在になっていきたいと考えています。

今、商船三井では、次世代燃料を利用した環境対応船を投入すべく準備を加速させていくなど、大胆な事業改革を推進しているところ。そういった会社としての注力領域にも関わってみたい。ほかにも、行きづまったプロジェクトがあれば、打開策を模索し推進していけるドライバーになりたい。そういった仕事を通じて、よりよい未来をつくることに貢献していきたいです。

最後に、老沼さんにとって「仕事」とは?

大前提としてお金を稼ぐ手段ではありますが、それ以上に「自己成長の機会」であり、「社会に貢献する手段」だと捉えています。

私個人としては、自分一人では実現できないような大きな規模のミッションを経験できることこそ、仕事の醍醐味だと思っています。大きなミッションに挑むには、人との協力はもちろん、自分自身の成長が不可欠。これらは決して容易いことではありませんが、逆に言えば、自分が成長すればするほど、価値貢献できる幅も広げていけるはず。特に商船三井のような世界のインフラを担う会社であれば、「世界規模で影響を与えていく」ことも不可能ではない。仕事を通じて、その大きな可能性を追求していけたらと思います。

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