「ご提案する自社の製品に、絶対の自信があります」 真っ直ぐなまなざしでこう語ってくれた古谷 佑太郎さん(28)。メドトロニックで営業職(セールスレップ)として働く入社2年目のホープだ。もともと専門商社で働いていた彼は、なぜメドトロニックへの転職を決めたのか。そこには「もっと営業として飛躍したい」という向上心があった―。
世界中で医療技術、サービス、ソリューションを提供するグローバルカンパニー、その1社が「メドトロニック」。
1949年の設立以来、医療機器の進化・普及に大きく寄与。医療の発展に貢献し続けてきた。全世界で8万4000人を超える従業員を擁し、約160ヵ国に展開している。各治療分野において先端の製品を提供し、医療業界において揺るぎない地位を確立。2017年にはカプセル型で世界最小サイズのペースメーカを日本国内でも発売し、大きな話題となった。
今回お話を伺えたのが、メドトロニックのスパイン事業部で働く中途入社2年目の古谷 佑太郎さん(28)だ。
新卒で専門商社に入社。「メドトロニック」の存在を知り、さらなる成長を志し、転職を決めた。彼が追い求めた理想の営業とは? 彼の仕事観と共に、メドトロニックで築くことのできるキャリア、働く魅力に迫っていこう。
「もともとある専門商社でルート営業として働いていました。業界トップの企業で、主に取引先への定期訪問をメインに行なっていました」
新卒で専門商社に入社したという古谷さん。社会人4年目を迎える頃、自身のキャリアについて考えるようになっていったという。そこにあったのはより自身の専門性を深められる環境で働いてみたいという向上心だった。
「もちろん前職時代、優秀な方がいなかったわけではありません。会社としても安定性を感じていました。ただ、その環境に満足ができない自分がいました。たとえば、専門商社だったので、自社製品を持たず、お客様が困っていてもカタログをお渡しすることしかできていませんでした。昔ながらの業界ということもあり、ファックスなど紙の事務処理にも多くの時間を割かなければならない環境でもありました。飛躍するために、より“営業”という仕事の本質に迫りたい。自身を高めたいと考えるようになっていきました」
具体的には、どのような環境を求めていたのだろう。
「たとえば、グローバル企業。優秀で志の高い方々が働く環境で自分を試してみたいと考えました。いい意味で営業メンバーたちが競争心を持っている、実力主義で評価されるフィールドを求めていました」
その中でも、メドトロニックを選んだのはなぜだろう。
「まず世界屈指のメーカーであること。そして異業界からの中途入社者が活躍しているという事実が大きな決め手でした」
医療機器におけるリーディングカンパニーであり、信頼されるブランド力を有する同社。営業職としてそこには大きな魅力があったという。
「たとえば、”弊社が誇る製品です”と、この一言が言えるだけで営業としてすごく強いですよね。絶対の自信を持ってお客様にご提案できます。医療従事者の方々も私たちを頼ってくださいますし、お話を聞いていただける確率が非常に高いといえます」
同時に、求められる提案や知識のレベルは高くなる。そこも「メドトロニック」がグローバルで多大なる信頼を得ている所以といっていい。
「営業担当者の知識レベルが高い、ここもお客様から評価をいただいているポイントだと捉えています。私も異業種出身ではありますが、入社まもなく、2ヶ月間、朝から晩まで勉強に集中する日々をおくりました。研修期間があり、本気で勉強しなければ合格できないテストもあります。患者さんの命に関わる重要な製品を扱っていく。そのための知識と使命感、責任感を同時に得ることができたと思います」
医療従事者と対等に話をしていく。時にはアドバイスを求められるほどの知識は、どのように身につけていくのだろう。そこには世界標準で体系化されたカリキュラムやトレーニング(※2)による学習サポートがある。
「私であれば脊椎を担当しており、脊椎のことを中心に、深掘りをして学んでいくことができました。たとえば、解剖や症例、治療法、さらに機器について、充実した研修資料があり、ワンステップずつ学んでいきます」
さらに研修期間が終わっても「学び」は続いていく。
「私の所属する事業部では経験豊富な先輩社員が、新人向けに週1回の勉強会を開催してくれています。全員で症例や文献の読み合わせを実施し、わからないところをゼロにしていく。その他にも、担当施設をフォローする「ヘルプ」という役割があるのですが、機器を使用する現場に立ち合うことができ、経験を積むことができます」
(※2)社内外のトレーニングに力を入れるメドトロニック。2017年9月1日には、日本における医療従事者向けのトレーニング施設『メドトロニック イノベーションセンター』(川崎市)を開設している。
こうして医療業界未経験ながら同社に飛び込み、日々の学びを積み重ね、今まさに成長過程にある古谷さん。特に意識しているのが、継続的な自己啓発だ。
「自主的に、その分野でのオピニオンリーダーである先生が書かれた文献などを取り寄せ、隅から隅まで目を通すようにしています。また先生方に質問されたことを細かくメモし、文献を調べ、お渡しすることもある。日々勉強ですね」
そう語る彼の表情は晴れやかだ。なぜ、そこまで“医療”について勉強に打ち込めるのだろう。そこには仕事に対する意識の変化があったという。
「転職をする時、営業としての自信はありましたし、すぐに結果が残せるはずだと自信満々で入社をしました。ただ、井の中の蛙であったことを思い知らされました。私にとってそれはすごく良い経験で。前職時代、専門商社だと何万点という商品があったため、お客様が困っていても、とりあえずお客様にカタログをお渡しするのみということも多かったんです。すごく浅い知識しかなかった。ただ、メドトロニックでは勉強をしなければスタートラインにさえ立てません。日々学び、ステップアップしていく。すごく楽しいですし、成長の実感がある。特に1年目は、自主勉強のために睡眠時間を削ることも惜しくないくらい没頭していました」
ストイックに学ぶ。その根底にあるのは“負けず嫌い”という元来の性格もあるようだ。
「昔から、スポーツでも何でも、誰にも負けたくない。そういった性格だったと思います。仕事でも同じ。補足をすると、目標達成のためにやれることがあるのに、やっていない自分が許せないのかもしれません。たとえば、毎日現場に訪問ができるなら毎日行きますし、そのために医療従事者の皆様にとって有益な情報であれば、自ら調べてお持ちする。すぐに行動します」
このようにして頭角を現し、さらなる活躍が期待されている古谷さん。メドトロニックの「インセンティブ制度」も、営業職として働く上で大きなモチベーションになっている。
「前職時代は営業所で売上トップの営業数字を出しても、全く業績をあげていない社員と報酬にほとんど差がありませんでした。もちろん報酬は全てではありませんが、やはり営業として働くからには成果に応じた報酬を得ていきたい。ここもメドトロニックでは評価をしてもらえる。営業としての働き甲斐の一つですね」
そして、取材は終盤へ。生き生きと現在の仕事について語ってくれた古谷さん。彼にとっての「仕事」とは、どういったものなのだろう。
「自らが介在することにより、誰かの役に立っている実感があるかどうか。こういった仕事がしたかったのだと思います。現在ですと、先生にレントゲン写真を見せていただき、“この患者さんについてどのように思いますか?”といった意見を求められることもあります。そういった時、他の病院における事例であったり、ケースをお伝えしたり、オペの参考にしていただけることがあります。そして患者さんの術後について先生から“とても元気にしています”といったお話を聞けると、すごくホッとするし、やりがいを感じますね」
最後に語ってくれたのは同社の営業として働く、その意義について。
「特にメドトロニックでは、単に製品をご紹介するだけではなく、深く入り込んで話をしていくことができます。私は誰かと“話す”ということがとても好きなのだと思います。営業は私にとって天職。多くの方々と出会い、知識を得て、自分自身も成長していく。そして豊かな人生を送っていくために、私は働いているのだと思います」
真剣なまなざし、時折見せてくれる屈託のない笑顔、やりがいに満ちた表情が印象的だった古谷さん。関係構築を重視し、現場の近くで顧客を本気でサポートしていく。そんな彼の成長のストーリーはこれからも続いていくだろう。