日本における大きな課題となっている地方創生。実はコンサルティングファームなどが支援しているケースもあり、関連求人も見受けられる。一体どのような求人があるのか見ていこう。
政府が力を入れている政策のひとつ、それが地方自治体による「地方創生」の支援だ。
背景には、東京をはじめとした首都圏への人口集中を是正し、人口減少に歯止めをかけたいといった狙いがある。
というのも、地方に比べ首都圏は出生率が低い傾向にある。事実、東京は47都道府県の中で出生率はワースト1位だ。つまり、出生率が高い地方の人口流出を抑制し、流入を増やすことで日本全体として人口の維持を目指していく。
地方創生に取り組む上で、地方自治体のサポートを担うコンサルタントの求人ニーズも高い。具体的にどういった仕事に取り組んでいくのか。実際の求人を見ていこう。
■PwCあらた有限責任監査法人
国や地域の社会課題解決プロジェクトに従事する、コンサルタントの募集が行なわれていた。
携わるプロジェクトのテーマとして挙げられていたのは、地方創生、災害復興、教育、医療・福祉、スポーツ振興など。国・地方自治体、大学、研究機関など社会的事業者をはじめ、社会課題解決に参画する大企業やスタートアップと連携して推進していくようだ。
具体的には、
・社会課題に関連する調査業務
・社会課題解決に向けた課題整理・施策検討支援
・社会課題解決プロジェクトに関連するデータ蓄積・分析支援
・各種ステークホルダーマネジメントを含む、プロジェクト管理支援
といった役割を担っていくという。
手掛けてきたプロジェクト事例として、「経済産業省:福島県原発事故被災事業者への人材確保支援事業」「柏市:社会課題解決に向けたエコシステム形成支援」などが挙げられていた。
■デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社
地域産業振興・再生支援アドバイザリーの募集が行われていた。具体的な業務内容は、まちづくり会社の立ち上げ・運営のサポートなど。官民連携事業化支援などに関わる計画の策定から実行支援まで、幅広く地域産業の振興や再生の実現を目指すという。
特に多くの企業が求めるマインドとして記載していたのが、「国や地方の行政、地方創生に対する強い関心があるか」「新しいことに挑戦するベンチャーマインドを持っているか」といった点だ。もし経験・スキルが多少不足していたとしても、こういったマインドや熱意があれば挑戦できる可能性はある。ぜひ実際の求人をチェックの上、興味ありを押し、自身の「合格可能性」を受け取ってみてほしい。