公開から10日間で興行収入100億円を突破ーー歴代最速記録を塗り替えた『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の大ヒットに湧く、映画業界。2020年、コロナ禍の影響で苦戦を強いられる中、復活の起爆剤としても注目される。こうしたなか、求人市場においても、映画関連の企業で新たなメンバー募集も見受けられた。業界の動向とともに、具体的な求人を見ていこう。
2019年、国内の映画興行収入は過去最高を記録。その規模は、前年比17%増の約2611億円となった(*)。
『天気の子』(興行収入140億円)
『アラジン』(興行収入121億円)
『トイ・ストーリー4』(興行収入100億円)
といった「興行収入100億円超え」のメガヒット作も次々と誕生し、世間を賑わせた。
特に『天気の子』では、ユニークな広告手法にも注目が集まった。サントリー天然水(サントリー)、シーフードヌードル(日清食品)、クーリッシュ(LOTTE)をはじめ、現実世界に存在する商品が次々と作中に登場。タイアップCMを目にする機会も多かった。
そして2020年、コロナ禍で映画業界の苦戦が続く中、爆発的なヒットを記録するのが『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』だ。
公開から10日間で興行収入は100億円を突破。2001年に、スタジオジブリ『千と千尋の神隠し』が記録した25日間を大幅に短縮し、歴代最速記録となった。
この大ヒットの一つの背景として語られるのが、「Netflix」「Hulu」「Amazonプライムビデオ」など動画配信サービスの影響だ。
コロナ禍で在宅時間が増える中、動画配信サービスの利用者は増加。特に『鬼滅の刃』は複数のプラットフォームで配信されており、配信作品の中で人気コンテンツの一つだ。こうした視聴体験が、ファン層の拡大、続編への期待感の醸成につながり、多くの人を映画館に足を運ばせたとも見られる。
動画配信サービスの普及で鑑賞体験が多様化する中、いかに映画館に向かう動機をつくり、ヒット作品を生み出していくか。映画産業の新たな躍進へ向かう、一つの成功事例となったといえるだろう。
こうした中、映画関連の求人も数多く見受けられる。
たとえば「KADOKAWA」では「実写映画の企画プロデューサー/営業・宣伝マネージャー候補」を募集。自社映画の企画・製作、配給営業、宣伝プランニング立案・策定・実行を手掛けていくポジションだ。
その他、動画・コンテンツ配信を手掛ける企業の求人も見受けられた。たとえば楽天では動画配信プラットフォーム「Rakuten TV」の運営事業部にて、事業戦略ポジションを募集。またサイバーエージェントでは『AbemaTV』の編成戦略プロデューサーの採用が行なわれていた。
自身のスキルを活かせるか、求人情報のみでは判断しづらいケースもある。ぜひ応募前の「興味あり」で、合格可能性を受け取ってみてほしい。
(*1)2019年の映画興行収入 過去最高の2611億円に
https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00660/