今回取り上げるのは、医療系ベンチャーの求人について。いまコロナ禍により、医療が危機的な状況に置かれるなか、どういったソリューションを仕掛けていくのか。実際の求人とともに見ていこう。
時価総額5.5兆円超を誇る、エムスリー(2021年2月5日時点)。国内の臨床医9割以上を会員に持つ医療情報プラットフォーム「m3.com」を軸に、製薬企業向けマーケティング支援サービスをはじめ、「医療IT」事業を展開する。
特に近年では、協業による事業立ち上げを加速。例えば2020年4月より、ソニーとの協業でコロナウィルス感染症へのソリューションをはじめ、様々なテーマで医療課題の解決に取り組んでいる。
マーケティングセールス、データコンサルタント、事業責任者候補、コンテンツプロデューサーなど複数ポジションで募集を行っていた。
2020年4月、厚生労働省はこれまでは「慢性疾患をもつ定期受診患者」のみ認められていたオンライン診療を「初診」にも適用していくと発表。このオンライン診療のパイオニアとも言えるのがメドレーだ。
スマホやPCで診察を受けて、薬や処方せんも自宅で受け取れるサービス「CLINICSオンライン診療」を提供する。
2020年9月には、新型コロナウイルス感染拡大に伴う社会的な要請を受け、調剤薬局窓口支援システム「Pharms(ファームス)」を提供開始。オンライン服薬指導、処方箋のネット受付、キャッシュレス決済などを可能とした。
マーケター、セールス、カスタマーサクセスなど、複数ポジションで採用を行っている。
医師の3人に1人が参加する、医師向けコミュニティサイト『Medpeer(メドピア)』を運営。このドクタープラットフォームと集合知を活用し、医療課題を解決する多数の事業を展開している。
例えば、製薬会社・医療機器メーカー向けのマーケティング支援、医師向けの求人情報サービス、オンライン医療相談サービスなど。2020年9月期には、売上高・利益ともに過去最高を記録した(*)。
現在、サービス企画、営業、マーケティングなどを担うオープンポジションで採用が行われている。
(*)2020年9月期 決算説明資料 - メドピア株式会社
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6095/ir_material_for_fiscal_ym/89476/00.pdf
製薬業界の営業生産性の課題解決に向け、数理モデルによるAIサービスの開発・提供を行う。主力サービスが、製薬会社が保有する営業報告や売上等のデータについて独自アルゴリズムを用いた機械学習による解析サービス「Forecast-A1」だ。
特にいまコロナ禍の状況により、MRが病院に直接訪問することが難しい状況がある。営業チャネルの見直しも課題となる中、そのニーズも高まっているといえるだろう。
コンサルタントをはじめ、AIエンジニア、データサイエンティストのポジションで募集が行われていた。
東京大学大学院の研究室メンバー3名により創業された、医療AIベンチャー。ライフサイエンス領域の画像解析に強みを持ち、医療・製薬・農業分野における高精度のソフトウエアを開発する。
例えば、同社のプロダクトの一つが、脳MRI画像から「脳動脈瘤」の疑いがある箇所を検出する『EIRL aneurysm(エイル アニュリズム)』。深層学習を活用した脳MRI分野のプログラム医療機器として、国内初の薬事承認を取得した。
さらに創薬分野において、100件以上のアカデミア、研究機関、製薬企業との共同・受託研究を進めているという。
現在、事業開発アカウントマネージャー、機械学習エンジニアのポジションで採用が行われている。
治験・臨床研究の文書を、クラウド上で共有・保存・管理を一元化できる文書管理サービスを提供。法規制に対応したセキュリティの高いシステムを構築する。
現在、ITシステム導入率が1割といわれる治験・臨床研究の現場において、大量の紙をなくし、ペーパーレス化の実現を目指す。
マーケティングポジションで募集が行われていた。
遠隔画像診断サービスの分野のパイオニア的存在として知られる同社。特にコロナ禍において、感染有無を画像情報をもとに人工知能(AI)が判定する技術の実証研究を開始した。海外企業とも連携し、医療現場での検査支援や早期発見につなげる。
システム導入コンサルタントや、テクニカルサポート、サービス開発ポジションで募集が行われていた。