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PayPay、楽天ペイ、メルペイ…

QRコード決済で広げる、キャッシュレス経済圏。キープレイヤーの次なるビジネス展望

掲載日:2021/03/18更新日:2021/10/11
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2020年、コロナ禍による生活様式や消費形態の変化も契機に、キャッシュレス決済が一気に普及した。特にその牽引役となっているのがPayPayや楽天ペイ、メルペイなどのQRコード決済 (*)サービスだ。一般生活にも徐々に浸透するなか、次なるビジネス展開も見えてきた。関連求人とともに、その動向を見ていこう。

(*)QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

日本のキャッシュレス決済比率を、世界最高水準へ

2020年は日本のキャッシュレス決済市場にとって、大きな飛躍の年となったといえるだろう。

事実、経済産業省の調査ではキャッシュレス決済の導入店舗は、27%から37%に増加(2019年9月から2020年9月 *1)。導入店舗におけるキャッシュレス比率も、平均28%から33%へと上昇したという(2019年9月から2020年7月 *1)。

その背景の一つといえるのが、国策としてのキャッシュレス推進だ。

例えば、2019年10月から2020年6月末までの9ヶ月間実施された、「キャッシュレス・消費者還元事業」は記憶に新しいところだ。消費者へのポイント還元とともに、店舗向けに決済端末の導入支援なども行われ、普及が進むきっかけとなった。

国家として将来的にキャッシュレス決済比率を、世界最高水準となる80%にまで向上させる目標も示しており、今後も普及に向けた新たな施策が期待される。

もう一つ、コロナ禍による生活様式や消費形態の変化も、普及を押し上げた一因だといえるだろう。

事実、電通発表資料によれば2020年3月の緊急事態宣言が発令されて以降、「支払いや買い物でキャッシュレス決済の比率が増えた」と回答した生活者は47.7%にのぼったという(*2)。

特に店舗としても非接触ニーズの高まりを受け、現金のやり取りのない、新たなシステムの導入が進む。大手外食チェーンなどで多く見られるようになった、来店前に注文して店舗で商品を受取る「モバイルオーダー」などはその一例だ。

今後も感染症への対応が求められるなか、キャッシュレス決済の活用シーンが増えていくことも予想される。

QRコード決済で広げる、キャッシュレス経済圏

特にキャッシュレス決済の普及において、牽引役となっているのがPayPayや楽天ペイ、メルペイなどのQRコード決済サービスだといえるだろう。

実際に、個人経営の小さな店舗においてPayPayなどのQRコードが置かれている光景も多く目にするようになってきた。PayPayでいえば、2021年2月に加盟店数が300万ヶ所を突破したと発表されている(*3)。

これまでキャッシュレス決済は決済手数料や導入コストの観点から、特に小規模店舗では導入が進まなかった傾向もある。QRコード決済は手数料が安価で、容易に導入できるメリットを活かし、従来のシステムではカバーできなかった層にもキャッシュレス経済圏を拡大しているといえるだろう。

QRコード決済ビジネスは、次なるフェーズへ

QRコード決済の主要プレイヤーに位置づけられるのは、巨大な顧客基盤を持つ企業群だ。例えば、『PayPay(Zホールディングス)』、『楽天ペイ(楽天)』、『d払い(NTTドコモ)』、『au PAY(KDDI)』など。大規模な還元キャンペーンに見られるように、各サービスが巨額の資金を投じてしのぎを削る、戦国時代とも言える様相を呈している。

なぜ各社はQRコード決済に注力するのか。その大きな狙いの一つといえるのが、決済プラットフォームを起点とした、独自の経済圏の拡大だ。

一例としてPayPayの展開を見ていきたい。

同サービスが掲げるのが"スーパーアプリ構想”だ。スーパーアプリとは、様々なサービスを提供する"アプリ”が包含されたプラットフォームのこと。ユーザーはダウンロードの手間がなく、一つのプラットフォーム内で様々なサービス利用が可能だ。代表的なところでは、中国の「WeChat」や「Alipay」、シンガポールの「Grab」などが挙げられる。

すでにPayPayでは、オンラインショッピングモール『PayPayモール』やグループ会社のタクシー配車サービス『DiDi』などが、"ミニアプリ"としてプラットフォーム内で提供される。グループのサービス名称をPayPayブランドに統一する動きもあり、今後さらなるサービス・機能がこの決済プラットフォーム内に統合され、拡張されていくと見ていいだろう。

またその他の企業においても、グループ内のサービスを紐付け、利用促進、最大化を図る、様々な展開が見て取れる。

普及が進み、各社が次なるビジネス展開を見せ始めたいま、働く上でも非常におもしろいフェーズであるといえるだろう。ぜひ実際の求人をチェックし、自身のキャリアを考える上での参考にしてみてほしい。

(*1)キャッシュレス調査の結果について
https://cashless.go.jp/assets/doc/201211_questionnaire_report.pdf
(*2)電通、コロナ禍における生活者のキャッシュレス意識調査を実施
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/0129-010324.html
(*3)「PayPay」の加盟店数が300万カ所を突破!~ どんどん広がる加盟店でお得にお買い物!「超PayPay祭」は、3月1日スタート! ~
https://paypay.ne.jp/notice/20210225/04/#:~:text=2021%E5%B9%B42%E6%9C%8824,%E3%82%92%E5%85%A5%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

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