INTERVIEW
双日株式会社|2023年度中途採用

総合商社「双日」で、社会的意義・インパクトのある事業を。多様性、挑戦、成長実感を軸に求める次世代人材

掲載日:2023/05/18更新日:2023/06/15

収益2兆4,798億円・売上総利益3,375億円(2023年3月期)――日本を代表する総合商社「双日」が、社会的インパクトのある多様な事業の担い手、次世代人材の積極採用を実施する。デジタル化の進展、ESG意識の高まり、価値観・ニーズの多様化などを好機と捉え、3年間で5,000億円の投資を計画。大規模な変革・グローバルでの挑戦を推進する同社ではどういった人材が求められ、活躍しているのか。今回お話を伺ったのは、中途入社後、広報・インナーブランディング、原子燃料対日代理店・契約交渉/投資管理、海外MBA留学、投資先外資企業への出向…と多様なキャリアを歩んできた和田真奈さん。彼女が語る「双日」でこそ得られるキャリア、そして社会にインパクトを与えていく仕事とは。

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双日グループ 3年間で5,000億円の投資計画へ

ニチメン株式会社と日商岩井株式会社が2003年4月に持ち株会社を設立し、翌2004年4月に合併して誕生した双日グループ。開国や明治・大正期の産業革命、戦後復興、高度成長といった近代日本の発展過程で大きな役割を果たした日本綿花、岩井商店・鈴木商店を源流とする。現在、総合商社として自動車、航空産業・交通プロジェクト、インフラ・ヘルスケア、金属・資源・リサイクル、化学、生活産業・アグリビジネス、リテール・コンシューマーサービスの7つの本部体制で、国内外での多様な製品の製造・販売や輸出入、サービスの提供、各種事業投資などをグローバルに多角的に展開。築き上げた歴史と共に、新事業創造、革新的事業により持続的な成長を続ける。

2021年4月から開始された「中期経営計画2023 ~ Start of the Next Decade ~」では、2030年の目標として「事業や人材を創造し続ける総合商社」が掲げられた。必要なモノ・サービスを必要な場所に届けながら、マーケットニーズや社会課題に応える事業や人材の価値創造で企業価値向上を実現することを使命に、「マーケットインの徹底」「共創と共有の実践」「スピードの追求」を実行。マーケットニーズや社会課題への解決策を提案し、競争優位や成長を目指す。

注力領域としては「インフラ・ヘルスケア」「東南アジアやインドなど成長市場へのマーケットイン志向」「素材・サーキュラーエコノミー」を設定し、3年間で5,000億円の投資計画を示す。2022年1月にはインドのスタートアップ「Intelligent Retail Private Limited」へ出資し、インド市場の消費財・食品卸売事業へ参入。同年3月にはナイジェリアのガス小売会社「Axxela Limited」に出資し、日本企業として初のナイジェリアガス小売事業へ参入を果たした。今後も新事業創造で、総合商社としての使命「必要なモノ・サービスを必要なところに提供する」を果たす計画だ。

同時に、人材が価値創造の源泉であるとの考えのもと、人的資本経営を推進。⼈材育成基本⽅針として【1】多様性を「活かす」【2】挑戦を「促す」【3】成長を「実感できる」を3つの柱として設定。自ら考え、行動し、やり抜くことで世界を舞台に「価値を創造することのできる人材=稼ぐ人材」の採用・育成を目指す。

多様なキャリア・意義あるビジネスで、社会にインパクトを。

双日への中途入社後、初めの4年間で広報・インターナルコミュニケーションを担当。その後、エネルギー事業に携わってきたという和田さん。当時の異動、キャリアチェンジの背景から伺うことができた。

双日に入社してから約4年間、広報・企画制作の担当としてインターナルコミュニケーションの活発化に携わっていたのですが、多くの経験が得られ、挑戦もできたと思います。私が入社したのは2007年で、旧二社合併後3年は経っていましたが、改めて「新生双日」を打ち出していたタイミング。当時約1.6万人(2022年12月時点では約2万人※連結従業員)規模となるなか、インナーブランディングを通じ、グループとしての一体感を高め、競争力に変えていく大きなやりがいがありました。

特に糧となったのが、事業を通じ、社会に価値を出していく社員一人ひとりの「挑戦」に出会えたこと。目の前の課題を解決し、どれだけ価値を出していけるか。最前線に立ち、向き合っていく数多くの社員がいる。そういった多様な「挑戦」と出会うなか、私自身も事業の担い手となり、社会課題の解決に向き合っていきたいと考えるようになりました。特に大きな魅力を感じたのが、人々の生活を支えるエネルギー・インフラ事業。自ら手を挙げ、異動をすることになりました。

ただ、どういったポジションであっても「社会的に意義のある仕事をしていく」「双日が向き合うべき社会価値を提供していく」といった本質は変わらないと考えています。その上で、テクニカルな能力、専門性を武器としながら、広く多様なチャレンジに踏み出していく。自分自身の可能性を広げ、発揮できる価値を高めていく。そういった職種にこだわらない挑戦を後押ししてもらえるのが「双日」だと思っています。

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もともとインターネット広告事業を主力とするメガベンチャーに新卒入社をしたという和田さん。双日への中途入社の理由について「歴史があり、グローバルで多様なビジネスを展開している双日で、自分の力を試したかったからです」と語ってくれた。「ちょうど私が入社したのは、新生双日を掲げるなか、デジタルを活用した戦略的なアプローチを広報に取り入れていくタイミング。非常に大きなスケールで、培ってきた広報・IRでのスキルや経験を活かしていく。これはチャレンジングで大きなやりがいが得られると考え、入社しました」と和田さん。

日本の「エネルギー」を支えていく誇りと責任

こうしてエネルギー事業に携わることになった和田さん。主に担当してきたのが原子燃料対日代理店・契約交渉/投資管理など。異動は2011年4月。まさに東日本大震災の直後でもあった。混乱する現場で燃料調達の最適化に奔走するなか「日本のために自分は何ができるのか」強く意識を向けるようになったと振り返る。

東日本大震災直後に異動したのですが、当時私たちが向き合っていたのは、日本の電源構成比率の約3割をまかなっていた原発の発電量がゼロになる中での原子燃料の最適化でした。一方、エネルギーセキュリティとしては火力発電をフル稼働し、2011年から日本の貿易赤字が雪だるま式に膨らんでいくのを目の当たりにしながら「エネルギー」という領域で、日本のために何ができるのか、何をすべきなのか。大きな責務を担うなか、より大きな視点で事業に向き合うきっかけになりました。

非常に複雑な問題なので、葛藤し続けていますし、今も向き合い続けているのですが、日本で電気を安定供給していくためには、海外燃料にどれほど頼るべきなのか。さらにいえば、日本のみならず、長い年月、多くの国で原発に頼ってきたわけですが、どのようにして後世に引き渡すのか。処理問題とどう向き合うのか。その他の可能性や選択肢はないか。絶対的な答えはありませんが、社会的影響力、インパクトを持つ双日だからこそ、事業を通じ、社会のために、日本のためにできることが多くある。その責任と誇りを常に持ち続けていければと考えています。

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「当時、フランスのエネルギー会社の代理店として、日本の電力会社に対する原子燃料販売、燃料企画・計画策定などを担っていました。投資アセットのマネジメントにも携わり、パートナー企業とどのように価値を高めていくか、毎日のようにやり取りしていましたね。トップと現場に交渉に行くことも少なくありませんでした。まさに求めていたグローバルに働ける環境だったと思います」

1年間の海外留学へ。寝る間も惜しい「学び」の日々

その後、和田さんは、双日が設ける経営人材の育成・確保のため「MBAプログラムへの留学制度」を活用し、1年間のケンブリッジ大学へ。なぜ、海外留学という選択だったのか。そこには、エネルギー事業への課題意識があったという。

エネルギー事業に携われば携わるほど、やりがいと同時に課題意識も大きなものになっていきました。特に世の中がテクノロジーの進化によって大きく変化していくなか、エネルギー・燃料の流通や仕組みを最適化していけるのではないか。例えば、分散型の仕組みで電気を「隣の人と分け合う」といった未来があるかもしれない。ただ、技術的に可能で、社会的意義があっても収益性が伴わなければ、持続可能な事業として成り立たないわけです。サステナブルな社会に向け、それらが両立できるような事業、ビジネスモデルを構築できないか。そういった視点で実践的に事業開発をしていくために留学を選択し、MBAプログラムに参加をしました。

この留学期間に関して「寝る間も惜しいほど充実していた」と振り返る。

今振り返ってみても、すごく充実した1年間だったと思います。参加したプログラムにはもちろん講義もありますが、いわゆる「実践」もセットになっていました。例えば、電力ブロックチェーンスタートアップにフルタイムで参画し、技術のマネタイゼーションにおける考案・実行なども行いました。また、オーストリアの実業家と直接議論しながら、イスラエルへのエネルギー観点での投資戦略を提案したこともありました。国や社会のために事業をしていくというのがどういったことなのか、身近に学ぶことができました。今まで自分のなかにあったビジネスの「枠」から飛び出し、グローバルで新しい価値をつくっていく。寝るのも惜しいほど学び、ネットワークを広げ、経験を積み続けることができ、すごく楽しい時間でもありました。

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ケンブリッジ大学MBA留学時代の和田さん。 大学ではエネルギー×スタートアップ領域の事業戦略・経営戦略を主軸に学びつつ、電力ブロックチェーンスタートアップ「Electron」にてフルタイムの戦略コンサルを経験。その他、IoTテックスタートアップ「8power」へは営業戦略の立案をコンサルティング、オーストリアの電力企業「Fsight」におけるイスラエル投資戦略立案にも携わったという。これらを約1年間の留学期間で並行したという。

出向先企業でぶつかった壁、そして得られた圧倒的成長

そして、プログラム終了後も和田さんはロンドンに残ることに。エネルギー事業を通じ、サステナブルな社会を実現したい、その一歩となる新規事業の立ち上げに参画するための選択だった。

当時、双日グループとしても、海外での電力小売事業進出を検討するなど、多様なビジネスモデルを模索していたタイミングでもありました。私自身も留学時に築いたネットワーク、実績があり、欧州における事業立ち上げに参画したいと考え、ロンドンに残る決断をしました。そこから東京と常に議論し、交渉、投資契約の締結、デューデリジェンス、そしてクローズまで担い、案件化ができました。

本社の目線、現場でのマーケット実態を連日ぶつけ合わせ、協力しながら、欧州全域をターゲットに案件の発掘に奔走しました。ロンドンのチームにジョインして約1年半たった冬、双日の様々なスペシャリストのナレッジの集大成として、案件のクローズを迎えました。

こうして双日は、スペインの電力・ガス小売事業者大手「NexusEnergia(ネクサスエネルジア)」筆頭株主へ。日本企業として初となるスペインの電力小売事業に参画を果たす*。

*参照『双日、環境先進市場である欧州の電力小売事業に参入』
https://www.sojitz.com/jp/news/2021/09/20210913.php

全社視点、単体の案件で見ると決して大きいインパクトだったとは言えませんが、チャレンジの足がかり、戦略的な意義は大きかったと思います。「NexusEnergia」に一号社員としての出向だからこそ、出資は入り口で、今度はvalue add planの実行を通じて「NexusEnergia」をプラットフォームとして成長させていくことが重要でしたし、私自身のキャリアとしても大きな経験ができました。

今振り返ってみても、いわゆるPMI*を含め、いろいろな壁にもたくさんぶつかりましたね。双日の代表として入っていくわけなので「どういった価値をウチの会社に与えてくれるのか」と現地で厳しい目が向けられながら加わっていく。プレッシャーも大きかったですし、スペイン語でのコミュニケーションにも苦労をしました。

*PMI…M&A後の統合プロセスを指すもの。いかに統合効果を最大化できるか、経営、業務、マインド、カルチャーなど、あらゆる側面の「統合」に関わるプロセスを含むとされる。

一刻も早く実績を出そうと、新規事業の承認を取締役から得たものの、チームがなく、さらにナレッジも、ネットワークもないまま、プロジェクトを進行する打ち手に苦しむというチャレンジングな経験もしました。いかに信用をしてもらえるか。社内で仲間がつくれるか。チームビルディングの大切さをこの時、身をもって知りました。最終的にはその新規事業も立ち上がり、「NexusEnergia」のメンバーだけで運営できる体制にできた。ここは自信にもつながったところです。

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「双日では能力とやる気があれば、職種に関わらず多くのチャンスが得られる。グローバルに広がるグループ会社やパートナー企業など、多様な方々とともに様々な挑戦をし、日々大きな成長実感が得られるのは、双日ならではだと思います」と和田さん。

再び日本へ。双日本社で挑む新たなミッション

その後、2023年に日本に帰国。多様な経験を活かし、双日が目指す「人材資本経営」に向け、和田さんは現在、組織構築・採用戦略のミッションにも挑戦している。

私自身、採用を含む人事領域の挑戦は初めてですが、出向時代に最も苦労したのが「人」の部分でもあり、その重要性は痛いほど理解しているつもり。双日としても「人材こそが価値創造の源泉である」といった考えのもと、人的資本経営を推進しており、経営の最重要課題の一つといった位置づけです。

私自身のキャリアでいえば、会社の経営と現場を繋ぐ、マネジメントを学び、自分の能力の幅出しのチャンス。まだまだ日本の生活に慣れていないところはありますが(笑)新しい挑戦を楽しんでいければと思います。

そして最後に伺えたのが、彼女の仕事観について。和田さんにとっての「仕事」とは一体どういったものなのだろう。

私にとって「仕事」は、社会課題を解決していく手段でもあり、自己実現の場でもあり、「人生の意義」そのものとも言えると思います。やはり私のなかには、日本が最も大変な状況のなか、原子燃料調達に携わっていた経験が大きく息づいている。私が生きる世代だけで留まらない、先の世代にまでどう責任を持った事業を行うのか。どう社会課題と向き合い、解決に向けた歩みを進めていけるか。改めて強く思ったきっかけとなる仕事でした。私には7歳になる子どもがいるのですが、個人的にもこの子たちが大人になった時に、より幸せに暮らせる社会を用意してあげたい。その点、双日には社会的意義があり、そして社会により大きなインパクトを与えていける様々な挑戦の舞台がある。これからも「強み」を活かしつつ、さらに自分の可能性を広げ、社会をより良い方向へと変えていくためにチャレンジを続けていければと思います。

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