INTERVIEW
Algoage

日本発AIの革命児に。DMMグループ入りで勝負をかける、東大出身メンバー率いるAlgoageの挑戦

掲載日:2024/02/28更新日:2024/02/29
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「誰もが簡単に、最良の意思決定ができる世界」をビジョンに掲げるAlgoage。2020年1月にDMMにグループインし、ビジョン実現への第一弾としてリリースした「DMMチャットブースト CV」が大ヒット。マーケターから注目を集める。さらなるグロースと事業創出に向けてメンバー採用強化のタイミングに、代表の横山 勇輝さんを取材した。同社が見据えるビジョンとは。横山さんの志と共に伺った。

「Google検索」の次の当たり前をつくりたい

Algoageは、東大で機械学習の研究をしていたメンバーで結成されたと。どういったことに取り組む会社なのでしょう?

少し概念的な話になってしまうのですが、最先端のテクノロジーを活用し、未来の当たり前になるサービスを生み出していく、誰もが簡単に最良の意思決定ができる世界をつくろうとしている会社です。

どういうことかというと、たとえば図書館でモノを調べていた頃と比べると、「Google検索」は私たちの生活を劇的に変えましたよね。同時に、インターネットの普及により情報は日々増え続け、そこから自分にあったものを見つけて意思決定することが年々難しくなっている。実際、検索により意思決定する方法に満足していない人が、じつは7割いるとも言われています。これは非常に興味深い事実だと思っていて。つまりは「Google検索の先」が求められ続けていると捉えることができます。

こうしたなかで僕らは、一人ひとりのパートナーとして、AIがあらゆる人の意思決定をサポートする未来が来ると考えています。そうした未来をつくっていくための、1つめのサービスとして、2022年に「DMMチャットブーストCV」をリリースしました。

イメージとしては、多くの方がLINEで企業アカウントからメッセージを受け取ったことがあると思うんですが、あのようなチャットボットによる対話型のコミュニケーションによって、興味はあったけど購入までは至らなかった人に対して、最終的に購入という意思決定をしてもらえるように支援していくサービスです。

なぜ、マーケティング領域のサービスから創ろうと思われたのでしょうか?

マーケティングの領域にはAlgoageのテクノロジーの力を発揮できる余地がありそうだったこと、そして課題・ニーズが大きいことからマーケットインの観点で見ても収益を上げていきやすそうと考えたからです。

じつは、Webサイトに訪問しても、95%のユーザーが離脱してしまうのが現状。それにも関わらず、昨今個人情報保護の潮流によるCookieの規制強化をうけ、代表的な打ち手であったリターゲティング広告の実施が困難になっている状況があり、各企業のマーケターたちは、新たな打ち手を求めている状況でした。お陰様で、2020年のリリース以来、業界問わずさまざまな企業に導入いただいています。なかには顧客の新規獲得の20%を創出できている事例も出てきていて。通常、1施策でここまで獲得を創出できて、かつ成果報酬でリスクもないサービスはなかなかないと思うので、ものすごく大きなインパクトを出せている。非常に手応えを感じています。

Algoage03

「DMMチャットブースト CV」のポップアップのイメージ。企業のWebサイトを訪れたものの、その場では購入に至らず離脱してしまったユーザーに対して、ポップアップを表示することによってLINEに遷移させる。診断コンテンツなどをはじめとした対話型のコミュニケーションにより、回答に応じて、パーソナライズしたレコメンドを継続的に送付し、適切な期間をかけて購買意欲を醸成していく。実際クライアントに導入していくなかでは、企業に応じた最適なシナリオを見つけていくことも重要になると横山さんは解説してくれた。「 クライアントからご依頼を受けてまず最初に取り組むのが、離脱ユーザーのインサイトを探り、なぜ離脱したのかの仮説を立てること。特に、高価格帯の商材などはコンバージョン前の不安払しょくも重要。「仮に解約したらお金戻ってくるんだろうか」といった不安を加味したシナリオを含め、あらゆるケースを想定したシナリオパターンを作成していく。他にも、ポップアップがより多くの反応を得られるのかなど、テストを重ねて勝ちパターンを見つけていきます」

DMMグループで、事業を最速で伸ばす

スタートアップでありながら、DMMグループ企業である点もユニークですよね。そもそもDMMグループジョインの経緯とは?

もともと、DMMが2018年ごろからAI/機械学習を用いたサービス改善に注力し始めており、多くの事業データを活用することで成長を加速させていこうというタイミングでした。ちょうどその頃、Algoageは創業していて、機械学習・AIに強みを持っているため力になれるということで、可能性を感じてもらえた。Algoageとしても、事業成長を加速していけると考え、グループジョインに至りました。現在、Algoageの事業はDMMの亀山会長の直下のプロジェクトとして位置づけられており、アドバイスをもらいながら事業を進めています。

一般的に「大手グループの傘下に入る」ということは、意思決定スピードが落ちるのでは?自由度が下がるのでは?と想像する方もいるかもしれないですが、じつはまったくそういったことはなくて。むしろ、スタートアップでありながら大手のレバレッジを効かせられる。実際グループインしてから、事業成長スピードは各段にアップしました。

具体的に言えば、なんといってもDMMは資本的に強力なバックアップを受けられる。さらに、DMMの経営層の人脈、他事業との連携、顧客基盤、ときには人的リソースも活用できる。スタートアップにありがちな「資金難のためにこれができない、まだ手を付けられない」といったことが起きません。さらに、DMMの方針としても、すでに17領域60以上のサービスがあって、やる気のある人たちが好きなものをどんどんつくっていこうという姿勢がある会社なので、グループインしたからといって僕らに何か制約が生まれたわけでもなく、これまで通り僕らがオーナーシップを持って進められています。

つまり、必要なところで適宜DMMの手を借りながら、「最速で事業を伸ばすために真に必要なことは何か」に集中できる。非常に恵まれた稀有な環境だと感じていますね。

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AIで、人の心を動かす挑戦

今後のサービス展開、中長期的なビジョンとは?

まず、目先で言えば「DMMチャットブーストCV」をグロースさせていく。LINEでのコミュニケーションを通して、見込み客がどんな人で、真に望んでいること、解決したいと思っていることを一次データとして取得することができるため、こうしたデータを解析し、業界ごとのユーザーデータを蓄積していく。これによって、クライアントへの提供価値をより深めていきたいですし、生成AIの精度を高めていこうと考えています。

また、より中長期的な話で言えば、冒頭でもふれたように、Google検索のその先の意思決定の在り方として、一人ひとりのパートナーとしてAIがあらゆる人の意思決定をサポートする未来をつくりたい。

今、ChatGPTの登場により、多くの人が「AIとこんなに自然に話せるんだ」と驚いたと思うのですが、ChatGPTをもってしても、現状の返答はあくまで一般論の域を出ることはないと思っていて。僕らは、ここにまだまだよくしていける余地・ビジネスチャンスがあると捉えています。

ただ聞かれたことに回答するだけではなく、なんでも自分のことを理解していて、なんでも相談できて、共感し寄り添ってくれて、最後まで意思決定を支援してくれる、そんなAIパートナーがそばにいる世界になったなら。非常にワクワクするな、と。

これは、言い換えれば「AIで人の心を動かす挑戦」とも言える。正直、技術的にも非常に難易度が高い。それゆえ、まだ多くの会社が取り組めていない領域です。ただ、僕らはそれを可能にしうるアセットを持っている。技術力、DMMの資本力、DMMチャットブーストCVでユーザーから取得するデータ、これらをフルに活用し、生成AIが起こす革命のど真ん中に挑んでいきたいと考えています。

僕らが、テクノロジー時代を主導する

最後に、何がそこまで横山さんを突き動かすのか、伺えますか?

僕はテクノロジーの凄さを信じていて、そのなかで全力で闘いたいんです。

というのも、テクノロジーの進化によって、世の中は物凄く激しく変化していますよね。インターネットが普及してから30年たらずで、ChatCPTが生まれるまでになっている。それを踏まえると、ここから先の10年、20年はこれまで以上に変化が加速していくと思っています。

なおかつ、そうした変化を起こす「挑戦権」は、誰にでもある。それこそ、Googleはもともとはガレージから始まったし、Facebookもたった1人の学生から始まった。いずれも、いまや誰もが使う当たり前のサービスとなり、ビッグテックといわれる企業になっているわけです。つまり、これだけ大きな変化を、やろうと思えば誰でも起こせる。主導できる。ここが、テクノロジーの最高におもしろいところであり、僕が燃えるところなんです。

僕自身も、これまで東大のAI系の研究室で学んだり、自分が欲しかったサービスを創り起業したりするなかで、テクノロジーの可能性を身をもって体験してきた。そしてこれからのステージは、Algoageで挑戦したい。

既に、頭のなかでは、「あれもできる、これもできる」とアイデアはたくさん浮かんでいるのですが、まだ担うメンバーが足りていない。だから、「自分たちから次の当たり前を創るんだ」という思いを持つ方と、ぜひ一緒に次なるサービスを生み出していきたい。Algoageは事業創出会社にしていきたいという思いがあるので、それに足る裁量権、ポストは当然用意します。これから入社するメンバーを含めて、みんなで次の時代の当たり前をつくっていく。ぜひ、その面白さを分かち合えたら嬉しいですね。

Algoageのバリュー:「全員、リーダー。」
Algoageは、最良の意思決定ができる未来に向けて事業創造会社となっていくことを目指しており、「全員、リーダー」をバリューに掲げました。
DMMチャットブーストCVをグロースしていくうえでは、今後マネジメントポストが必要になってきますし、新規事業ができるごとに責任者が必要になるため、今後もポジションにつくチャンスは増えていきます。将来的には、DMMグループの環境を基に、事業をどんどん創造し、いわゆる「Algoグループ」を創っていく構想を持っています。すでに2023年には、DMMから20億円の投資を受け、Algomaticという新会社を設立。このように、新規事業を切り離し、会社ごと増やしていく。全員が裁量持って活躍できるようにしていける会社をつくっていきます。

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