ここ数年、各業界で「インサイドセールス」への注目が集まっている。「内勤」を意味する営業スタイルだが、その手法は進化。ウィズコロナ時代における営業のスタンダードとして、組織体制の構築をはじめ、さらなる取り組みの強化が進められる。今「インサイドセールス」として転職することで得られるメリットとは?どういった将来性があるのか?求人と共に見ていこう。
どの企業でも、事業活動の根幹を担うのがセールスの存在だ。その効率化、高度な戦略立案が売上拡大のキーファクターとなっているのは、言うまでもない。
そういった中、セールス手法として効率性の高さが注目されているのが「インサイドセールス」だ。電話をはじめ、チャットやメール、Skypeなどを利用したセールス活動を行う「インサイドセールス」。ツールを活用することで移動時間を短縮し、より多くの顧客に接することが可能になる。
近年ではテクノロジーや営業ツールの進化もあり「見込み顧客の分析」「データマーケティング」なども一般的なものに。顧客とのリレーションシップを築く上で、より戦略的なセールス活動がかかせなくなっていると言えるだろう。
こうした中、「インサイドセールス」を起点に営業組織の再構築を進める企業も出てきている。さらに、その重要性は今後増していくと見ていいだろう。
実際に、インサイドセールス発祥の地・アメリカでは、「売上高5億ドル以上の企業では、セールス担当者のうち28.8%がインサイドセールス」というデータも。加えて、1年後には30.2%までその割合が増えるとの予想もある。(*/2017年 米Forbes社による調査)
今後、日本においてもさらなる導入・強化が進んでいきそうだ。
通常の外勤営業と比べると、圧倒的に多くの時間を顧客とのコンタクトに充てられる ―― ここが「インサイドセールス」として働く大きなメリットと言えるだろう。つまり同じ時間で、営業として多くの経験値を積むことが可能になる。
たとえば、幅広い顧客を担当する中で、多岐にわたる業態のビジネスモデルや事例の知見を増やし、課題解決の力を磨いていくこともできるだろう。
また、周りのスタッフと事例を共有しながら、成功パターンやスクリプトを自ら生み出していくことも可能だ。先端的な営業組織の中で、様々なアプローチを試みながら営業手法を創っていく、そういった面白さも味わえると言えるかもしれない。
ファーストコンタクトの段階から顧客接点を作る役割を担うことが多い「インサイドセールス」。ただ、中には「インサイドセールス」が導入前の支援や導入後のアフターフォローまで担う企業もある。企業の営業戦略によって役割はさまざまな分、活躍の幅も広がっていると言えそうだ。
2020年11月現在、AWS、Salesforce、DELLといった企業でインサイドセールスを募集していた。「セールスとしてキャリアを磨きたい」「業務効率化しつつ、より本質的な提案をしていきたい」と考える方にとって、新たな選択肢となっていると言えるだろう。
(*)2017 Sales Trend Research:Inside Sales vs. Outside Sales(Forbes) https://www.forbes.com/sites/kenkrogue/2017/10/03/2017-sales-trend-research-inside-sales-vs-outside-sales/#7cdbd92d70c2