投資信託会社や信託銀行、保険会社といった金融機関に勤め、資金運用における計画を立て、実行するファンドマネージャー。2018年、どのような業種・業態での求人募集が多いのか。市場価値の高いとされる人材が有するスキルと併せて考察していこう。
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投資環境の整備、投資への関心が高まっている昨今。東証が発表した「2016年度株式分布状況調査」によれば、3月末の個人株主数は約4,967万人であり、2002年と比べて5割近く増加している(*1)。 また、投信協会が公表している同年7月末時点での投資信託の状況を見てみると、公募の株式投信の純資産総額は88.6兆円と過去最高額だ(*2)。
個人投資が増加した背景にあるのが、NISAや個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)など。NISAは毎年一定金額の範囲内で購入した株式や投資信託などの金融商品から得られる利益が非課税になる制度。そして確定拠出年金制度とは、定期的に決まった額を積み立て、その資金を自分で運用しながら老後の備えをする公的制度だ。
前者は2014年からスタートしており、後者は2017年1月から公務員や専業主婦などを含む60歳未満のほぼすべての現役世代が加入できるようになった(*3)(*4)。
また、AI活用でさまざまな産業構造そのものが変化していくとされる時代。ファンドマネージャーに求められる役割やスキルにも変化が見て取れる。実際の求人募集と併せて見ていこう。
(*1)2016年度株式分布状況調査の調査結果について
http://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/examination/nlsgeu000002ini6-att/j-bunpu2016.pdf
(*2)数字で見る投資信託
https://www.toushin.or.jp/statistics/statistics/figure/
(*3)金融庁HP
http://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html
(*4)iDeCoの1年間の運用を振り返る、2017年は「株式」中心の運用が好成績
https://ideco.morningstar.co.jp/column/008551.html
まず多くの求人の募集要項に共通していたのが、株式運用、不動産投資、債券運用、証券アナリスト資格、外国債券の取り扱いなどの経験・スキルだ。やはり募集要項だけを見ても、求められるレベル感、期待される役割を伺い知ることは難しい。
たとえば、2016年あたりから広まっていったロボアドバイザーなどのフィンテックは今後さらに広まっていくと見られている。
そういったなか、投資のあり方も大きく変わっていく可能性がある。データと株価における相関関係はAIによる分析が主流になるかもしれない。こうしたなか、ファンドマネージャーに期待されるのが、個別の情報における重要性を判断していく、ということ。
たとえば、経営者のビジョンや考え方、経営方針の大きな方向転換、さらに少子高齢化、子育て支援、中食需要など「社会テーマ」と絡めた事業成長の見通しなど、情報の点と点を結びつけ、市場で勝てる企業はどこか、判断ができるかどうか。求人においても自身が過去に出した成績はもちろん、市場をどのように分析して結果につなげたか、そこに至ったプロセス、ストーリーはアピールのポイントとなるだろう。
経済が複雑になり、未来の予測も困難な時代に差し掛かっているからこそ、独自に考察・分析し、成果に結びつけることができるファンドマネージャーの評価は自ずと高くなるはずだ。
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