REPORT
時価総額50兆円超え、中国発デジタルジャイアンツ

アリババ、日本で採用強化へーー
旅行・決済・EC…全ての領域で仕掛けていく勝負

掲載日:2019/06/12更新日:2022/07/08
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現在、アリババ日本法人が採用を強化している。その背景にあるのが、モバイル決済プラットフォーム『Alipay』の普及、越境EC、旅行サービスなどの強化だ。さらには、それらすべての領域を連動させたサービス展開も構想する。今後アリババが日本でどのような攻勢をかけていくのか。また、現場ではどのように仕事を手がけていくのか。アリババ日本法人で活躍する2人の中核メンバーにお話を伺った。

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3世紀をまたぐ、絶対的な企業へ

流通総額世界最大のリテールコマースカンパニー

それがアリババグループ(*1) だ。毎月6億人以上が、オンラインと実店舗でのショッピングを中心に、動画などのエンタテイメント、キャッシュレス決済などのサービスを活用している。2017年の累計流通額は82兆円に達した。

アリババ日本法人の越境EC領域でコンサルティングを担う陶さんは、グループの強みについてこう語る。

「じつは流通・ECといった事業において、アマゾンさんと比較されることも多い弊社ですが、凌駕する部分もあると自負しています。たとえば、アリババは中国市場において物流や決済といった部分で先行している。世界最大のEC市場・中国で成功事例を作ったという強みがあります(陶)。(*2)」

たとえば、直近四半期のアリババの営業利益率は31.25%。2.31%(*3)というアマゾンの数字を大きく上回っている。

アリババが生まれたのは1999年。20世紀末に誕生し、そして21世紀を駆け抜けていく。さらに2101年まで経営が存続すれば、「3世紀」をまたぐ企業となる。これは創業者であるジャック・マーが悲願とするところでもあるという。

その目標に向けて現在は米国、中国、欧州、日本に次ぐ「世界第5位のアリババ経済圏」の構築を推し進める最中だ。

事業展開は中国から米国、欧州、そして日本へ。今この時期に日本法人で採用を強化する狙いとは? 実際に働くメンバーたちの声と共に彼らの狙いに迫っていきたい。

SEC

お話を伺った木村さんと陶さん。お二人とも、仕事のスケールや中国ビジネスの可能性に魅力を感じ、アリババへの転職を決めたという。

【左】木村 良子(きむら・よしこ)
新卒で日系企業へ入社、賃貸ポータルサイトのWebディレクターを務める。中国ビジネスへの興味から、アリババに転職。現在『Alipay』加盟店のマーケティング支援業務を担当する。

【右】陶 成斌(とう・せいひん)
大学卒業後、老舗アパレルショップ運営企業へ初の中国人社員として入社。「日中の架け橋になれる仕事」「語学力を活かして日中貿易に関われる仕事」を探し、アリババへ。現在、中国最大の越境ECサイト『Tmall Global(天猫国際)』に出店する日本企業の運営、サポート、およびコンサルティングを手がける。

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年間735万人、訪日中国人観光客向けに『Alipay』拡充を

アリババが日本で推し進めていくサービスのひとつに『Alipay (アリペイ)』が挙げられる。

なぜ『Alipay』の普及を狙うのか。そこには年間735万人にも及ぶ訪日中国人の存在がある。年間の旅行消費額にして約1.7兆円(*4)。そこにはまだまだ大きなビジネスチャンスがある。

「中国ではあたり前になったAlipayですが、“日本に旅行をすると使えなくて不便だ” という声が多くあります。私達はこのニーズに応えていきたい。日本企業としても、観光客の利便性が高まることで多くの集客が見込めるはずだと考えています。そのため、加盟店を増やしていくことは直近の目標となっています(木村)」

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オンライン決済プラットフォーム『Alipay (アリペイ)』
アリババグループの関連会社 アント フィナンシャル サービスグループが提供するAlipayは、世界最大規模のモバイル及びオンライン決済プラットフォーム。Alipay及び、戦略提携パートナーが提供するサービスのアクティブユーザー数はグローバルで8.7 億⼈以上となっており、海外でも中国人向けのオフライン決済サービスを40 の国と地域で提供している。日本でも5 万店以上がAlipayを導入。


旅行、決済、EC…全領域で仕掛ける勝負

アリババは越境ECサイト『Tmall Global(天猫国際)』にて「日本の商品を購入したい」という中国人のニーズに応えてきた。2014年2月に開始した同サイトは、これまで中国国内で販売が難しかった商品も幅広く扱えるようにしたパイオニアだ。

また、もうひとつユニークな動きがある。

2018年7月、アリババとJR九州は提携しサービス提供をスタートすると発表した。狙いは、旅行サイト『Fliggy』と『Alipay』の連動。中国人インバウンド客の送客と、九州域内での消費の拡大を図る。

「たとえば、旅行サイトで日本旅行を予約した人に、日本で使える『Alipay』クーポンを出す。旅行中は『Alipay』で決済してもらい、帰った後には越境ECで買い物してもらう…こんな風にタビマエ、タビナカ、タビアト全てに我々が関わることもシステム上可能です。ここを押さえられるということは、日本を訪れる年間735万人の中国人の旅行・買い物需要をほぼ全て網羅できるということを意味しています(陶)」

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旅行サイト『Fliggy(フリギー)』で、九州の魅力的な観光地、温泉、食、文化を紹介し、観光客を誘致。九州では『Alipay (アリペイ)』の利用環境を整備し、訪日観光客の消費の拡大を図る。

SEC

旅行サイト『Fliggy(フリギー)』
中国人向け旅行商品専門の販売プラットフォーム。登録会員数は2.5億人を超える。航空券・ホテル予約から、パッケージツアー販売、チケット販売、オプションツアー予約、ビザ取得代行サービス販売、Wifiレンタル予約など、旅行に関わるあらゆる商品がオンライン上で販売されている。


テクノロジーで起こす「流通」の革命

加えて、“テクノロジーの活用” もアリババの強みと言えるだろう。一例を挙げれば、AR・VRをプロモーションの一貫として活用するなど、実験的な取り組みも多い。

「中国でも様々な取り組みを行っています。たとえば、スマホアプリで支払いができる新型スーパー『盒馬(フーマー)鮮生』も我々が手がけているもの。すでに中国国内で60店舗以上まで拡大しています。最近では無人コンビニも正式営業を始めたところです。日本のいい所を中国に紹介しながら、テクノロジーを活用した中国の成功事例を日本に持っていきたい。日中間の架け橋になることが、私の夢です(陶)」

「日本のアリババグループで働くということは、すごく刺激的だと感じています。知らなかったテクノロジーとの出会いがたくさんある。それに、日本のクライアントも、あらゆる業界のトップクラスの企業様ばかりです。それこそ海外事業の責任者からトップの方まで、様々な方とお会いして自分の知見を広げていくこともできます(木村)」

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2016年、マツモトキヨシとともに行ったプロモーションの様子。VRメガネをつけると、本当に店にいるのと同じような感覚で買い物ができる。(人民網日本語版)

日本企業としても狙いたい、中国市場

続いて伺えたのが「なぜアリババが日本法人を立ち上げ、採用を強化していくのか」ということだ。そこには日本企業側としてのニーズもある。

“中国市場に進出したいが、販売戦略が立てられない” といった課題を持つ日本企業は少なくない。

そういった中、アリババは小売・メーカー・アパレルなど、各業界トップクラスの大手クライアントにとって、海外事業を担う大きな存在となっている。クライアントごとの販売戦略を企てていくためにも、日本拠点の存在は欠かせないということだ。

「いまや中国の消費者は、日本の有名ブランドの商品だけでなく、“隠れた逸品” をも求めるようになっています。まだ知られていない優良商品を伝え、日本での買い物の体験を提供していく。売上目標から物流、納品の仕方までを考えクライアントの売上を増やしていく。私達はそういった役割を担っているんです(陶)」

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「組織としても、これまでは非常に少数精鋭でやってきました。サービスごとにチームが分かれていますが、中には数名単位のチームもある。日本の商品を中国に伝えていくために、採用と組織の拡大は重要課題となっています(木村)」


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圧倒的なスピード感で進んでいく

一体どのような人材が、アリババで活躍しているのか。また、どういった部分がやりがいへつながっているのか、伺うことができた。

「大枠のゴールはありますが、そこにどうやって到達するかは、自分達にかかっている。だからこそ、仕事の面白みも大きなものとなっています。過去には、木村と2人で ”これをやったら面白そう” と話して、すぐに行動に移したこともありました。部署間の連携によって、出来ることも増えていると感じています(陶)」

「逆に考えれば、自分達で決め、動く “スピード感” が求められる環境とも言えます。すぐに実行するのはあたり前。感覚ですが、中国本社は日本の10倍くらいのスピードで動いているとも感じられます。しかしそれでも “まだまだ遅い” と言われることもある程です。中国本社のメンバーたちと連携することも多いですし、いかに彼ら・彼女らのスピードに振り落とされないよう食らいついていくかが重要。ここは前職時代には感じられなかった部分ですね(木村)」

「半年前、今の状況はとても想像できていませんでした。社員も毎月のように驚いている、それがアリババのスピードです。このスピードを楽しめる人にとっては最高にエキサイティングな環境だと思います(陶)」

(*1)アリババ、ウォルマート超え世界一の流通企業に(日経ビジネス)
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/031700021/032200002/
(*2)中国の電子商取引が世界一になった理由はここにある(みずほ総合研究所)
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/world/info/cndb/economics/china/pdf/R214-0073-XF-0105.pdf
(*3)収益性でアリババがアマゾンに勝つ理由(Forbes)
https://forbesjapan.com/articles/detail/20962
(*4)訪日外国人消費動向調査┃国土交通省(官公庁)
http://www.mlit.go.jp/common/001217542.pdf

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「あとから見返した時には募集が終了していた」ということも。ぜひ応募前の【興味あり】をおすすめします。そうすることで「合格可能性」も届きます!

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