REPORT
オンラインライブが巨大産業に

デジタル音楽市場が拡大へ。ウィズコロナ時代の音楽ビジネスの行方

掲載日:2021/03/25更新日:2021/03/25
求人掲載中

コロナ禍による活動制限や生活様式の変化は、音楽ビジネスに転換の兆しをもたらした。いま音楽業界ではどういったムーブメントが起こっているのか。その動向をみていこう。

2020年、有料型オンラインライブの市場規模は推計448億円に

コロナ禍の到来によって、今、音楽業界は、大きな変革期を迎えていると言えるだろう。

特に顕著なのが、リアルからデジタル空間へ、という流れだ。例えば、2020年5月頃から立ち上がった有料型オンラインライブの市場は、448億円 (*1)へと急拡大を遂げている。

大きな背景にあるのが、コロナ禍によるリアルでのライブ自粛だ。2020年には、予定されていたイベントの多くが、公演中止・開催延期などを余儀なくされた。その代替として生まれたオンラインライブだが、新たなエンタメの形としてミュージシャンとファンの双方にとってメリットももたらしている。

例えば、「空間」に縛られなくなったことにより、座席数が制限されず、多くの人が参加できるように。また、ライブが開催されない地方に住む人や小さな子供がいるなど現地での参加が難しい人も気軽に参加できるようになった。

事実、2020年6月に行われたサザンオールスターズの無観客ライブは、視聴権を購入した人は18万人にも上り話題に (*2)。日本でも最大級の集客規模を誇る、日産スタジアムの収容人数が約7万2,000人であることを考えると、オンライン配信のインパクトの大きさがわかるだろう。

ロッキング・オン、ソニー、各社が挑む「新しい音楽体験」の創出

こうした中、オンラインにおける新たなイベントやサービス創出も相次いでいる。

例えば、ロッキング・オンは2020年11月6日~8日、新たにイベント『JAPAN ONLINE FESTIVAL』を実施。巨大なLEDをステージバックに設置してアーティストや楽曲の世界観にあった映像を映し出すほか、ライブ用ではなく画面越しに見て映える照明を使用するなど、表現方法にこだわった。結果、オーディエンスの数も日を追うごとに増えていったという。

また、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEJ)子会社は、配信プラットフォーム「Stagecrowd(ステージクラウド)」を開発。2021年に行われた音楽ユニット『YOASOBI』初の単独公演でも使用された。ステージクラウドの視聴者数は、20年秋から冬にかけて月単位で数倍に増加。12月には60公演 (*3)のオンラインライブが開催されている。

アフターコロナにおいても、かつてのライブ形態へとすぐに戻ることは考えにくい。従来のリアルなライブと並行し、オンライン配信をいかに魅力的なものにしていけるか。例えば、複数回参加したいといった気持ちを喚起させるような演出方法の模索、5Gなどの技術活用によるコール&レスポンスのような非再現性の高い体験を提供していけるか。こういった点が、鍵になってくると言えるだろう。

楽曲リリースから販売までをすべて自分で。変わる、音楽の届け方

もう1つ、抑えておきたいのが、音楽ディストリビューションサービスについて。

近年SpotifyやApple Music、LINE MUSICといったストリーミングサービスが普及。こうしたプラットフォームへの「デジタル配信の流通」をサポートする「デジタル・ディストリビューション・サービス」が増えつつある。

これにより、ミュージシャンはレコード会社に所属せずともすべて自分で音源を発表し、そこから収益を得ることが可能に。同時に、無名の新人アーティストがチャート上位に躍り出ることも珍しくなくなった。

例えば、2020年にブレイクを果たした『瑛人』は代表的な例だ。レコード会社に所属せず、デジタル・ディストリビューション・サービスの「TuneCore Japan」を用い、楽曲をリリースしていたという (*4)。

音楽業界のビジネスが、構造から変わりつつある今、次なるスタンダードをつくっていく、チャレンジングなフィールドもあるはずだ。ぜひ実際の求人もチェックしてみて欲しい。

 

参考:
(*1)オンラインライブ市場、448億円に急拡大 ぴあ総研推計|日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ128ZN0S1A210C2000000/
(*2)音楽ライブ配信の可能性 アフターコロナを考える 音楽評論家 ロッキング・オン・グループ代表 渋谷陽一氏|日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63806250U0A910C2M13400/
(*3)ソニー、音楽ライブで探る新常態 VRや仮想世界も活用|日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ010HT0R00C21A3000000/
(*4)「香水」で一躍時の人となった新人アーティスト瑛人のブレイクの背景とは?変化する日本音楽業界、音楽の未来を音楽ジャーナリストが紐解きます。|未来創造Webマガジン
https://miraisozo.mizuhobank.co.jp/future/80205

お疲れ様でした!
一週間以内に「興味あり」した求人の合格可能性をお知らせします。職務経歴書を更新すると、合格可能性が高まります。
この記事を読んだ人におすすめの記事
最近ご覧になった求人に基づいたおすすめの求人
あなたの合格可能性が分かる
若手ハイキャリアのための転職サイト