約3人に1人が、日常的に音声メディアにふれる時代へ(*1)。コロナ禍における在宅勤務の広まりとともに「ながら聴き」需要が増加した2020年。『Spotify』『radiko』『Clubhouse』など、音声配信系アプリが台頭した年となった。同時に、積極的な採用を行なう企業も見受けられるように。実際の求人とともにその概要を見ていこう。
数年前より、通勤、家事の合間における「耳の暇」を埋めるコンテンツとして注目されつつあった音声コンテンツ。特にいま、その注目度はさらに高まりを見せているといっていいだろう。
たとえば、最近大きな話題となったのが、米国発の音声版SNS『Clubhouse(クラブハウス)』。有名起業家・タレントなどが相次いで参入し、世界でのダウンロード数は、2021年2月1日からわずか2週間ほどの間で2.3倍の810万回に(*2)。その他にも、どこにいても気軽に収録・配信ができる音声配信アプリ『stand.fm』は、月間利用者数が1年で9.1倍(*3)となるなど、急拡大を遂げるサービスも多い。
事実、音声に関わる機能をメインとするアプリ(*)全体で見ても、2021年1月、月間利用者数上位10アプリの合計MAUは、685万人となった(前年同月比29.4%増)(*3)。
(*)インターネットラジオ、音声配信、ポッドキャスト、オーディオブックなどを含む。
この背景の一つが、2020年以降の急速なリモートワークの普及だ。自宅での業務環境整備の一貫として、仕事をしながら音声配信サービスを利用するケースも見られるように。従来オフィスで働いていた時のような「適度な雑音や会話が聞こえる集中環境」に近づけることを狙い、多くのリモートワーカーに音声コンテンツが利用されている。
こうした中、音声プラットフォーマーの中には、採用を強化する企業も見受けられるようになってきた。その一例を簡単に紹介していこう。
1つは、音声領域のパイオニアとして知られる『Voicy』だ。2016年の創業以来、将来的には音声体験で生活をシームレスにリデザインすることを目指し、現在は音声放送を配信するIoTプラットフォームを構築。ボイスメディアをはじめとして複数の事業を展開している。
2021年5月現在、「経営企画」「事業開発」「編成プロデューサー」などポジションで募集を行なっていた。
もう1つ、スマホだけで誰でも今すぐ始められる音声配信サービス『Radiotalk』だ。顔を出さずに心理的安全を保ちながら、テキスト以上に「人」を伝えることができる。2020年10月には3億円の資金調達を実施(*4)。今後、新機能の拡充、事業拡大を見据える。こうした中、「UIUXデザイナー」などのポジションで募集を行なっていた。
ニューノーマルな働き方、暮らし方とともに、すでに生活の一部となりつつある音声メディアは、今後さらなる成長が期待される領域。一層チャレンジングなフィールドが広がっているといっていいだろう。ぜひ実際の求人をチェックしてみてほしい。
参考:
*1)約3人に1人が音声メディアを日常的に利用/使ってみたい媒体にClubhouseも【トレンダーズ調査】|MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/35442
(*2)ソーシャルオーディオアプリClubhouseが800万ダウンロード超え、2021年2月前半に急増|テッククランチ
https://jp.techcrunch.com/2021/02/19/2021-02-18-report-social-audio-app-clubhouse-has-topped-8-million-global-downloads/
(*3)コロナ禍で音声配信の利用定着 「ながら聴き」需要取り込む|日本経済新聞https://www.nikkei.com/nkd/industry/article/?DisplayType=1&n_m_code=144&ng=DGXKZO69141650W1A210C2H56A00
(*4)音声配信プラットフォーム「Radiotalk」が約3億円の資金調達を実施
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000043103.html