REPORT
小売業界×DX

ニューノーマル時代の「小売」体験を生み出せ。小売業界のDX戦略

掲載日:2021/06/14更新日:2021/06/14
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百貨店、コンビニストア、スーパー、家電大型店、ドラッグストア、ホームセンターなど、小売業界においてDXの対応が進む。その背景とは?その概要について、実際の求人とともに見ていこう。

変化する、消費者の購買行動

近年、消費者による購買行動は、劇的な変化を遂げている。

ECの利用によって、オンラインで欲しいものを、好きなときに購入することが当たり前の時代に。さらに必要なものを個人間でシェアするシェアリングエコノミーサービスや、定額で好きなものを利用できるサブスクリプションサービスなど、購買を伴わない体験の形も浸透しつつある。

加えて、その変化に拍車をかけたのが2020年頃から続く、コロナ禍だ。

"リアル"での消費や移動の自粛とともに、オンラインへの転換を推奨。ECの需要は飛躍的に拡大し、小売店における商品デリバリーサービスの普及も進むなど、リアルからオンラインへの流れは一気に進んだ。

実店舗に来店した顧客に対し、商品をおすすめし、購入してもらう。従来のビジネスモデルでの生き残りが困難となるなか、重要性が高まっているのが、いかに消費者のニーズを的確に把握し、消費者に役立ち、価値のあるものを提供できるか。その有効な手段としてDXへの対応が急務となっている。

リアル&オンラインのデータをつなげ、新しい小売体験を

それでは小売業界では、DXへの対応としてどういった取り組みが進んでいるのか。その一例を見ていきたい。

■OMO(オンラインとオフラインの融合)

「OMO(Online Merges with Offline)」とは、オンライン(ECなどインターネットを介したサービス)とオフライン(実店舗)を融合するマーケティング概念や販売方法のこと。

一例として、店舗とECサイトの顧客データを一元化し、店舗データからECサイトで商品をおすすめするといった施策が考えられる。シームレスに顧客データがつながり、多様な顧客ニーズへの対応、それによる業務効率化・売上向上が期待される。

実際の事例でいえば、『無印良品』では、スマホアプリ「MUJI passport(ムジ・パスポート)」により、来店やECサイトでの購入などでショッピングポイント『MUJIマイル』を貯める仕組みを提供。顧客とのより強固な関係性を構築し、ECサイトの利用率向上に成功したという。さらにアプリを介した行動履歴データは、様々なマーケティング施策に活用される。

加えて、小売企業のOMO実現を支援するサービスもぞくぞく登場。例えば小売DXベンチャー・フェズ社では、「購買データ(オンライン&オフライン)」「位置データ」「店舗(棚)データ」をかけ合わせ、誰がなにをどこで買ったかを分析。「リアル店舗での購買データ」を使ったマーケティングを可能とする、OMOプラットフォームを提供している。

■店舗運営の効率化&省人化

レジ打ちや在庫管理など人力によって行われてきた業務を、自動化する取り組みも進んでいる。

例えばコンビニやスーパーマーケットなどで店員が商品登録を行い、決済は自身で行う「セミセルフレジ」などを利用したことのある方も多いはずだ。

さらに最近では、"無人店舗"への取り組みも進む。2020年2月よりローソンが行った『ローソンGO』は、その一例だ。これはスマホのQRコードを店頭の端末にかざして入店すれば、商品を手に取り、退店するだけで自動的に決済できる"次世代型コンビニ"となる。

さらに在庫管理において自動化・省人化、さらに需要予測に活かす取り組みも多く見られるようになった。例えばファーストリテイリングでいえば、ユニクロの全商品にRFID(※)タグを貼り付け。

(※)電波を用いてRFタグのデータを非接触で読み書きするシステム。バーコードと異なり、一括で情報を読み込むことが可能。

在庫情報を生産・物流・販売、各領域超えて共有し、いまどこにどれだけの商品があるのか、瞬時に把握できる仕組みを構築している。検品・棚卸し作業の時間短縮、販売機会ロスを実現しているという。

「ニューノーマル」といわれる、新たな時代の小売のかたちをつくっていく。変化の時代だからこそ、多くの挑戦の機会も広がっているはずだ。ぜひその関連求人をチェックしてみてほしい。

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