売上高944億円、純利益33億円ーー2022年3月期、前年度を上回る利益を記録したブルボン(*)。さらなる事業拡大へ、新たなメンバー採用を行う。その事業概要とともに、実際の求人を見ていこう。
『ルマンド』『アルフォート』『チーズおかき』、さらに選ぶ楽しさと食べきりサイズが人気の『プチシリーズ』など、数々の"ロングセラーお菓子"を展開する、ブルボン。日本はもちろん、海外でも多くのファンを獲得するべく取り組んでいる。
長年にわたり愛される商品をつくり続ける、その背景の一つに挙げられるのが、移り変わる消費者ニーズを捉えた商品展開だ。ロングセラー商品を起点とした多彩なラインナップ、新たな切り口での新商品を次々に仕掛けている。
例えば同社が早くから手掛けてきたのが、個食タイプのお菓子だ。特に近年、一世帯あたりの平均人数が減少傾向に。少人数でも無駄なく食べ切れる商品ニーズの高まりを受け、様々なラインナップを展開している。
その一例が、ロングセラー商品『ルマンド』の新たなパッケージシリーズ『ひとくちルマンド』だ。2019年に販売開始され、日本食糧新聞社・食品ヒット大賞で「優秀ヒット賞(菓子・パン部門)」を受賞するなど、大きな話題となった。
その特徴が、チャック付きのパウチ形態で、いつでもどこでも手軽に食べられる利便性。加えて従来よりギュッとつまったクレープ生地を採用し、ひとくちサイズでの"食べ応え"を実現している。結果、これまで中心となっていた40代~60代の購買層から、20~30代の新たな層にも支持を広げているという。
特にいま、ニューノーマルと呼ばれる、新たな生活様式が広がる時代へ。消費者ニーズが激変するなか、いかにお菓子による新たな価値・体験をもたらしていけるか。働く上で多くのチャレンジングな機会、醍醐味も得られるといえそうだ。
もう一つ、ブルボンの商品が愛される背景として、その企業活動の根底にある考え方にも触れておきたい。
同社が経営理念として掲げるのが、「利害相反する人を含めて、集団の生存性を高める」。
これは自身が存続するために周囲を犠牲にするのではなく、取り巻く多様なステークホルダーを含めて発展・成長し、永続的に集団の生存性を高めるという考え方だ。ここには消費者、流通、株主、取引先、従業員、金融機関、国・県・市町村など、幅広い対象が含まれる。
同社では事業活動を通じ、理念を体現する様々な取り組みを実施。例えば世界的に課題となる「プラスチックごみ」への対応として、商品開発のあらゆる場面で、プラスチック削減の工夫が行われている。
商品のプラスチックトレーにおけるバイオマスプラスチックの採用、プラスチック製フォークの紙製への変更、包装フィルムの薄肉化などは一例だ。
さらにユニークなところでは、2018年頃からストローの代替となる"筒型クッキー"の開発をスタート。2020年1月よりレストランやカフェなど、業務用として販売を開始している。
こうしたサステナブルな経営思想を軸とした一つひとつの取り組みが、企業として信頼され、支持を勝ち得ている所以だといえるだろう。
コロナ禍においても、同社の「社会貢献」への取り組みは注目される。例えば2020年11月より、マスクの安定確保のため、自社工場で不織布マスクの製造そを開始。2021年3月には一般発売をスタートさせた。その他、帰省を自粛する学生にお菓子の詰め合わせを送付するなど、様々な取り組みが行われる。
こうしたブルボンではいま、「海外営業」「経理財務」「M&A業務担当」「国内企画提案営業」「工場設備の設計開発、保守保全」の5ポジションで採用を行っている。
その求人概要について簡単に紹介していこう。
2007年に中国へ進出、2011年にはアメリカに子会社を設立するなど、グローバル展開を進める同社。海外営業では、ASEAN地域や東アジア、北米などの海外顧客(輸入商社・小売りチェーン本部等)を中心に、企画提案営業を担う。
求める要件として記載されていたのが、「メーカーまたは商社での海外営業経験」。顧客とのコミュニケーションでは外国語の使用機会も多く、語学スキルを活かせる環境があるようだ。
経理財務や管理会計の実務、管理業務を担う。
配属先となる経理部門において、コアメンバーとして、新たな部門強化への貢献も期待されている。
求める要件としては、「経理の実務経験において、月次決算以上の実務経験」「日商簿記2級以上」と記載されていた。
具体的な業務内容は、M&A関連業務や、有価証券報告書作成業務など。ブルボンが今後の成長戦略を描く上で重要なポジションと言えるだろう。
本社(新潟県柏崎市)で1年間勤務した後は赤坂オフィス(東京都港区)で業務に携わるとのこと。「ブルボングループの持続的な発展」のコア人財として迎え入れられる。
得意先となる問屋、スーパー本部、CVS本部、ドラッグストア、輸出先商社などに向けて自社商品の企画提案を行なう。提案の中ではイベント企画や売り場レイアウトの提案といった業務にも携わることができる。
求められる経験は「3年程度の営業経験(個人/法人不問)」。"いかに自社商品を広めていくか"という部分にアイデアや経験を活かすことが出来そうだ。
工場における機械設備の内製化を推進している同社。特にIoTやAIなど新技術を積極的に導入し、独自で機械化・システム化・ロボット化を推進しているという。
同ポジションでは、製造用機械やシステムの合理化、省力化に向けた研究・開発・設計業務を担っていくようだ。
求める要件として記載されていたのが、「製造業における機械設計、保守、保全業務の経験」など。機械、電気電子、制御、ロボティクスをはじめ、幅広い専門知識とスキルを持った社員が活躍しており、多くの刺激を受けながら働けるのも一つの魅力だといえそうだ。
(*)2022年3月期決算短信ーブルボン
https://www.bourbon.co.jp/news/news_file/file/202204282022%E5%B9%B4%EF%BC%93%E6%9C%88%E6%9C%9F%20%E6%B1%BA%E7%AE%97%E7%9F%AD%E4%BF%A1%E3%80%94%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9F%BA%E6%BA%96%E3%80%95%EF%BC%88%E9%80%A3%E7%B5%90%EF%BC%8946894.pdf