INTERVIEW
Asobica|代表取締役 今田孝哉

30億円調達、ロイヤル顧客プラットフォームでNo.1を目指す「Asobica」の挑戦

2022年7月、CX領域のSaaSの先行プレーヤーとして27.2億円を調達、その後同年11月に3.6億円を調達したAsobica。グリコ、カインズなど大手企業をクライアントに持つ。彼らが目指すのは、経営の在り方そのものを覆し、これからの経営においてマストハブなサービスとなること。同社のサービスの勝算、そしてビジョンについて代表取締役・今田孝哉さんに伺った。

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企業経営においてマストハブなサービスを目指して

2022年7月、総額27.2億円の大型資金調達をした「Asobica」。

彼らが市場から期待を集める背景には商流の変化、SNSをはじめとした口コミをベースに意思決定がなされるようになった等、モノの売れ方のダイナミックな変化が影響している。

「売り切り」ではなく、サブスクリプションサービスをはじめ、いかにモノやサービスを持続的に買い続けてもらうか。CX(顧客体験)やCS(カスタマーサクセス)に向き合う時代へ。

こうした中、同社提供の『coorum』が右肩上がりに導入件数を伸ばす。

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コロナ禍もあり、顧客との接点が減った小売業界やメーカーでも「デジタルで接点を持ちたい」と導入が増加。データ取得から体験を変え、顧客満足度を高める。カスタマーサクセスに力を入れる企業が増加傾向にあるという。『coorum』の大きな特徴が、一つのサイトで様々な顧客接点を統合していく考え方を持っていること。様々なサイトにタグを埋め込みデータを取るのではなく、1つのサイトで情報を可視化する。サイト上では顧客IDと行動履歴が紐づくため、解像度高く、顧客を分析することが可能。過去、企業はCookieをベースにデータ収集を行なってきたが、その規制も追い風に。顧客IDで統合する、データ収集プラットフォームに対する期待が集まっている。

『coorum』を使えば、コミュニティ運営から自社顧客ID連携、顧客分析までワンストップで行うことが出来るようになり、LTV最大化・正確な顧客理解・UGCの醸成に寄与する。

「顧客の真のインサイトを掴み、高い解像度で分析し、熱狂を創り出していく。ロイヤル顧客を育成することは企業にとって非常に重要度の高い活動になりつつある。特に、今求められているのは、ユーザー自らが企画に参加し、ブランドを盛り上げていく、参加型の体験。好きの熱量を高める理由になる「コミュニティ運営」は欠かせないものになってきています。それらを、全て解決するのが私たちが運営している『coorum(コーラム)』です。CX領域のSaaSは今後間違いなく伸びていくと予想される中、プレイヤーはまだごくわずか。先行プレーヤーとして始めたAsobicaは、その中心で、No.1を狙える可能性が十分にあると思っています」

こう語ってくれたのが代表取締役・今田孝哉さん。同社で働くやりがい、そして展望、事業への思いについて伺った。

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代表取締役 今田孝哉
1993年生まれ。2015年ファインドスターグループ(スタークス株式会社)に入社。年間トップセールス及び、社内の歴代記録を更新し(当時)最年少昇格を達成。CS領域におけるSaaSの立ち上げに従事し、多くの会社のカスタマーサクセス部門を支援。その後株式会社Asobicaを創業し、ロイヤル顧客プラットフォーム「coorum」をリリース。2019年4月には30歳未満のアジア30人「Forbes Under30 2019」に選出。

Asobicaは今が一番おもしろい

同社はSMB領域はもちろん、エンタープライズ企業の導入も増えてきている。エンタープライズ企業では承認プロセスも多く、決裁を取る難易度は高い。

重要となるのが、同じ業界のトップ企業における成功事例を1つでも多くつくっていくことだ。

「自社でどう効果が出るのかイメージがつかなければ、限りある予算を私たちのサービスに投資してもらうことは難しい。各業界のトップ企業との成功事例を増やしていくことで、更なる導入を広げていきたいと考えています」

現在100名ほどの組織だが、引き続き全方位的に採用していく。

今田さんは、「ここからが一番面白いフェーズだと思います」と語る。

「あらゆる業界で求められるサービスでありながら、まだ一部の業界しか使われていない。つまり、業界を広げていけるチャンスがある。例えば自分達の生活の身近にある飲料・食品・美容等のメーカーは勿論のこと、小売や飲食チェーン、あるいはビジネスシーンで使われるBtoB製品まで対象も幅広く、企業規模においてもエンタープライズ企業からSMB企業まで広げていく余地がまだまだある。そのため業界を広げていく、あるいは市場を作っていくことに面白みを感じる方に来ていただけると嬉しいです。また、プロダクトとしても、構想としては10あるうちのまだ1しかできていない感覚。ゼロイチのプロダクトづくりにも関われると思います。サービスのスケール・拡大期を経験できる。そういった環境にワクワクする人には最高にエキサイティングな環境だと思います」

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社員に共通しているのは、Asobicaが目指すミッション、人、ビジネスに共感していること。採用においてもカルチャーフィットを重視しているという。「採用面接には私自身も参加しています。個人の経験というより個人に関する質問をすることも多いので、結構驚かれます(笑)これから会社の規模が大きくなるなかでも、どれだけ人に向き合えるか。その姿勢は会社全体として、変わらず持ち続けていきたいと思っています」と今田さん。

世界で一番「心の豊かさを満たす」企業になりたい

そして、今後のビジョンについて伺えた。

「「心の豊かさを満たす企業」になりたい。自分が夢中になれる、ワクワクする体験をもっと増やせるプラットフォーム、企業体になりたい。これが私たちのベースにある思いです。

この30~40年を振り返ると、テクノロジーの拡大によって、とにかく効率化が進んできました。たとえば、これまでは買い物に移動等も含めると何時間もかかっていたものが、自宅にいながら数分で買える。買い物体験における無駄が省かれ、効率化され、時間が短縮化された。それによってモノの豊かさが満たされた一方で、モノでワクワクすることが難しい時代になってきていると感じています。いろんなモノのクオリティが上がり、それらを安価に手に入れることができる。

こうした世界のなかで人生を豊かにするには、”夢中になる体験・熱狂できる体験”が重要だと思っています。サウナやキャンプ、DIYなどが盛り上がっているのもまさしくその一つですよね。そういった体験をどう増やすか。Amazonが世界で一番モノの豊かさを満たした企業であれば、Asobicaは世界で一番心の豊かさを満たす企業になっていきたいです」

最後に、今田さんが「熱狂」や「夢中になる」ことにこだわる理由について。

「自分の人生を振り返ると、シンプルに夢中になっているときが一番楽しかった。だからこそ私自身、ずっとなにかに夢中になっていたいですし、多くの人にとってもそうした機会を増やしたいと考えたからです。

そしてもう一つは、残りの人生50~60年を全て賭けるなら、なくてはならない会社を創りたい、と考えたこと。そのためには数千人、数万人規模の雇用を生み出す会社を作る必要がある。特に、『ビジョナリー・カンパニー』には「世の中になくてはならない偉大な会社を作るには(1)ワクワクできること(2)世の中に価値があること(3)世界一になれることの3つの円が重なるところでミッションや事業をつくるべきだとあり、大きな影響を受けました。その中でも3つ目の「世界一」は非常に難しいですが、それらを実現するために今市場が小さくても将来メインストリームになりえる市場に参入しようと思いました。だからこそ、私たちが見据えるのは、10年20年30年先。そのときにこの業界の中心で、企業のあり方を変えていたい。”顧客中心の経営”を増やし、顧客の体験が改善され、その先にいるエンドユーザー・あるいは生活者の熱量・熱狂が溢れた世界をつくりたい。この大きなチャレンジを、多くの仲間たちとともに実現していきたいですね」

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