SMBCグループの中核企業の1つ「日本総合研究所(以下、日本総研)」がキャリア採用を強化する。今回お話を伺ったのは、2018年にキャリア採用で入社し、銀行の新規事業のシステム開発プロジェクトにてプロジェクトマネージャーとして活躍する千葉悠太さん(30歳)。30代を目前に決断した転職、そして「日本総研」に求めた成長のステージとは?
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SMBCグループにおける「ITソリューション」に特化
日本屈指の金融コングロマリッド「SMBCグループ」。その一員として情報総合サービス、いわば“ITソリューション”を提供しているのが、日本総研だ。
「ITソリューション」「コンサルティング」「シンクタンク」の3つの機能を有し、事業を展開。それぞれの分野が連携し、企業や社会に対する新たな課題の提示・発信、課題に対する解決策の提示と解決への取り組み、新たな市場や事業創出などを通じ、企業や社会が求める創造的な付加価値を生み出している。
特に、「ITソリューション」においては、SMBCグループ各社のIT戦略立案等を担うと同時に、システム開発だけではなく、SMBCグループ各社の事業戦略から参画。なかには、銀行として社運をかけて取り組む新規ビジネスなどに関わることもあり、実現に向けた企画・立案から携わっていく。
「金融システムというと、いわゆる「預貯金」のシステムなどを想起するかもしれませんが、今銀行は「攻めの時代」に入っています。SMBCグループも色々な事業を始めようとしており、日本総研も銀行と共に新しいシステム開発を考えていく。そういったチャレンジングな環境があります」
このように語ってくれたのは、2018年に日本総研へキャリア採用で入社し、「ITソリューション」部門において、プロジェクトマネージャーとして活躍する千葉悠太さん(30歳)。日本総研を選んだ理由、そしてやりがいとは?彼の転職ストーリーを追った。
日本総研の3つの事業について
・ITソリューション
SMBCグループ各社に対して、ITを基盤とする戦略的情報システムの企画・構築を行う。金融サービスの根幹を支えることはもちろん、事業戦略から踏み込んだ提案を通してグループのビジネスをも根幹から支える。
・コンサルティング
「次世代の国づくり」をスローガンに掲げ、官公庁から民間企業まで幅広い分野におけるお客様の課題解決に取り組んでいる。
・シンクタンク
農業や介護、次世代交通など社会の大きな課題について、多様な企業と共同で解決可能なビジネスモデルを開発し提案する「インキュベーション」、マクロ視点から経済の調査分析・政策提言を行うための「リサーチ」を手がける。
千葉 悠太(30)| プロジェクトマネージャー
2014年に新卒で独立系SIerに入社。Web証券会社向けシステム開発・保守プロジェクトのSEとして従事。より顧客と近い距離で業務を行えること上流工程を行うことで市場価値が高めたいと、2018年6月に日本総研へ入社。現在、銀行の新商品ビジネスのサービスのシステムの新規構築プロジェクトにてプロジェクトマネージャーを務める。
エンドユーザー・金融機関と伴走できるやりがい
前職では独立系SIerで5年間にわたり証券会社のシステムの開発・保守に関わり、20代のキャリアを築いてきた千葉さん。日本総研への転職理由について端的に語ってくれた。
「前職時代には、ある種のもどかしさがありました。いくつかあるシステムの本当の局所的な部分のみを担当して、「作って終わり」だったんです。日本総研なら、それを解消することが出来る。ここが決め手でした。
日本総研では、銀行が実現したいことを叶えるために、どのようなシステムを作ればいいかという企画の段階から関わることができる。かつ、開発した後も結果として本当にそれを叶えられているかということまで銀行と一緒に検証し、最後まで立ち会うことができる。仕事の規模感ややりがいは、前職時代とは比べ物にならないくらい違いましたね」
入社した千葉さん。直近では、SMBCの新サービスに際しての新規システム構築にプロジェクトマネージャーとして関わっている。
「最近SMBCが新サービスとして『SMBCデジタルセーフティーボックス』というものをリリースしました。これは、自分の人生の終末について記す「エンディングノート」のWebデジタル版。事前に契約・サービスに登録しておくと、もし亡くなられた場合、自動でお子さんや親族に情報・連絡が届き、情報が見られるというものになります。「信託銀行」の領域では他社でもそのようなサービスがありますが、メガバンクとしてはSMBCが初めて取り組んだことから、メディア各社でもとりあげられました」
なぜ、そのような大規模なプロジェクトにアサインされたのか。そこには、日本総研のなかで築くことのできた「専門性」もある。
「適性を見てもらえたのか、日本総研内で基盤システム刷新プロジェクトを連続で経験させてもらえた。ここは大きかったと思います。システム基盤づくりをイチから見ることができるタイミングはなかなかありませんが、入社以降、携わる領域においてシステムのリプレイスが多く、運が良かったのかもしれません」
同時に、そのようなプロジェクトにアサインされることを「成長機会」と捉えていたという。
「リプレイスであったり、前任のポジションが空いたりと偶然が重なり、入社してから一貫して基盤システムの刷新プロジェクトを担当しています。入社前は基盤に関しては全くの未経験でしたが、むしろ土台の部分からしっかりと学べる、またとないチャンスだと思いました。
弊社では、担当する案件にもよりますが、早ければ入社2、3年目から1人で責任を持ち、大手ベンダー、システム会社を管理して指示を出していくことに挑戦できます。特に私の部署は早くからそういった立場を任せてもらいやすい部署だったこともあり、キャリア採用として入社した1年目(26歳)のときに任せていただきました。当時、プレッシャーは無かったですね。大変なことはあっても、別に死にはしない。むしろ、自分のアピールの機会になる、目立ててラッキー、ぐらいに思ってました(笑)」
やりがいを感じる瞬間についてこう語る。
「お客様の嬉しそうな反応をみられた時ですね。先ほどお伝えした『SMBCデジタルセーフティーボックス』ですが、つい先日、サービスリリース前に銀行が最終確認する「UAT」とよばれる工程があり、立ち会わせてもらいました。その時、隣で銀行の担当者の方が、「コレはお客様喜ぶなぁ…」と、ボソッと呟かれたのが聞こえて。あの時は、嬉しかったですね」
顧客の10年後のために
日本総研に入り、自身の考え方にも変化があったという。
「いかにお客様の方を向いて働けるか。システムをリリースして終わりではなくて、その一歩先、顧客の2年後、3年後、5年後、10年後を見据えるという意識が強くなりました。要は、顧客が将来実現したいことを考えながら、ベストな提案してものを作っていくことができるようになった、とも言えます」
顧客と長期的な目線で関係性を築きながら、持続可能なサービスを提供していく。この大切さについて、千葉さんはこう語る。
「目先のことだけを考えてものを作る進め方は、確かにその一瞬はラクかもしれない。ただ、結果的に中途半端なものになってしまい、顧客は喜ばない。顧客はもちろん、社内での信用も得られないと思います。私が顧客と接するなかで大事にしているのは、仮に何かトラブルが起きたときにも、顧客と真摯に向き合い、しっかり現状を説明し納得いただいた上で進めていくこと。その際は、下手に出るのではなく、言うべきことはハッキリと言います。そのためにも、日頃から、あくまで顧客とお互いに対等であるという雰囲気をつくって、提案を聞いてもらいやすい状態にしておく。結果的に、顧客からの印象としても「言ったことしかやってくれない」ではなく、この人はリードしてくれる、という「信頼」につながるのではないかと思います」
そして、前職時代と比べて、その立ち位置の違いについても語ってくれた。
「「主役になれる」という表現がしっくりくるかもしれないですね。日本総研の仕事は、プロジェクトに関わる人々を監督することが主になってきます。プロジェクトによっては、数百人規模の関係者を抱えることもあって。プロジェクトリーダーとして、その全員に直接指示を出すわけではなくとも、彼らを巻き込み、全てを取りまとめて最終的にゴールに向けて推進していく。一部分だけに関わるのではなく、自分が先頭に立ちリードして取りまとめている実感がありますね。
また、お客様とのコミュニケーションをする上では、仕事人としての目線も上がりましたね。お客様の未来も見据え、トータルで考え提案していく。これから先も納得してもらえるものを提供していく。これは、自分の目先の仕事ばかりに気を取られていた前職時代とは大きく変わった部分でした」
新時代の金融システムを、社会実装していく――。
「2025年の崖」を超えられるかーーそんな文脈で語られることもある金融業界。こうしたなか、ITで金融領域に関わっていく良さについて、千葉さんはこう語る。
「銀行も今は、“脱銀行”を掲げ、攻めの姿勢で新たな取り組みを始めようとしています。そんな今だからこそ、日本総研にも銀行と一緒に新しいシステム開発とか考えていける環境がある。今は非常に面白いタイミングだと思います。
また、銀行の資金力も魅力です。中小の民間企業と比べると銀行は莫大な資金を持っています。プロジェクトによっては、数億円から数十億、数百億円ものお金が動く。私個人でいえば、10年目にも満たない、いち社員が数億円単位の予算を動かせる環境というのは、非常にエキサイティングだと感じています」
最後に伺えたのが、千葉さんの仕事観について。彼にとっての仕事とは。
「仕事とは、“人を喜ばせるためにするもの”だと思います。システム開発の仕事も、銀行が喜ぶものを作るという意味では、「サービス業」だと思っていて。自分の作りたいものを作るのではなく、最終的に顧客が喜ぶものを作る。それによってお金をいただくことが仕事なのかなと思います。
今後は、もっと大規模なプロジェクトに関わってみたいですし、できることの幅も広げていきたいです。たとえば、今は銀行からのご依頼ありきで動いている状態ですが、いずれは「こんなシステムを作れば、より銀行の収益に繋がります」といった、ゼロベースからの提案をできる人間になりたい。そのためにも、これからもどんどん挑戦していきます」