INTERVIEW
ピクシーダストテクノロジーズ|事業開発・BizDev

落合陽一氏率いる「PxDT」にて入社1年で事業立ち上げ。29歳の彼が挑む、先端技術の連続的な社会実装

掲載日:2022/06/20NEW更新日:2022/06/22
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アカデミア発の技術を社会実装し、社会課題を解決するピクシーダストテクノロジーズ社(PxDT)。2022年4月には、ガラスに貼れる透明の吸音パネル「iwasemi™ HX-α」を発表した(イトーキ社と共同開発)。同プロジェクトを牽引したのが辻 未津高さん(29)だ。入社わずか1年で企画し、製品リリースへ。そんな彼の活躍の舞台裏を追った――。

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※同記事はAMBIを使って転職し、現在活躍中の方へのインタビューとしてお届け。辻さんがピクシーダストテクノロジーズ社へと応募するきっかけにもなった、AMBI過去記事はこちらからご確認いただけます。

2022年5月以降、5つのプロダクトローンチを予定

累計約46億円を資金調達。落合陽一氏がCEOを務めるピクシーダストテクノロジーズ(以下、PxDT)社が、事業開発を強化する。

「2022年5月以降、5つのプロダクトローンチを予定しています。大手企業、自治体からの引き合いも増える中、事業をドライブさせたい考えです」

こう語ってくれたのが、辻 未津高さん(29)。ビジネスディベロップメント(BizDev)として入社し、わずか1年で新製品リリースへと漕ぎ着けるなど活躍する人物だ。

「PxDTがおもしろいのは、技術を生み出し、育て、連続的に社会実装する仕組みづくりに挑んでいるところ。筑波大学との特別共同研究事業に取り組んでいて、そこで生み出された「知的財産」を、新株予約権を梃子に予約承継させ、契約交渉のコストを抑えるスキームがある。なので、これまでにないスピード感で大学発技術の社会実装が可能となっています。ただ、恐らく皆さんイメージされるとおりアカデミア発技術を実際に社会実装までもっていくのは一定時間が必要。ですので、加えて自社でのR&Dも行なっており、あくまでも課題・ニーズドリブンで社会実装に向けて事業開発を進めている状況です」

2021年1月には東北大学とも共同研究契約を締結。同時にそれらアカデミア発の技術を、いかにビジネスへと接続していくか。事業会社、自治体と連携していくか。その醍醐味はどこにあるのか。辻さんにプロジェクト実例と共に伺った――。

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キヤノンに新卒入社し、VR/ARなど仮想現実関連の新商品企画・新規事業の渉外業務などを担当。ビジネスパーソンとして総合的な経験を積みたい、地球環境の課題解決に直結する仕事がしたいと新興電力企業であるLooop社に転職。再生可能エネルギー関連事業の地方支店における新規開拓営業、モバイルバッテリーシェアリングサービス事業の責任者を経て、2021年3月にピクシーダストテクノロジーズへと入社。2022年1月よりチームリーダーへと抜擢され、2つのプロジェクトの責任者を任されている。

入社半年で任された、新プロジェクト

2022年4月に発表、同年夏頃より販売開始となる「iwasemi™ HX-α」。同プロジェクトを推進したのが辻さんだ。入社約半年でプロジェクトを一任され、1年での製品化を実現した。

この製品の原型となる吸音材「iwasemi™」は、辻さんが入社する前から既にあったもの。その利用シーンをオフィスに定め、イトーキ社と共同開発したのが「iwasemi™ HX-α」だった。

「これまで、柔らかい素材の吸音材はよく知られていましたが、硬質の物に変えられる技術が応用されています。“ガラスに貼れる透明の吸音パネル”として先日展示会で発表したところ、すごく良い反応をたくさんいただきました。そもそもガラスはすごく音が反響しやすい。ガラスが多用されるデザイン性の高い居住空間、オフィスなどでは「音」が課題になっていた。それを抑える、意匠性の高い吸音パネルとして「見たことがない」「これで吸音材?」と。コロナ禍を経て、オフィスや居住空間に対する意識にも変化があるなか、トレンドにもマッチしていると感じられました」

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コロナ禍で進んだハイブリッドワーク。Web会議が主流となるなか、オフィス等ガラスに囲まれた空間では「反響音」が課題に。その課題を、ガラスに貼れる透明吸音パネル「iwasemi™ HX-α」が解決する。PxDTにおける「音響メタマテリアル技術」とイトーキ社の「デザイン・設計技術」が融合した新製品として注目を集める。

いかにして今の形になっていったのか。もとは、いわば「素材をベースにした黒い塊」からのスタートだった。

「私が入社する前から、量産できる「iwasemi™」はあったのですが、もともとはほとんど素材に近い黒の塊。いわゆるR&Dフェーズ。どう市場に展開できるか。新しい商品化のタイミングから、プロジェクトを任されることになりました」

なぜ、オフィス利用を想定した新商品となったのか。そこには紆余曲折があったと振り返る。

「iwasemi™の利用シーンは、工事、建材、什器、鉄道、自動車などさまざま。この技術を見た時、透明にできる技術があったり、形状の自由度が高かったり、すごく高いポテンシャルを感じて。「この子の才能が最大限活かせる場はどこだろう」と、わが子を見る感覚に近い(笑)そこから、いろいろな産業の方々に仮説を持った上でヒアリングしていきました。そこで見えてきたのが、Web会議が多くなったオフィスにおける反響音や音漏れに悩む声。同時に「吸音材の意匠性」にも課題を感じていることがわかって。当初は他の製品をつくる話もあったのですが、いろいろと話が広がる中でハンドリングし、“ガラスに貼れる透明の吸音パネル”としてリリースに至りました」

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社内外の連携チームによって短期間で製品化ができたことについて「素晴らしい皆さんと連携ができ、素晴らしい素材があったからこそ。運も良かったんだと思います」と「iwasemi™ HX-α」を手に語る辻さん。「社内のメンバー、開発パートナー、イトーキ様にすごく喜んでもらえた。そこがすごくうれしかったですね。会社にも貢献できた感覚も。私はビジネスサイドの人間なのでやはりビジネスとして社会実装していきたい。まだまだここからですね」

硬質で、意匠性の高い吸音パネルは今までにほとんど例のない製品。当然、顧客からは値段や機能性などを気にする声もあったはず。ただ、それらは「事業を進めない理由」にならないという。

「量産できた時の正確な価格にせよ、長期間利用した時の課題にせよ、正直、新規事業なので、最初はわからないことだらけ。でも、だからといって「止める」のではなく、むしろ走り出す。私たちのようなベンチャーにとって最も価値が高いものは「時間」です。検討し尽くしてからスタートしていたら遅い。現時点で「いける」と思えば、踏み込む。もし途中でダメなら、戻る、やめる、修正する、いずれかを素早く選択していけばいい。途中で止めざる得ない状況になったとしても、むしろ進めたこと、トライにこそ価値がある。「iwasemi™ HX-α」の拡販はこれからですし、「iwasemi™」に関しても、まだまだポテンシャルがある。新しい商品開発にもトライしていけると思っています」

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入社時の面接での印象について「自分が力になれる感覚がありました」と語る辻さん。入社の決め手として自分が得意とする新規事業を連続的に仕掛けられる部分があったという。もう一点、経営者はじめ、一緒に働く人たちの魅力だったと振り返る。「私に興味を持ってくれて質問攻めしてくれた方もいましたね(笑)そのなかでも、とくに面接で、COOである村上(泰一郎)さんのもとで働きたい気持ちが強くなりました。村上さんと話した時、給与や条件面など、良い意味でビジネスライクにも接してくれて。義理人情、熱さ、人柄、そしてビジネスのバランス感がすばらしい人だと思いましたし、一緒に働きたいと思いましたね」

「未知なる領域」と出会えるおもしろさ

続いて伺えたのが、とくにPxDTにおけるビジネスサイド、事業開発を手掛けるおもしろさについて。ビジネスチームは異常なぐらい裁量が広いと辻さんは語る。

「PxDTの事業責任者は、小さい会社のCOOのようなイメージ。とにかく見れる範囲が広いんですよね。ビジネスサイドはもちろん、開発も、知財も、連携しながら横でも見ていく。するとどんなスーパーマンでも必ず「やったことないこと」にぶつかるわけです。今回の「iwasemi™ HX-α」でもまさにそうで、誰もオフィス向けの吸音材はやったことがないわけです。共同開発における契約、ビジネスモデル、座組、役割分担をどう決めるか。私たちは「知財ベンチャー」でもあるので、ビジネスディールの交渉をどう行うか。組織構造的にも知財担当者が同じチームにいてタッグを組んで戦略を練り上げていける。すごく難しいですが、ビジネスの醍醐味が感じられるところだと思います」

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「ビジネスサイドの人が、今、このフェーズのPxDTに入るのはすごくおもしろいと思います」と辻さん。「今まさにR&Dからビジネスへの接続がスタートしたタイミング。どの事業に、どれだけ営業人員をつけるか。マーケティング、広告、宣伝費にどれだけ予算を割くか。それらをどう仕掛けるか。まさに構築中。会社としてビジネスを本格的に展開する。必ずキャリアにとっても、人生にとってもプラスになる経験ができると思います」

それらの醍醐味は、厳しさとも表裏一体とも言える。

「社内で誰もやったことがないことをやる。ここは覚悟した方がいいところかもしれません。なので、社外の人に聞く、調べる、キャッチアップする。このあたり短期間で習得するスタンスがあるとすごくいいですよね。あとは、すごく社員みんなの人柄がいいので、自分から飛び込む気持ちも大切だと思います。突っぱねたり、窓際に追いやるみたいなことは本当にない。全部自分でやらなくてもいいので、とにかくビジネスのバリューを最短、最速で出す。そのために多くの人を巻き込めるか。ここが大切になるはずです」

遥かに「想像」を超えていく

そして取材後半に伺えたのが、辻さん自身の仕事観について。彼が仕事で実現していきたいこととは――。

「お客様にアジャストした上で、想像を遥かに超えるものを生み出し続けていく。ここを仕事を通してやっていきたいと思っています。思ってもみなかったこと、諦めていたことも、企画し、実装していく。そのために自分の能力を最大限発揮したいです。社会課題の解決だけ、ビジネスでお金儲けだけ、研究や技術だけでは足りなくて。欲張りかもしれませんが、3つをかけ合わせた仕事こそインパクトも大きくなるはず。当然、一人ではできないですよね。子どもの頃から大学までサッカーに没頭したこともあって、やっぱりチームで勝っていきたいですね」

これまで職種を横断しながらも常に「新規事業」に携わり続けてきた辻さん。彼にとっての仕事とは、どういったものなのだろう。

「シンプルに新しいことが好きで、お客様の喜んだ顔、ビックリした顔が見たいんですよね。驚かせたい、喜ばせたい。気持ちの奥に「自分がこうしたいから作る」がある。言ってしまえば、私の「エゴ」なのかもしれません。そういったタイプだからこそ、お客様のため、ステークホルダーのためにも仕事ができる。これが私にとっての仕事かなと思います」

入社後活躍者が語る!フィットポイント|辻 未津高さんの場合

率直に「自分が持っているものをそのまま生かす形で働ける」と感じたのが、PxDTでした。言語化しづらいですが、カルチャーやミッション、働くみなさんの感性が自分にフィットした感覚。昔から私を知る人にも「PxDTが似合っている」とよく言われるし、自分でもそう思います(笑)

話は少し横道に逸れますが、私は小さい頃から仲間を巻き込んでサッカーチームに入れまくる、新しいことにチャレンジしまくるみたいな子どもで。好奇心旺盛、ずっとニコニコしていた(笑)。

そんなありのままの自分で生きられる場所かどうか。この観点から複数社で検討した時、PxDTがダントツで自分にフィットした感覚がありました。入社前にこの感覚になれるか。ここがかなり重要だと個人的に思っています!

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