15兆円規模といわれる販促市場に、イノベーションを。国内最大級のレシピ動画プラットフォーム「クラシル」を運営するdelyの新サービス「クラシルリワード」が急成長を続ける。今回はこの新規事業における中核メンバーを募集する。「クラシルリワード」が覆す、小売業界の常識とは。そして人々の暮らしをどう豊かにするのか。新規広告ビジネスの事業開発責任者の田中 基樹さんに伺った。
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買い物行動“全て”をポイントに!「クラシルリワード」の革新性
チラシを見る、店に行く、商品を買う、レシートをもらう…こういったオフラインの買い物における「全ての行動」でポイントが貯まり、お得な特典と交換できる「クラシルリワード」が人気だ。「クラシル」の新サービスとしてリリースされ、半年で「買い物サポートアプリNo.1(*)」になるなど飛躍的な成長を見せる。
なぜ、ヒットしているのか。新規広告ビジネスの事業開発責任者の田中 基樹さんはこう語る。
「レシート撮影はもちろん、チラシを見る、移動することなど買い物に伴う一連の流れすべてにおいてポイントをもらうことができる点は、これまでに無かった体験と言えます。日常の買い物体験がわくわくするものになる。ここが支持されているポイントだと考えています」
そしてビジネスの核となるのは、ユーザーに了承を得た購買データを、企業の新たな広告・販促戦略に活かしていける点にある。これまでの小売業界の常識を覆し、15兆円規模といわれる販促市場を狙うーー「クラシルリワード」の可能性を追った。
(*)クラシルリワードアプリは『買い物サポートアプリ』においてDL数No.1
※2023年第一四半期(1月~3月)
※iOS & Android合算値
※data.ai : AppIQにおける「ショッピング」→「その他のショッピング」サブジャンルによる区分
生活のなかでアプリを利用したり、ユーザーにレシートをアップロードしてもらうことにより、クラシルリワードには、「ユーザーに紐づくデータ(購買データ、位置情報データ、広告施策のデータなど)が蓄積していく。つまり、一人のユーザーが、いつ、どの店で、何を購入したのかがデータで残る。これまでのPOSシステムでは一人のユーザーの店をまたいだ購買データをとることは難しく、キャッシュレスサービスの運営企業も支払合計金額はわかっても何を購入したかの内訳はわからなかったことを考えると、一人のユーザーに紐づく全ての購買データがいかに希少なデータであるかがわかるだろう。近年、サードパーティーデータ規制が強くなるなか、ファーストパーティーデータとしてデータを保有できることも大きな強みになる。
高まる、大手食品メーカーの販売促進ニーズ
「クラシルリワード」に関して、いち消費者としてすごくユニークだと感じました。一方で気になるのが、どうやって事業として成り立たせるのか。その仕組みから伺わせてください。
「クラシルリワード」は、アプリ内のポイントバック施策で購買のきっかけづくりができ、大手食品メーカーにおける販売促進を支援できる仕組みです。特に主要な食料品が相次いで値上がりを続けるなか、店頭で商品を手に取ってもらい、売上につなげられるかがメーカーにとっての最重要課題になっており、「クラシルリワード」に対するニーズも高まりを見せています。
さらに、「クラシル」の膨大なユーザーデータと組み合わせることで、より精度の高いマーケティング支援が可能になります。「クラシル」によって、ユーザーが買い物をする前にどういう材料(食材)を調べているか、どういうレシピキーワードで検索したのかなど、調理行動の特性が把握できます。そして、「クラシルリワード」では、どこのお店でどのような商品を買ったのかまで追うことができるわけですから、このデータの掛け合わせは、メーカーに対して私たちだけが提供できるマーケティング手法になるはずです。
より一歩踏み込んだ販促・マーケティング支援を企業に提供できるため、メーカー様にとってもクラシルをご利用いただく価値が高まっていくはずです。
すごいですね。もう「買い物のデータビジネス革命」と言ってもいいような…。
ポテンシャルは十分にあると思いますし、ゆくゆくはそういった革新的なサービスを提供できるよう頑張りたいですね。
たとえば、購買データを使った上で、クラシルでより精度高くターゲティングして広告配信を行なう。そして、“広告は閲覧したもののまだ購入に至っていないユーザー”に対してクーポンを再配信する、といった施策も可能になります。これはメーカー様からするとかなり革新的なサービスになるはずです。
田中 基樹/dely株式会社 ソリューションビジネスユニット 事業推進部 事業開発室 室長
セプテーニのセールスとしてキャリアをスタートし、食品・飲料・消費財メーカーのプロジェクトに従事。その後フリークアウトに参画し、営業統括部長・プロダクトマネージャーを兼任。 dely株式会社に入社後はレシピ動画サービス「クラシル」、ライフスタイルメディア「TRILL」の広告事業部を部門長としてそれぞれ管掌した後に現職。現職では「クラシル」「クラシルリワード」「TRILL」などプロダクトを横断した新規広告ビジネスの事業開発責任者を務める。
狙いは15兆円規模と言われる販促市場
ビジネスチャンスも広がっていきそうですね。
はい。これまで「クラシル」はデジタル広告市場を主戦場として戦ってきましたが、それは規模で言えば、大体年間2兆円規模のマーケット。クラシルリワードによって、15兆円規模と言われる販促市場でも戦えるわけです。販促市場のシェアを1%でもとれれば、大きなインパクトになるはずです。
特に、食品・消費財領域に関しては、9割はオフラインでの購買が占めており、広告を実施した後のデータ分析、データ最適化まではできていなかった部分も多い。オフラインでの購買データを求めるニーズは、今後ますます拡大していくはずです。delyとしてもこれまでクライアント企業様の広告予算だけではなく、販促予算も視野に入れた提案につなげていけるのは、大きな一歩だと考えています。
「 delyのビジネスソリューションは、動画サービス「クラシル」、ライフスタイル情報メディア「TRILL」、「クラシルリワード」の3つ。営業組織では、クライアントのニーズに応じて、3つのプロダクトを横断で提案していくスタイルを採用しています」と田中さん。
世の中にない価値をつくっていく。
いままで dely社ではレシピ動画「クラシル」を主力としてきたわけですが、「クラシルリワード」は既存事業とのシナジーが生まれる新サービスと言えそうですね。
そうですね。特にレシピ動画のイメージが強いかもしれませんが、領域を限定しているわけではありません。delyが掲げているのは、まだ世の中にない価値をつくっていくこと。規模は大きくなりましたが、まだまだスタートアップであり、挑戦者。それができなければ、スタートアップで働く意味はないと言ってもいいと捉えています。
「クラシル」も、2016年にリリースされ、短尺のレシピ動画を提供するサービスは画期的なものだったと言えます。実際、ユーザーの方にとってもクライアントにとっても新しい価値として認識いただけたはず。そのおかげで5,600万人以上が使うサービスに成長しました。
同時に、特に我々が主戦場としている、デジタルマーケティング・広告市場は、変化のスピードが早く、新しいテクノロジーが適用されやすい市場環境。クラシルのリリースから6~7年経った今、レシピ動画サービスは珍しいものではなく、いまや「当たり前」のものになってしまったと言えます。
だからこそ、delyが、まだ世の中にない新しい機能・価値を提供していく。ユーザーの方にもクライアントさんにも喜んでいただけるものをつくっていくことが重要ですし、スタートアップとして求められていることかなと思います。
変革期となる今、delyで得られるチャンス
そういったdely社、とくに「クラシルリワード」に携わるメンバーとして入社することで得られる経験も大きそうですね。
おっしゃる通りだと思います。広告で認知を上げるだけでなく、実際に店頭で商品を手にとってもらう販促施策までをワンストップで提供していくのですが、同じ形でのサービスを仕掛けている前例は、国内では稀です。他の競合プレイヤーがいることを考慮に入れても、我々の取り組みはこの分野において新しい波を巻き起こす可能性があると言っても過言ではないと思います。
さらに「クラシル」が向き合うのは、食品・飲料・消費財を扱う国内の大手メーカーばかり。そうした大手クライアントのあらゆるニーズに横断でプランニングしていく経験、折衝していくスキルも磨かれるはずです。
優秀な開発チームもおり、自社でNo.1プロダクトを持っている会社でもあるので、クライアントの声を反映しながらプロダクトをつくれている実感もあるでしょう。代理店出身の方などにとってもやり甲斐は大きいはず。ぜひこういった環境で共に新規事業を成長させていただければと思います。