掲載日:2025/10/10更新日:2025/10/10
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世界45の国と地域、89拠点に、約5,700名のスタッフ、そしてグローバルネットワークを擁するA.T. カーニー(グローバル・ブランド「KEARNEY」)。国内では『日本を変える、世界が変わる』を掲げ、その加速に向け、次世代人材・ポテンシャル採用強化を実施する。同募集にあたり、入社4年目でアソシエイトとして働く吉井 友基さん(28)を取材した。もともとITプラットフォーマーにて営業職、営業企画職を経験してきた吉井さん。なぜ、次なるキャリアにA.T. カーニーを選んだのか。そこには「経営中枢での包括的な課題解決に携わっていきたい」という思いがあった――。
マーケティング・広告だけでは解決しない課題に挑みたい
もともとITプラットフォーマーにて営業職・営業企画職として働いていた吉井さん。なぜ転職を考え、また、A.T. カーニーへの入社を決めたのか。その経緯から話を聞くことができた。
まず前職の仕事内容からお話すると、当時は、ITプラットフォームを運営する事業会社の「マーケティングソリューション」部門に所属していました。担当していたのは、広告プロダクトを通じ、法人のお客様に対するマーケティング支援を行なう営業です。中小企業(SMB)のお客様に対する電話でのアポイント獲得や商談にはじまり、その後、業界大手となるクライアント企業を担当するなども経験できました。入社2年目後半には営業企画職として、新たなマーケティング施策の企画立案や提案も手掛けるようになりました。たとえば、音楽やゲーム等多様なサービスのデータを活用し、法人のお客様のマーケティング支援にいかせないか検討し、展開していくというもの。多岐にわたる部門、クライアント企業の「橋渡し役」に近い役割を担っていました。
仕事にはやりがいがありましたし、働く環境としても恵まれていたと思います。ただ、当然ですが、事業会社の営業職である以上、クライアントには自社プロダクトしか提案はできません。正直、施策によっては自社以外のプラットフォーム活用を検討したほうが効果が期待できるケースも。さらにそもそも顧客獲得の広告に閉じた話ではなく、たとえば「カスタマーサポートや営業機能を強化し、購買率の低さや顧客獲得後のリテンションを改善する方が本質的な解決になるのではないか」「許容できる広告単価が低く、十分に広告効果が合わないのは、収益性が低いサービスそのものに課題があるのではないか」という思いがよぎる場面も。課題に向き合えば向き合うほど「マーケティング・広告だけでは解決しない、包括的な事業課題・経営課題に取り組みたい」そういった考えが強くなり、コンサルティング業界に興味を持つようになりました。そして、いわゆる戦略コンサルティングファームの選考を受けていく中で、A.T. カーニーへの入社を決めました。
A.T. カーニーにおける選考プロセスについて「非常にスピーディーに進んだことが印象的でした。」と吉井さん。「ケース面接だけではなく、人物面接にも十分な時間を割かれていました。私が第二新卒の採用枠だったこともあると思いますが、ポテンシャルや人となりをしっかり見てくれている、そう感じられる場だったように思います。」
営業戦略、プライシング、M&A…多様なプロジェクトに挑むやりがい
2022年4月、A.T. カーニーへと入社した吉井さん。同社で働く「やりがい」について話をしてくれた。
改めて入社動機にも重なりますが、広告やマーケティングに限らず、営業プロセス、サービス企画、プロダクト開発、M&A、組織変革など、より広い視点でクライアントの課題に向き合えることが一番のやりがいですね。
入社間もなく携わり印象に残っているのは「飲食チェーン店」のプライシング戦略に関するプロジェクトですね。いかに価格設定を最適化し、日本全国に数百店規模で展開しているクライアント企業の利益最大化に貢献していくか。たとえば、価格・サイズ別商品があった場合、その価格差によって、人間の心理として選びたくなるサイズは変わりますよね。そのためどの価格パターンが最も利益をもたらすのかを検証していく。たとえば、MとLの価格差を縮め、Lの「お得感」を訴求し、販売数を伸ばしていく。さまざまな企画提案と同時に、過去データを活用した定量分析、競合他社の価格動向・原価率調査、消費者サーベイ、疑似的なメニューへの反応を見る消費者テスト、地域ごとの可処分所得の違いを考慮した価格シミュレーション…あらゆる手法、アプローチで最適化な価格案を提示していきました。実際、提案した価格パターンを一部の店舗でパイロットテストが実施され、全国展開に繋がっていく等、成果が形になっていく過程を見ることができ、貴重な経験ができました。
その他、挙げればキリがないのですが、特に2年目以降、M&Aプロジェクトに携わることが多く、私たちが手掛けたデューデリジェンスの結果をもとに、クライアントである事業会社やPEファンドが投資し、事業再編が起こることもありました。時に地元で親しみのある会社が対象となった案件では、個人的にも強い思い入れがあり、その過程で、その企業の枠を超え、産業全体の未来についてファンドや対象企業の方々と議論できたことは、今でも非常に心に残っています。まさに手段にこだわらず、インパクト重視で取り組んでいく。そういった戦略コンサルティング全域に携われる、大きなやりがいがあります。
ビジネスアナリストとして入社し、2年目でシニアビジネスアナリスト、3年目でアソシエイトへと昇格した吉井さん。入社時の研修について「最初の1ヶ月半は、新卒と同じくExcel、議事録、スライド、リサーチなど基本スキルを学ぶ研修を受けました。非常に実践的で今でも役に立っていますね。」と振り返る。「まず1年目はいわば足腰を鍛える時期だと考え、飲食チェーン店のプライシング、ヘルスケア企業や人材会社の組織変革、自動車部品メーカーのM&Aなど多岐にわたる領域を経験しました。基本的には「ワンプール制」ですが、2年目以降は少しずつ強み、得意領域が見えてくるフェーズ。私の場合は、特に強く興味があったM&A、そしてメディア業界関連のプロジェクトを手掛けるようになっていきました。」
やりがいに関連し、仕事において特に「楽しい」と感じる場面とは。
私の場合、M&Aのプロジェクトを担当することが多いのですが、毎回担当する業種・業界が異なっています。特にニッチな業界、知る人ぞ知る企業を担当した時などは、知的好奇心が刺激されますし、とても楽しいと感じる瞬間です。たとえば、グローバルニッチ市場で「この製品がなければ世界の車が走らない」といった企業に出会ったこともありました。じつに製品シェアは70%。改めて日本の製造業の底力を実感するとともに、グローバル競争が加速する中、業界再編や企業価値の向上に微力ながら貢献できる喜びを感じました。
その他にも、鉄道関連、食品添加物、工場で使う副資材など、普段の生活では触れることのない分野を知ることもできる。さらに人によっては先行投資的なテーマ、これから市場が生まれる可能性のある分野に携わることもあります。「この市場は本当に成長するのか」「その会社は強みの核はどこにあるのか」「競争優位性を維持できるのか」定量はもちろん、現場や専門家へのインタビューも行ない、理解を深めながら戦略に落とし込んでいく。どの領域も興味深いですし、日々新しい発見の連続があり、楽しいですね。
もう一点、楽しいというより「働きがい」に近いのかもしれませんが、早期にキャリアアップしたい人にとっても良い環境があると思います。特に若手のうちは、ポストの枠に縛られず、優秀な人材をどんどん昇進させていく文化があります。そのあたりは、どうしてもマネジメントポストと昇格・昇給が連動してしまう事業会社との違いでもあるかもしれません。同時に、こういった話をすると、外資でもあり、お互いに激しく競争をし合う、実力主義のドライな組織だと勘違いされることもあるのですが、そこはイメージとは違いました。一人では到底達成できないような難易度の高いミッションも、チームとして取り組むので、どこか「文化祭前夜感」もあって楽しく感じられています(笑)。「この人たちのためにも頑張ろう」と思える。そういった社内外の優秀な人たちと協働できることも大きな魅力です。
やりがいの一方で「事前に知っておくべき厳しさ」について「1年目を振り返ると、コンサルティングという仕事に慣れておらず、やはり大変だった記憶があります。」と振り返ってくれた吉井さん。「事業会社とは求められるスピード感、クオリティの基準が異なるのかもしれません。そこはもう慣れていくしかない。今、その大変さ以上に、1年目はこれまで経験できなかったことを多く経験し、学べた点が非常におもしろかったです。新卒のようなまっさらな気持ち、全て吸収していく姿勢で入社できたのも良かったのかもしれません。」
「名前」で指名されるようなプロフェッショナルに
そして取材後半に聞いたのが「仕事を通じて実現したいこと」について。
直近、M&A、メディア業界を担当することが多いのですが、引き続きその領域は好きですし、できるだけ関わり続けたい、より詳しくなっていきたいと思っています。特にM&AでいえばこれまでPEファンド向けのデューデリジェンスの支援に携わることが多かったものの、直近は買収後の企業をどのように成長させるか、いわゆるバリューアップに関連したプロジェクトに関わることや、事業会社のM&Aの支援をすることも出来てきています。企業買収を支援するだけではなく、M&Aの一連の活動を通じ、投資後の対象企業の成長や買収元とのシナジー創出の支援まで出来る、そういったコンサルタントになりたいです。
長期的な目標については模索中ですが、今は様々な業界の経営課題に触れることが出来、大きなビジョンを持った経営層の方々と働くことができることが楽しいので、そこに全力で取り組むことに尽きるのかなと思います。強いて言えば、活躍しているパートナーやマネージャーを近くで見ていると「この仕事は〇〇さんにお願いしたい」と「名前」で依頼されている。そういった関係性を築いている、実力を評価されている姿はかっこいいですし、いつか私もそういった存在になっていきたいと思います。
最後に、吉井さんにとっての「仕事」とは――。
あまり深く考えたことはありませんが、私にとって仕事は、「尊敬できる仲間たちと出会い、知的好奇心を満たせる場」に近いかもしれません。いろいろな世界の裏側を知ることができますし、仕事ならではの出会いによって視野を広げることができます。私自身、広く様々な業界の構造や課題について知ることに喜びを感じるタイプでもあるので、この仕事が合っているのだと思います。そして新しい「お題」に出会い、少しずつ解いていくプロセスが楽しい。ただ、当たり前ですが、一人だけでは前に進めません。社内外のエキスパートとチームを組み、補完し合っていく。刺激を受けながら成長していく。それが人の役に立ち、対価をいただけるのであれば、非常に恵まれていますし、そういった状態をこれからも目指し続けていければと思います。
A.T. カーニーの研修制度について ※経験・能力に応じる
コンサルタント育成において、「Off-JT(座学研修)」と「On-JT(実地研修)」を軸とし、体系的な仕組みを導入しているA.T. カーニー。ここでその概要について見ていこう。
【Off-JT(座学研修)】
▼入社後研修
・新卒・中途双方を対象に入社後約1.5カ月の時間をかけて実施
・研修はマネージャークラスの現役コンサルタントが担当し、演習とフィードバックを繰り返してスキルを深めていく※いずれもオリジナルコンテンツを使用して実施
▼スキル研修
・年間複数回、特定スキル習得を目的とした研修を実施
▼プロモーション時研修
・プロモーション時、APAC/Global全体で1週間ほど合同研修を実施し、プロモーション後に求められるスキルを学んでいく
▼年間プログラム
・半年毎の人事評価会議、半期毎のメンター(先輩コンサルタント)面談を経て受講プログラムを策定
・受講計画を立て不足スキルを補うプログラムを選択可能
▼マインドセット研修
・マインドセット(ソフトスキル)を形式知化した新たな研修
・第一線で活躍するコンサルタントのキャリアパス、モチベーション、学びの視点を類型化したもの。ロールモデル提示につなげていく
【On-JT(実地研修)】
▼見習い期間
・入社時研修の終了後、On-JT期間へ移行し、コンサルタントとしてのスキルセットを磨いていく(On-JT期間中はクライアントからのフィーは発生しない)
・個々のコンサルタントのバックグラウンドやプロジェクトとの相性をもとに、より成長が期待できるマネージャーのもとで経験を積んでいく
・プロジェクト終了時には細分化されたスキル項目別の評価を実施し、それぞれの項目で見習い期間合格が認められることにより、晴れてA.T. カーニーのコンサルタントとして認定される
・不足スキルがある場合は、該当のスキルを集中的に伸ばせるプロジェクトへの再アサインを行い、重点的な能力開発を実施していく
・見習い期間中は担当マネージャーが偏らないよう、ローテーション制を導入
【その他、プロジェクト概要について】
プロジェクトのアサイン時は個人のキャリア意思を最大限尊重するために、参加したいプロジェクトの希望を提出可能な仕組みが整備されている。(Team Up制度)このような制度を通じて、個人の自発的なキャリアディベロップメントを促すとともに、“個々人の希望”と“ファームとしての人材配置/育成方針”とを両立したベストチームの組成を目指している。