INTERVIEW
LayerX

AIネイティブな営業組織へ。「LayerX」で模索する、テリトリーに縛られない営業のカタチ

掲載日:2026/06/12NEW更新日:2026/06/12
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「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに掲げ、累計282億円の調達を実現したAIカンパニー「LayerX」。今回お話を伺ったのは、2023年11月に同社に入社し、バックオフィス向けAIエージェントサービス「バクラク」のインサイドセールスを担う菅 顕正さん(取材当時28歳)。「AI活用が前提の環境下で、営業として多様な挑戦ができる」と語る彼のストーリーから、同社で働く魅力に迫る。

※画像内は「転職当時の年齢」となります。


爆速リリースの衝撃。進化のスピードが決め手だった

前職は、ニッチ領域において業界屈指のプラットフォーム企業で営業をしていた菅さん。既存クライアントへの提案、新規開拓、営業企画などを一通り経験したタイミングで、転職を考えたという。

社会人3年目になり営業としての基礎を固めることができました。ビジネスパーソンとしてより力をつけていきたいと考えたとき、次は完成したプロダクトを売るのではなく、未完成なフェーズから営業としてプロダクトの成長に深く関われる環境に身を置きたい。そう考え、ITプロダクトを自社で展開し、顧客と共にサービスを作り上げていくような企業に興味を持っていました。

そのなかでもLayerXの決め手とはなんだったのか。

最大の決め手は、プロダクトの開発力と進化のスピードです。選考で代表が「LayerXは、複数の関連サービスを次々に拡充し成長を目指す“コンパウンドスタートアップ”だからね」と、具体的なプロダクト戦略を説明してくれたんです。実際、私が入社した当時は、半年に一度のペースで新規プロダクトをリリースしており、衝撃的でした。これほどコンスタントに開発し続ける組織であれば、自分もプロダクト成長の当事者になれるだろうと思ったんです。同時に、急拡大を続ける組織の勢いも魅力で、ここなら自分も成長できると感じ、入社を決めました。

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LayerXへの入社前後でのイメージの変化について、菅さんはこう語る。「開発力の強い会社なので、データに基づき論理的に思考する社員が多いイメージを持っていました。もちろんそういった一面もありますが、想像以上に泥臭く営業に向き合うメンバーが多く驚きました。『Be Animal』といって、目の前のお客様の反応や足で集めた情報をもとに直感的に動き、新たなファクトを獲得しようという行動指針があるのですが、この考え方が浸透しているからこそだと思います」

LayerXの営業組織について
クライアントの従業員規模別にチームが編成されている。菅さんは従業員数300名~999名規模の企業を担当するチームにてインサイドセールスマネージャーを務めている。

バクラクで、日本全体の労働生産性を上げていく

2023年11月にバクラクのインサイドセールスとして入社した菅さん。その仕事の意義や魅力をこう語る。

バクラクは、AIを活用したバックオフィス特化型のAIエージェントサービスなのですが、想像以上にビジネスとして面白いです。

単に経費精算が効率化されるだけではありません。企業のお金の流れをデータとして蓄積し、各部署の支出をリアルタイムに可視化できる点に大きな価値があります。請求書や法人カードの利用状況を横断的に把握し、AIによる入力・仕訳の自動化で経理の工数を劇的に削減する。それだけでなく、過去データから異常な支出を発見したり、経営判断のスピードを上げたりすることも可能です。

バックオフィスという、どの会社にも不可欠な領域だからこそ、このサービスが普及すれば企業のコストパフォーマンスが向上し、ひいては日本全体の労働生産性を高めることにつながるはずです。正直、入社当初は経理領域に特段の関心があったわけではありませんでしたが、働くなかで、この仕事が持つ社会的意義の大きさを感じています。

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バクラクが目指しているのは、一部の局所的な効率化にとどまらず、業務フロー全体をトータルで完全自動化すること。その実現のため、すべてのプロダクトを共通のデータ基盤上で設計。最初からパズルのピースが完璧に噛み合うように作られているため、情報の反映や操作のレスポンスが極めてスムーズであることが特徴だ。

「ボールを拾う人がエライ」だから、安心して越境できる

加えて、転職時に求めていた「自らプロダクトをつくる」という手応えも強く感じていると語る。

一般的に、インサイドセールスは「マーケティングからリードを受け取り、商談を見極めて、フィールドセールスにトスアップするだけ」というイメージがあるかもしれません。

一方、LayerXでは、役割に線を引かず、自らの領域を超えていきやすい環境があります。特にインサイドセールスは、顧客の一次情報を最も深く持っているため、あらゆる部署の「ハブ」として立ち回りやすいポジションなんですよね。

例えば、マーケティングサイドの話でいえば、ウェビナーの企画から入ったり、架電で得た知見をもとにLPの改善案を提示したりと、自らリードを創出する動きが可能です。

また、受注を見据えた質の高いコミュニケーションを通じてクロージングまでのストーリーを組み立てるなど、フィールドセールスに近い領域にも踏み込めます。「この機能が期待されている」という情報をエンジニアに届け、優先度を高めて開発してもらうことも珍しくありません。入社前に理想としていた以上の挑戦ができており、難しさはあるものの、非常に刺激的な環境です。

役割に捉われず、軽やかに越境していくーーそうした動きを後押しするのが、同社の仕組みやカルチャーだ。

まず、全社的にAI活用が進んでいる点が大きいと思います。社内向けに開発された営業生産性向上ツール「Sales Portal(セールスポータル)」によって商談ログは会話から自動生成され、受注・失注理由の構造化や勝ちパターンの抽出も自動化されている。こうした事務作業の効率化により、顧客との関係構築や戦略立案といった「本来注力すべき領域」に割ける時間が、確実に増えてきています。

また、LayerXは組織が倍々で急拡大しており、整っていない部分も多く、いわば誰かに拾われるのを待っているボールが、数多く転がっている状況です。だからこそ「ボールを拾う人がエライ」といったカルチャー(LayerXでは『羅針盤』と呼ぶ)が浸透しており、手を上げれば「いいね、ぜひやってほしい」と周囲が応援してくれる。そうした文化があるからこそ、遠慮することなく、安心して越境できるのだと思います。

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菅さんの、転職前後での働きがいの変化を示すグラフ。成長実感の高まりの背景を聞くと「それぞれの専門家の知見を聞けること」を挙げてくれた。「役割に縛られず越境していくなかでは、マーケティング、フィールドセールス、開発…担当領域の方の専門的な知見に触れることができます。そういったインプットも刺激的です」

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AIカンパニー・LayerXにおけるAIとの向き合い方についても触れてくれた。「最新のAIが出たら、まずは何ができて何ができないかを把握するため、自ら触れることを心がけています。周囲には感度の高いメンバーが多く、知見を共有し合う文化があるため、自ら触れずとも情報は常に追っていますね。また、AI活用には業務への深い理解も不可欠です。担当領域の解像度が低いと、本質的でない部分に技術を適用しかねないためです。業務への深い理解とAIの特性を両立させること。それが、アウトプットの幅を広げる鍵だと考えています」

セールスの在り方を再定義し、ARR達成を牽引していく

2026年4月からインサイドセールスマネージャーとなった菅さん。マネージャー目線で、現組織の現在地、そして今後実現したいことを伺った。

「良いプロダクトを作れている」という自負は、自分をはじめチームメンバー全員が共有しています。一方で、それをお客様へ届ける「デリバリーする力」には、まだ伸び代があるはずです。インサイドセールスは、お客様と最も多くのコミュニケーションをとれるポジションだからこそ、もっと多方面で価値を提供できると確信しています。

目指すのは、AIネイティブな営業組織の構築です。役割にとらわれ過ぎることなく柔軟に価値を創造できる組織にしていきたい。今はまさに、インサイドセールスの在り方を再定義していく過渡期だと捉えています。

LayerXが掲げる「2030年までにARR1,000億円」という目標は、非常に高いハードルです。通常の成長曲線では決して辿り着けない挑戦的な数字ですが、だからこそ、その達成へ最も寄与できる組織にしていきたいと考えています。

最後に、菅さんの仕事との向き合い方について伺った。

正直なところ、明確なキャリアビジョンを強く描いているタイプではありません。ただ、ビジネスの根源に近い領域で価値を提供し、所属している組織や対面しているお客様から「いてくれてよかった」と感じてもらえるような、貢献できる人でありたいとは思っています。

まずは、目の前の業務に全力で取り組むこと。新しいプロダクトの拡販も、既存プロダクトの成長も、泥臭く積み重ねることで、自分のできることの範囲を少しずつ広げていきたい。そうやって目の前の課題に真摯に向き合い続けていれば、いつか点と点が繋がっていくのではないかと思っています。

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