INTERVIEW
神奈川県藤沢市|市長 鈴木恒夫

「藤沢」をDXせよ。藤沢市が「副業デジタル人材」を初の公募へ

掲載日:2021/09/27更新日:2021/11/17

活力ある都市として注目される神奈川県藤沢市。2021年7月には「人口44万人」を突破した。そして現在推進するのが、20年後を見据えた「持続可能なまちづくり」への転換だ。その一環として初の「副業デジタル人材」公募を実施する。この採用に当たり、鈴木恒夫市長に市の現状、デジタル人材募集の背景、そして今後目指していく未来について伺った。

※既に応募受付は終了しました。

20年後の「藤沢」のために。

毎年、順調な人口増加を実現してきた神奈川県藤沢市。

2021年7月には人口44万人を突破し、2025年頃に見込んでいた人口推計を4年ほど前倒しした形だ。その人口増の背景について、鈴木恒夫市長はこう語る。

「藤沢市の特徴として、江の島、湘南海岸をはじめ、豊かな自然があり、さらに藤沢駅から1時間以内で都内にアクセスができるなど交通の便も良い。横浜、鎌倉、茅ヶ崎といった市街地にも隣接しており、バランスのとれた都市機能を有する湘南の中心的都市として発展を続けてまいりました。以前より人口は増加傾向にありましたが、このコロナ禍を経て、さらに子育て世代の方々を中心に、移住先としても注目いただけるようになったと思います。

2021年4月には待機児童ゼロを実現することもでき、子育て世代をはじめ、あらゆる世代の皆様に、より住みやすいまちづくりを推進してまいりました」

こう聞けば好調に見える藤沢市だが、当然課題もある。とくに鈴木市長が見据えるのは、この先「20年」の未来だ。

「全国的な人口の減少、少子高齢化が大きな社会課題となるなか、藤沢市でも10年後をピークに人口減に転じる推計となっております。また、世界的な新型コロナウイルス感染拡大により、人々の働き方、学び方、暮らし方が大きく変化しました。こういった時代変化を踏まえ、新型コロナウイルス感染症対策を最優先としつつ、サステナブル、インクルーシブ、スマートをコンセプトに、20年後を見据えた持続可能なまちづくりへの転換を進め、新しい未来を創造していかなければなりません。そのためにまずは2024年までの指針を定めており、その初年度となる今が非常に重要な時期だと捉えています」

その一環として、今回実施するのが同市初となる「副業デジタル人材」公募だ。民間からの人材募集の背景、求める人材に期待すること、そして、藤沢市で働くことで得られるやりがいについて伺った――。

藤沢市4

現職で3期目を務める鈴木恒夫市長。「藤沢市市政運営の総合指針2020」を、SDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れた「藤沢市市政運営の総合指針2024」(2040年に向けた持続可能なまちづくりへの転換)に改定。その指針に沿ったまちづくりを推進する。

藤沢市「DX戦略」のグランドデザインを

はじめに伺えたのが、今回の「デジタル人材」公募の背景について。市の運営全体におけるDX推進が重点テーマとなる。

「市役所業務の効率化はもとより、新たな都市構造・スマートシティ等、あらゆる分野においてデジタル活用の重要性が高まっております。市役所組織においてもいわゆる「横串」で対応していかなければならない領域。一方で、民間企業に比べ、まだまだデジタル活用が遅れており、そこに対応していきたいと考えております」

デジタル活用において電子申請やAI・ロボット活用など、全国の自治体においても先進的に取り組んできた藤沢市。文部科学省によるGIGAスクール構想を踏まえ、2019年には市内全ての小中学校校内に無線LANを整備し、1人1台端末を配布するなど積極的に取り組んできた。

「藤沢市全体として産学連携の取り組み、官民一体の共同プロジェクト、村岡新駅周辺での鎌倉市さんとの研究都市開発など、さまざまなテクノロジー関連のプロジェクトを推進してまいりました。一方で、総合的な「DX」の戦略立案、マネジメントは充分ではありませんでした。そういった部分を含め、共にグランドデザインから手掛けてくださる方をぜひお迎えしたいと考えております。実証的な試みは積み重ねてきておりますし、市内には多様な人材がおりますので、連携を深め、プロジェクトを遂行いただければと考えています」

藤沢市(スマートシティ)

神奈川県藤沢市にうまれた『Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)』。都市における低炭素化への取組みを推進する環境創造まちづくり拠点。大きな特徴は、1‚000世帯もの家族の営みが続くリアルなスマートタウンとして、技術先行のインフラ起点でなく、住人ひとりひとりのくらし起点の街づくりを実現していく。くらし起点の画期的な仕組みが、エネルギー、セキュリティ、モビリティ、ウェルネス、コミュニティ、さらに非常時まで…くらしのあらゆる場面で『生きるエネルギー』を生み出すことを掲げる。その他、慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス周辺における産学公連携の「健康と文化の森地区のまちづくり」など、新駅を中心としたまちづくりに向けた取り組みも進めている。

繊細でありながら、大胆に行動を。

続いて伺えたのは、新たに入庁する人材に期待すること。市長の口からは「繊細さ」と「大胆さ」というキーワードが語られた。

「ぜひ“繊細でありながら、大胆に行動していく”という部分に期待しております。当然、法令や制度など、市役所業務においてハードルに感じる部分はあるかもしれません。そういったなかで仕事をする上で“繊細さ”は重要です。ただ、組織に縛られ、小さくまとまるのではなく、大胆に行動し、提案をしていただければと考えています。今回のコロナ禍により、市役所としても、デジタル活用をはじめ、大きく変わることを余儀なくされました。その時々に現場の声、各部署からの提案を大事にし、整理を行いながら取り入れてきました。職員とのコミュニケーション、連携も活発にあり、開かれた職場。おそらく現在働いている職員にとっても大きな刺激になるでしょう。それぞれの職員が持つ経験とデジタル領域での経験が絡み合うことで、DXが進んでいくことが理想。ぜひ原動力になっていただければと考えています」

そして、市役所で働く上で最も重要となる資質は「市民のため」という視点を持ち続けることだという。

「市役所で働いていただく上で最も重要なのは、市民の皆さんの役に立っていく、その視点を常に持ち続けることだと考えております。当然、業務のなかには地道なものもあるでしょう。ただ、「実力の差は、努力の差」とよく言うのですが、どのような仕事も中途半端だと愚痴が出てしまうのですが、一生懸命にやればおもしろくなっていくもの。本気で取り組むことで、きっとまわりもついてくる。そういった気概を持って働いていただければ、大きな達成感、やりがいが得られるはずです」

藤沢市3

歴史、文化、自然が調和したコンパクトな都市構造へ

より具体的に藤沢市が取り組んでいる都市計画「藤沢市都市マスタープラン」についても詳細を伺うことができた。

「藤沢駅周辺、辻堂駅周辺、湘南台駅周辺、健康と文化の森、片瀬・江の島、村岡新駅(仮称)周辺、この6つを都市拠点と位置づけており、それぞれでユニークな取り組み、新たな都市計画を推進しております。それらの取り組みはデジタル活用を含めて連動しており、藤沢の発展につながっていくはずです」

そして最後に伺えたのが、目指す都市像について。「郷土愛あふれる藤沢~松風に人の和うるわし 湘南の元気都市」を掲げ、その実現を目指していく――。

「市民の皆様に藤沢らしいところを感じていただき、愛着を持って住み続けていただきたい。そういった思いから“郷土愛”を掲げております。藤沢は箱根駅伝が通過することでも有名で、歴史的にも東海道の江戸日本橋から数えて6番目の宿場。時宗総本山 遊行寺があり、門前町としても栄えてきた歴史がある。そういった歴史や文化、伝統も市民の皆様に広く知っていただき、次の世代にもきちんとつなげていきたい。伝統ある歴史、潮風と緑あふれる自然、美しい景観、人の和など、さまざまな魅力を活かしていく。そして、より住みやすいまちを市民の皆様、市役所職員、そして今回入庁される方と共にぜひつくっていければと思います」

藤沢市6

藤沢市が掲げる基本理念

【めざす都市像(基本理念)】
郷土愛あふれる藤沢
~松風に人の和うるわし湘南の元気都市~

【3つのまちづくりコンセプト】
1 藤沢らしさを未来につなぐ持続可能な元気なまち(サステナブル藤沢)
2 共生社会の実現をめざす誰一人取り残さないまち(インクルーシブ藤沢)
3 最先端テクノロジーを活用した安全安心で暮らしやすいまち(スマート藤沢)

【8つの基本目標】
1 安全な暮らしを守る
2 文化・スポーツを盛んにする
3 自然を守り豊かな環境をつくる
4 子どもたちを守り育む
5 健康で安心な暮らしを支える
6 地域経済を循環させる
7 都市基盤を充実する
8 市民自治・地域づくりを進める

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