INTERVIEW
株式会社クラス | 代表取締役社長 久保 裕丈

総額約21億円調達、家具のサブスク『CLAS』。「持たない暮らし」で人々をもっと自由に、軽やかに。

掲載日:2021/11/15更新日:2021/12/07
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2021年9月に総額約21億円の資金調達、家具・家電のサブスクサービス『CLAS(クラス)』を提供するクラス社が、さらなる事業拡大に向けて新メンバーを募集する。同社がこれほどまでに期待を集める背景、そして今後のビジネスの可能性とは?代表の久保裕丈さんにお話を伺った。

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前年比300%で急成長、家具・家電のサブスク『CLAS』の躍進

コロナ禍、リモートワークの広まりにより家で過ごす時間が増えたいま、人々の家に対する価値観が大きく変わりつつある。

それを象徴するのが、家具・家電のサブスクサービス『CLAS』の躍進だ。

月額440円(税込)から、様々なジャンル・デザインの家具を借りられ不要になったら返却できる。サステナブルな価値観も追い風に売上・ユーザーともに増やす。

「「持たない捨てない」「自由に軽やかな暮らし」といった価値観を理解いただいている人たちが、非常に増えているのを感じています」

こう語ってくれたのは、クラス社の代表・久保裕丈さん。もともと、自身が感じていた「引越しのたびに家具を買い替えなければならない」というペインを解決しようと、2018年に創業。家具・家電のサブスクサービスをリリースした。

「先々に何が起きるか分からない時代、所有せずとも借りる選択肢も当たり前の選択肢になりつつあります。家具や家電の選択肢が増える、ということは暮らしもデザインしやすくなり、QOL、仕事の質さえも向上します」

その現象は数字にも表れている。

「売上は毎年3倍のペースで成長している。ユーザー数も法人・個人ともに毎月順調に推移しています」

市場からの期待も大きく、「家具・家電のサブスク」領域で頭ひとつ抜きんでる存在となった同社。その独自性、今後のビジネスの可能性に迫った。

クラス家具

自社で倉庫を持ち、数万点の家具・家電を保有するクラス社。ユーザーからオーダーが入ると、商品を発送し、レンタルが開始する。不要になり返却されて倉庫に戻ってきた商品は、自社のクリーニング・リペアチームにて新たに生まれ変わり、循環する。関東と関西に加え、提供エリアを拡大予定。コロナ禍でテレワーク用のデスクなどの需要も急速に高まったという。

クラス2

代表取締役社長 久保 裕丈
2005年3月東京大学工学部 卒業。 2007年3月東京大学新領域創成科学研究科 修士課程修了。 2007年4月に米系のコンサルティング会社A.Tカーニーへ。商社・メーカー・金融機関等への全社戦略策定や企業買収などに従事。2012年、女性向けファッションECを設立し2015年に売却。その後、数十社の企業顧問を経験。2017年には大人気の恋愛リアリティーショー“バチェラー・ジャパン”にて初代バチェラーに抜擢される。2018年4月、家具のサブスクリプションサービス『CLAS』を立ち上げ、代表取締役を務める。

伸びる「オフィス向け家具」需要

毎年売上は前年の3倍というペースで成長を遂げている、その理由について久保さんはこう解説する。

個人のお客様はもちろん、同じくらい、法人のお客様からの引き合いも増えています。

いわゆる「オフィス向け家具」でいえば、特にスタートアップ企業において引き合いをいただいています。急激な事業・人員拡大により、短期間でオフィスの増床・移転を繰り返すケースも多い。従業員のチームワークや働きやすさのためにもコンセプトや空間デザインは欠かせません。ただ、予算も限られている。これまでは移転のたびに既存の家具を廃棄するなど、コストも非常にかかっていました。ただ、『CLAS』ならキャッシュフローをコントロールしやすい。サブスクであれば月額なので先々のコストの見通しも立てやすくなる、というわけです。

企業としてもSDGs、サスティナブルな取り組みが推進される。家具を捨てない、そこにコストをかけない選択は、社会的な責任を果たすことにもつながると言えます。

クラスオフィス

最近はコワーキングスペースなどを運営企業からの問合せも増えているという。「コワーキングスペースもWebサイトと同様、理想とするUXを届けるまでにテストを繰り返していく必要があるんです。『CLAS』であれば、実際にお客様の反応を見てみたら理想とは違う場合、フレキシブルな家具を使って様々なスタイルを試し、理想に近づけていくことができる。ひいては、クライアントの事業の成功にもつながる。ここをお手伝いできるのは、世の中でも僕らくらいだと思います」と久保さん。その他、超大手不動産企業からも引き合いがあり、ショールーム向けにコーディネートした家具をレンタルする事例もあるという。

面倒なところまで、やり抜く覚悟

類似の家具・家電レンタルサービスも多く登場するが、『CLAS』は草分け的な存在。その強みについて伺うことができた。

個人のお客様に関しても先行しているからこそ広く認知いただけていますし、「購入後にサイズが合わなかった」「家具の組み立て・設置が苦手」「引越し時の処分が大変」など様々なケース、ユーザーインサイトを踏まえたUX(顧客体験)が提供できていますし、進化させています。

僕らが実現したいのはあくまでも「持たない暮らし」そのものを根付かせていくこと。社会のスタンダードにする。そのためにはチャレンジングなことができますし、ベンチャーとして攻めていける。たとえば、社内で物流からリペアまで、一環して内製できる体制をひいているのですが、この規模でやり抜けている企業は多くないはずです。物流システム、基幹システム、お客様が利用するカートシステムなども自社開発しているのは最高のUXをスピーディーに提供し続け、アップデートしていくため。さらに、返却されたあとの家具リペアまで自社で担うことで質の担保とノウハウの蓄積する。ここは経営効率を高く維持しつつ、なおかつサブスク最適なインフラのプロセスを構築できる理由にもなっています。

家具選びのファーストチョイスにあがる存在へ

そして気になるのが今後の展開について。久保さんが描くのは「社会そのものにあった価値観を変えていく」というビジョンだ。

まずは「家具を選ぶ際のファーストチョイス」に『CLAS』がある、そういった存在を目指しています。量販店で家具を買うか、『CLAS』で借りるのか、どっちにする?と、頭を悩ませてくれる世界をつくっていきたい。そこまで来て初めて「持たない暮らし」が文化として定着したと言えるのではないかと思います。

僕らは現在、家具や家電を扱っていますが、あくまでもそれは手段です。目指す提供価値は「クライアントの自己実現を助ける」です。個人の方なら、どういう生活をしたいのか、生活を通じて自分がどうなっていきたいのか、お助けしていく。この目的を達成していくために取り扱う商品カテゴリーはもっと増やしていきたいですし、そこに必要なインフラ開発などのアクセルも全力で踏み続けていきます。

物流、システム、リペアまでが整ったインフラを持っているのは、この業界では僕らくらいと言ってもいい。このインフラを他社様に展開していくことも考えていますし、他社メーカーさんとの連携も強くし、サブスクのプラットフォーマーとしてのポジションを狙っていけると思っています。従来の「モノを売る」だけのビジネスの在り方に対して、危機感を抱いているメーカーさんも非常に多いです。売り切りによる価格競争に陥ると持続性がない。ただ、継続的に収益を上げるビジネスモデルは自前でインフラを整備するとコストがかかりすぎる。そういったご相談も非常に多くいただきます。メーカーさんとの連携なども進めば、「持たない捨てない」「本当に必要なものを必要な時にだけ利用する」文化を広めていくことにもつながるはずです。

仕事が、人を幸せにするための唯一の手段だった

最後に伺えたのは久保さんの仕事への価値について。彼にとっての仕事とは一体どういったものなのだろうか。

僕は、自分の仕事を通じて、世の中の人たちが幸せになってくれたり、感動してくれたらいいなと思っていて。仕事は、そのための表現手段だと思ってます。

僕はそれこそ、ビジネス以外の才能って何にもない。音楽ができるわけでも、絵が上手いわけでも、字が綺麗なわけでも、スポーツ選手のように身体能力が優れているわけでもない。そんな僕が世の中の人たちを幸せにして行きたいなと思った時に、とれる唯一の表現手段がビジネスであり、仕事だと思っています。

そして、僕がポリシーとしているのは、自身だったり、極めて近い人が課題感を持っていることをビジネスで解決すること。だから、自分自身がペインを感じていた家具の領域を仕事にしています。当事者だからこそ毎日エキサイティングで、素晴らしい仲間に恵まれているなとも思います。ただ、本音を言えば、喜びが爆発するような瞬間は、これから。まだまだ全然満足しちゃいけない、これからが本番のステージだと思っています。『CLAS』は、家具業界におけるシェアでいえば、まだ1%にも満たないちっぽけな存在です。サービスをより大きくし、家具や家電選びにおける、買う以外の選択肢で第一想起される存在になりたい。もっと世の中の人を幸せにしていける。そうなれた時、初めて心の底からガッツポーズしていいのかなと思いますし、その時にいてくれるメンバーと共に喜びを分かち合いたいですね。

クラス3
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