急速に変化する世界情勢の中、企業にも変化が求められている。特にグローバル展開する企業にとって、重要な課題の1つとなるのが海外人材の採用だ。そこで今回は「海外営業」の求人をピックアップ。どういった企業で、どういった募集が行なわれているのか見ていこう。
まず、「海外営業」といっても、そのミッション・役割は企業によって多様だ。各社の求人票に記された業務内容をまとめると、下記のような業務を担うことが多いと言えそうだ。
・海外シェア拡大に向け、地域戦略の立案と施策の実行、フォローアップ
・現地における販売戦略の企画サポート(市場調査・販売・マーケティング戦略策定など)
・現地における新規店舗の立ち上げ、運営サポート
・海外現地法人・販売代理店に向けた製品・部品の輸出、需給調整
・販売代理店のパフォーマンス評価
・現地における商品企画
また、企業がグローバル戦略を推進する中、「海外営業」の採用を強化する流れも。オンラインでの提案・セールス活動などを通じて、海外顧客への提案・市場開拓を行なう「海外営業」の求人が多く見受けられた。
たとえば「ブルボン」ではASEAN地域や東アジア、北米の海外顧客への企画提案営業を担うポジションを。「富士通ゼネラル」では、中国での空調機の販売推進を担う海外営業職を募集。その他日本のユニコーン企業「TBM」、112億円で米企業買収した「ビザスク」などが募集を行なっている(2023年6月20日現在)。
さらに、海外渡航のハードルも下がった今、現地駐在で働く「海外勤務」の求人も見受けられるように。募集エリアは、ベトナム・タイをはじめとしたアジア、またアメリカ・カナダをはじめとする北米など様々だ。また、将来の海外勤務を見据えた採用も行なわれている。たとえば「日本政策投資銀行」では東京支店に配属された後、日本各地の支店や海外現地法人(ニューヨーク、シンガポール、ロンドン、北京)への異動・転勤の可能性を視野に入れた採用を行なっている(2023年8月16日現在)。
新たな市場の開拓・創出。また現地法人の立ち上げなど、海外営業だからこそ得られるチャンスがありそうだ。ぜひ実際の求人にも注目してほしい。