INTERVIEW
アガサ|特集:AMBIで転職しました

10カ国で展開する、医療スタートアップで挑戦を。SIer出身、28歳の彼女が選んだ新たなキャリア

掲載日:2023/05/22更新日:2023/09/08
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北米・ヨーロッパ・アジアなど10カ国でサービス展開するグローバル医療スタートアップ「アガサ」。累計8.8億円を調達し、治験・臨床研究のクラウド型文書管理において業界をリードする。2022年8月、同社にAMBI経由で入社したのが鄭萌(ていもえ)さんだ。SIer出身の彼女は、なぜ「アガサ」を選んだのか。そこには「語学力、そして開発経験を「医療」の分野に活かしたい」といった熱い思いがあった。

【アガサについて】
市場規模で言えば、670億ドル(約9兆6000億円)とも推定される治験分野(*)。その治験・臨床研究における効率化・省力化、DXに挑む医療系スタートアップが「アガサ」だ。主に、治験・臨床研究のクラウド型文書管理システム『Agatha』を提供。医療機関、製薬企業、医療機器企業、CRO(医薬品開発受託機関)、SMO(治験施設支援機関)、臨床検査会社などに、プロジェクト単位での治験・臨床研究の文書を共有し、管理・保存を可能とする。業界特有の複雑なガイドライン、運用マニュアルの策定等に対応し、法律を遵守したペーパレス運用に切り替えられるのが強み。

2021年7月には新ユーザーインターフェース『PRISM』提供を開始。2022年10月には、公益社団法人日本医師会治験促進センターの提供する治験業務支援システム廃止に伴い、医療機関・SMO向けの新ソリューション『Agathaリレーパッケージ』提供を開始し、支持を得ている。治験・臨床研究の進化を牽引し、未来の医療業界に貢献し続けることを掲げる。

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(*参照)日経電子版「Googleも参加、治験9兆円市場にテクノロジーの波」https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC30B150Q2A830C2000000/

決め手は「医療への貢献」と「グローバル」

前職はSIerにて勤務していたと伺いました。多くの選択肢があるなか、なぜ「アガサ」への転職を決めたのでしょうか。

5年ほど携わったプロジェクトがちょうど完了するタイミングでもあり、20代で新しいことに挑戦したいという気持ちが強くなり、転職を決めました。「アガサ」を知ったきっかけは、まさにAMBIでした。スカウトメールが届き、特に医療分野における独自のSaaSプロダクトを手掛けている点に惹かれました。

もともと大学時代から医療分野に関心があったのですが、コロナ禍を経て、人類にとって、いかに薬やワクチンが重要か改めて認識して。そういった医療分野に私も貢献したいと考えました。

また、英語や中国語を活かして働ける、グローバル企業である点も決め手になりました。意外と「英語を使う仕事」と書いてあっても、ごく一部であったり、日常的に使わなかったりするケースもありますよね。ただ、「アガサ」は10カ国で展開しており、流暢な英語で面接が行われたこともあり、「ここなら大丈夫だろう」と思い、入社を決めました。

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前職、転職を考えるようになったきっかけとして「様々なことにチャレンジし、自分自身をより成長させたい。こういった想いが強くなっていきました」と語ってくれた鄭さん。「前職、SIerでも大規模案件に関わることができ、多くの方と共にゴールに向かって進めていくやりがいがありました。ただ、一つひとつのプロジェクト期間がどうしても長く、数年がかり。もっとスピード感のあるプロジェクトに携わり、自分が手掛けた機能がどう成果に繋がったのか見てみたい。成長したいと転職を決めました」

治験・臨床研究で救える命がある。

アガサでは、どういった仕事を担当されているのでしょうか。

主にテクニカルコンサルタントとして医療機関や製薬企業に対する『Agatha』の導入支援を行なっています。治験・臨床研究と一言で言っても、各機関・企業によって業務フローや担っている領域、組織規模等はさまざまです。『Agatha』に対するご要望も「多くの部門を横断した導入を検討したい」「まずは試験的に一部門で使ってみたい」等、さまざまなケースがあります。そういった要件の定義から検証、納品までを担っています。導入までは、プロジェクトマネジメントをメイン業務とするメンバーとペアを組んで進めることが多く、製品導入後はサポートへ引き継ぎしていくイメージです。

仕事でやりがいを感じる場面があれば教えてください。

とくにやりがいを感じるのは、実際に『Agatha』が使われている場面を見た時ですね。例えば、医療機関のお客様は『Agatha』を使う上で、お客様自身で手順書を作成し、組織内で展開されることも多く、それらを拝見できる機会があるんです。

また、業界の勉強会などに参加する機会もあるのですが、そこでは現場の方々が命を救うために必死に頑張っている姿に触れる機会もあります。患者さんの同意を得る必要はありますが、既存の医療では難しくても、臨床試験でなら命を救えるケースもあると言います。緊急搬送された方、今まさに命の危機にある方の治療にも、臨床試験を通じて出来ることがある。アガサとしてもより貢献できることはないか。私自身、新しい仕組みを考えていきたい。アガサに入社し、治験や臨床試験の社会的意義を強く感じるようになりました。

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社内の新人研修なども積極的に自ら担当するという鄭さん。入社から1年と経っていないが、社内の中核メンバーとして活躍している。もともと日本のアニメや漫画が好きで日本語を習得。日本語、英語、中国語を使いこなす。

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グローバル × スタートアップで得られる成長機会

もう一つ、グローバルな環境で働けることもやりがいに繋がっています。ここは入社前に想像していた以上でした(笑)。入社してすぐにフランスの開発メンバーとやり取りしたり、時には社内ミーティングの通訳を任されたり、中国ユーザーに向けたトレーニングなどを担当したり。最近だと「中国のパートナーから、日本で病院側に提供している製品について教えてほしい」とご要望があり、詳細説明の対応をしたばかりです。

日本とは異なる課題やニーズ、情報をキャッチアップしていくのもおもしろいところ。何より海外メンバーたちは私が考えてもいなかったアイデアを持っていることが多く、常に新しい発見があります。そういったチームで刺激しあって働けるのは、非常にエキサイティングです。

働くなかで自然と多様なカルチャー、価値観に触れられるので、自身の視野や知見が広がっていく感覚があります。さらに各国の状況をリアルタイムで見聞きできるので、テクノロジーをはじめ、社会の大きな変革を今まさに肌で感じているところでもあります。

法律も変化しますし、お客様のニーズや運用フローもどんどん移り変わっていきます。能動的に情報をキャッチアップし、業務フローを改善していくことが大切です。人によっては厳しいと感じる環境かもしれませんが、業界全体も、そして社会も変化が激しいからこそ、チャレンジできる余地も大きいと言えます。AIをはじめ、新しいテクノロジーやツールをスピーディに社内に持ち込むなど、新たな仕組みを考えられる。ここも、アガサで働くおもしろさだと思います。

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臨床開発業務をサポートするクラウドサービス『Agatha』の操作画面一例。契約社数が前年比で4.9倍、ユーザー数が3万人に達し、急成長を続ける。新型コロナウイルスの影響もあり、医療機関の訪問制限やリモートワークが進む中、紙ベースの事務作業への課題が浮き彫りに。それらの課題を解決していく上でも文書の電子化・管理の需要が高まり『Agatha』導入が加速。全ての治験データが『Agatha』に集約される未来の実現を目指す。

尽きない好奇心。社会の仕組みを知り、改善していきたい。

今後、アガサでチャレンジしたいことがあれば教えてください。

治験領域はまだまだデジタル化が進んでいない国・エリアも多く、グローバルでも市場のポテンシャルが大きいと考えています。今後、海外拠点と連携し、日本だけでなくグローバルでのシェア拡大に貢献していきたいです。

そのためにもまずは、できるところから取り組んでいきたいです。例えば、社内にさまざまなマーケット情報は集まっていますが、まだまだ整備されきっているわけではなく、欲しい情報に辿りつきづらい場面あります。それらを整理、改善し、すぐに回答が得られるようなフローを作りたい。そうすることで、グローバルでの情報共有や、やり取りがスムーズになるはずです。将来的には、私自身も各国のメンバーから頼られる存在になれればと考えているので、新たな海外進出のための企画、新しい戦略なども仕掛けていきたいです。

最後に、鄭さんにとって「仕事」とはどういったものか、伺わせてください。

私にとって仕事は、社会の仕組みを知り、改善するための手段だと考えています。「アガサ」のビジョンは「新しい治療法や薬の研究開発をテクノロジーで支援する」なのですが、より良い仕組みに改善しながら支援することは、私のやりたいことにも直結しています。どうすれば日々の業務でも、より良い方法を見つけられるか。そもそもどういった現状、仕組みになっているのか。そこに対して何か新しい仕組みを生み出せないか。こういったことにすごく興味があるのだと思います。知ることも楽しいですし、アップデートしていくことはもっと楽しい。そういったチャレンジを続けていきたい。その結果、より多くの方々が幸せに暮らせる未来に貢献できればうれしいですね。

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