INTERVIEW
HubSpot Japan

大手外資SaaSから「HubSpot」へ──より多くの挑戦機会を得るためのキャリア選択

掲載日:2025/12/02NEW更新日:2025/12/02
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世界135ヵ国以上で27万社を超える企業が導入するCRMプラットフォーム「HubSpot」。今回はHubSpot Japanにてエンタープライズ営業として働く石黒大樹さん(31)にお話を伺うことができた。新卒から一貫して営業としての経験を積み、直近は大手外資SaaS企業で働いていた彼は、なぜ次のステージにHubSpotを選んだのか。そこには「外資系企業のなかでも、少数精鋭、発展途上の環境に身を置くことで、本物の営業力を鍛えたい」という思いがあった。

未完成の組織だからこそ、成長のチャンスがある

前職は外資系IT企業で働いていた石黒さん。その転職の動機から伺った。

営業としてもう一段高みを目指し、本物の実力をつけたかった。特に外資系企業の中でも、より成長機会が多い環境で働きたい。そういった思いが強くなり、転職を考えました。

じつは前職も外資系IT企業で営業として働いていたのですが、教育体制が非常に充実しており、仕組みも整っていたため、真剣に取り組めば一定の成果を出すことができる環境でもありました。外資系は初めてだった自分にとっては、ありがたい環境でした。

そして、そのまま順当に行けば、担当していた「中規模事業者向けの営業」のチームにおいてマネジメントの道も見えてはいました。ですが、その前にどうしても身につけておきたいスキルがあったんです。

それが、大手相手にキーマンを見極め突破していく力と、過去の資料の切り貼りではなくゼロから戦略的に提案資料を構築する力です。これらを習得できる環境を探していた矢先、選択肢として浮上したのがHubSpotでした。まさに、私が求める成長環境が揃っていたんです。

具体的には、日本法人の組織は少数精鋭で、事業フェーズとしても、まだまだ新規開拓の機会が豊富にあること。同時に、教育体制はまだ準備中であることから、提案資料などは必然的に自分で作る環境であるということ。そして、エンタープライズ営業のポジションがあるということでした。

色々な考え方があると思いますが、個人的にはエンタープライズ営業は花形というイメージがあったんです。例えば、中小企業であれば社長の、大企業でも特定部門向けのサービスであれば当該部門の決裁で導入に至るケースもあります。しかし、従業員1万人規模のエンタープライズ企業となると、そう簡単にはいきません。複雑な組織の中でいくつもの関門を突破し、多くの関係者の合意形成を得ていくわけです。その高い壁を、自らの力で乗り越えてみたかった。いつか自分がマネージャーになったとき、どんな規模の企業にも対応できる、頼られる存在になりたい思いもありました。

そういった背景もあり、私にはHubSpotの全てが魅力的に映りました。「ここであればより成長のチャンスがある」そう確信し、志望しました。

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より志望度が高まった点として「選考での出来事です。ロールプレイ面接の際、その場でフィードバックをもらえた」ことを挙げくれた。「『社員ではない自分にも、ここまで真剣に向き合ってくれるのか。こんな風に時間を使ってくれるのか』と嬉しい驚きでした。教育制度は発展途上とは聞いていたものの、人を育てようとするカルチャーを垣間見たような感覚でした。外資系のドライなイメージとは違い、少なくとも面接を担当してくださった方々は、質問すれば時間をとって教えてくださるだろうなと。ぜひここで働きたいと思い、ご縁もあり、入社を決めました」

HubSpotの営業組織について
大きく、マーケティング、フィールドセールス、カスタマーサクセスの3つがあり、それぞれ直販部隊と代理店部隊がある。さらに、フィールドセールスの直販部隊は、顧客の規模ごとに3チームに分かれている。501名以上の企業群、101~500名の企業群、1~100名の企業群があり、石黒さんは501名以上の企業群を担当。

お客様の覚悟に全力で応えたい──HubSpotで芽生えた想い

こうして、2024年12月に入社した石黒さん。現在の担当業務と、その醍醐味について聞くことができた。

現在、営業として従業員500名以上のエンタープライズ企業を担当しています。入社して約半年は全く成果が出ず、正直焦りもありました。ただ、HubSpotは少数精鋭のため一人ひとりが多くの商談を経験でき、大きな案件も積極的に任せてもらえます。提案からクロージングまで、各工程でPDCAを高速で回した結果、少しずつ成功体験を積めるようになってきました。

そして、HubSpotにおけるエンタープライズ営業の醍醐味は、お客様一人ひとりの立場や感情を想像し、その成功に深く伴走できる点にあると思います。

特に大企業ほど、1つの意志決定に、担当者・上司・役員など、多くの関係者の思惑が絡み合っています。「この提案は自身の評価に繋がるか」「失敗のリスクをどう考えるか」といった個々の立場や感情を想像し、キーマンを見極めながらアプローチしていく。プロジェクトの責任を負う担当者の不安をいかに取り除き、覚悟を持って上司に提案してもらえるよう後押ししていく。導入後は、他の部署にも横展開していけるよう働きかけ、アップセルしていく。その過程は想像以上に複雑ですが、エンタープライズ営業ならではの関門を突破していく経験を積めている。貴重な経験ができていますね。

また、入社してから「営業」の、単に売るだけではない新たな価値に気付いたことも、自分の中では大きな変化でした。

お客様と向き合っていると、派閥などをはじめ、社内のさまざまな事情を抱えつつも「会社をより良くしたい/メンバーに良い思いをさせたい」という熱い思いを持つ方が必ずいます。そうした方々が、役員へのアポイント調整をはじめ、多くのハードルを乗り越えて導入に向けて動いてくださる姿を目の当たりにすると、「その覚悟に全力で応えたい」という気持ちが湧き上がってくるんです。

HubSpotは、導入後の定着に重きを置く会社です。そのため、製品を売って終わりではなく、導入後にいかに成果を出していただくか。そして担当者の方に、いかにして「花を持たせる」ことができるか。それらを考え抜き伴走していくことが求められます。

その上では、相手の評価基準(KPI)を把握することを心がけています。快く協力してもらうには、相手にも「うまみ」がある形で依頼をする配慮は不可欠。これは社内の人に仕事を依頼する際にも気をつけていることでもあります。

こうした新たな観点を得られたことは、入社して良かったことの1つです。これまでは、製品の機能や強みを訴求することが営業の正攻法だとばかり思っていましたが、視野が広がっているなと実感しています。

一方で、働くなかでは、「恵まれた環境だからこそ、常に危機感を抱いている」と石黒さんは語る。

HubSpotは今まさに急成長の真っ只中にあります。会社としてインバウンドマーケティングに注力しているため、お客様からの引き合いは絶えず、「ぜひ導入したいので、見積だけ出してほしい」といった問い合わせも珍しくありません。加えて、直販営業だけでなく、販売パートナー企業の支援もあります。正直なところ、良くも悪くも、自分で汗をかかなくても一定の売上が経ちやすい環境です。結果としてインセンティブも増え、生活水準も上がります。

ただ、これは純粋な自分の実力値ではありません。この状況に甘んじていると、実力が伴わないまま市場価値のない営業になってしまう。最悪、HubSpot社内でも通用しない営業になってしまう。勘違いしないように気を付けなければという思いは常にあります。

個人的な話をすると、私は学生時代はスポーツ一筋で学歴には自信がありません。周りに助けられ、運に恵まれてここまで来ました。今のように優秀な人たちに囲まれて働けていること自体、正直、自分の実力だとは思っていないので、勘違いせず、早く実力を追いつかせたい。報酬に見合う成果を出せる営業になりたい。自分で自分の居場所を築かねば。そういう思いで日々向き合っています。

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石黒さんの転職前後での働きがいの変化を示すグラフ。成長実感の高まりの背景を聞くと、「他社や上司を巻き込んでプロジェクトを進めていくスキルは磨けている」と語る。「例えば、販売パートナー企業にいかにHubSpotを優先的に販売してもらうか働きかけることは、入社して初めて経験しました。また、大手企業の役員クラスとの商談では、自分のマネージャーや営業統括責任者に同席をお願いします。その際、案件のオーナーとしてクロージングまでのストーリーを描き、誰に何をどのタイミングで話してもらうかディレクションする必要があります。自分より遥かに経験もスキルもある方々に指示を出すのはハードルが高いですが、巻き込まないと受注できないため、躊躇してはいられません。かなり鍛えられていると感じる部分です」

いつか出会う「やりたいこと」のため、実力をつける

取材終盤、石黒さんの今後の目標について伺った。

目先で言えば、営業として「提案力」や「マネジメント力」を伸ばしていきたいです。中長期には、まだ明確な目標はありませんが、今後キャリアを積む中で出てくるであろう「チャレンジしたいこと」のために準備をしておきたい。その時に手を挙げたらやらせてもらえるだけの実力や、チャンスが来た時にすぐに手を挙げられるような土台を作っておきたいと考えています。

私はこれまで、地銀での法人営業、個人宅への訪問営業、SaaSベンチャーでの営業、外資系IT企業での営業を経験してきて現在5社目なのですが、キャリアの段階ごとに、見える景色は全く違ったんです。

例えば、新卒の時は自分の見えている世界の幅が狭かったですが、外資系企業で多くの経営者にお会いする中で、「世の中にはこんな仕事もあるのか」と世界が広がりました。元同僚が起業する姿を間近で見たり、日系企業と外資系企業の文化の違いを肌で感じたりと、多くの学びがありました。

そういった意味では、能力やキャリアが向上するほど、見える世界は広がっていく。そう実感しています。これからも、もっと多様な世界を見てみたい。そのためにも「今ここ」に全力で向き合い、自分の能力を磨き続けていきたいです。

最後に、石黒さんの仕事価値観とは。転職を考えている方へのメッセージと合わせて答えてくれた。

仕事とは、「自己肯定感を上げてくれるものであり、人生を豊かにしてくれるもの」と捉えています。

前提として私は、特段仕事が好きというわけではなくて、できることなら働かずにゆっくり暮らしたいタイプです(笑)。ただ、そうはいっても、仕事はしなければならないものですし、お金をいただく以上はプロとしてやり遂げることが当然。だから、どうせやるなら片手間ではなく「今日の自分、一日頑張ったな」と思えるくらい、やりきりたい。もちろん報酬も大事ですが、それ以上に「やりきれている感覚」が自分の自信に繋がると思っていて、逆にそう思えなければ、私は仕事は続けられないとも考えています。

そして、仕事に全力で向き合うためには、「どういった環境に身を置くか」が極めて重要です。自分の実力が足りない部分にチャレンジでき、それを補ってくれる仲間がいて、成果に見合った報酬もいただける。私は常にそういった「自分が全力で向き合える場所」を軸にキャリアを選んできました。それを積み重ねていくことで、自己肯定感が育まれ、「自分の人生が良い方向に進んでいる」という実感をもたらしてくれると思っています。

今この記事を読んでいる人のなかに、もし私のように「もっと上の世界を見たい、挑戦したい」と本気で願う方がいるなら、外資系企業は良い選択肢だと思います。日系企業でも働いたことがある立場からすると、働き方は全く異なり、高い報酬には相応のプレッシャーが伴います。でも、本気で成長を望むなら、思い切って環境を変え、ハイレベルな人々に囲まれて働くことが一番の近道だと思います。ライフステージが進むほど、身動きは取りにくくなる。思い立ったタイミングがその時なのではないでしょうか。

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