INTERVIEW
M&A総合研究所|代表取締役社長 佐上 峻作

M&Aの「DX」で、中小企業の危機を救え。『M&A総合研究所』の挑戦

掲載日:2021/09/28更新日:2021/09/28
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国内企業の99%以上を占める中小企業。その経営において深刻化しているのが、後継者不足だ。「このままでは2025年以降に廃業する企業が大量に出てきてしまう」と危機感を語ってくれたのが『M&A総合研究所』代表の佐上峻作さんだ。M&Aにおける「売り手」と「買い手」のAIマッチング、DXによる業務プロセスの自動化など、M&Aのプロセスにテクノロジーで変革を起こす。彼らの挑戦、その先の見据える未来について伺った。

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2025年に迫る大量廃業の危機、M&Aの「DX」で中小企業を救う。

「少子高齢化が進む日本において、2025年には70歳以上の中小企業経営者が245万人を超えると言われています。「2025年問題」と呼ばれ、大量廃業の危機が迫っている。私たち『M&A総合研究所』では、こういった課題を解決していきます」

こう語ってくれたのが『M&A総合研究所』代表の佐上峻作さん。じつはユニークなキャリアの持ち主でもある。

神戸大学在学時よりWEBデザイナーとして独立し、マイクロアド(サイバーエージェントグループ)に入社を経てエンジニアとしてのキャリアから起業家として転身。女性向けECサイト・メディア事業を立ち上げ、1年後に(株)ベクトルに売却。その傘下にてM&Aの売り手、買い手、両方の立場を経験してきた。

そういった彼が2社目として起業したのが「M&A総合研究所」。掲げるのは、M&A業務における「DX」だ。

「事業継承の問題に加え、コロナ禍の影響もあり、あらゆる業界で再編の動きが進んでいます。いかに生き残っていくか、その選択肢としてのM&Aも活発化しており、さらにニーズは拡大していくでしょう。ただ、従来のアナログな仲介業務では、その急増するニーズに対応できません」

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佐上さんによれば、公表されている年間のM&A成約実績は全国でわずか4000社程度に留まっているという。

「M&A業務には譲渡企業の価値評価、譲り受け候補企業への提案、詳細条件交渉・調整など多くのプロセスがあり、成約に至るまでの時間と工数が大きな課題となってきました。そこで私たちはM&Aに関するあらゆるプロセスを可視化して分解し、自動化・効率化できるところは徹底し、本質的な価値提供を行えるよう、DXを推進してきました。これによりアドバイザー1人当たりが担当できる案件は1.5~2倍に増え、従来であれば1年以上かかっていたM&Aも平均6.5ヶ月で成約できるようになりました」

インターネット・テック業界での実績を活かし、M&Aに変革をもたしていく。目指すのは2022年の上場。そんな『M&A総合研究所』の挑戦を追った――。

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「M&A×Techにより未来のM&A市場を創造する」を掲げる、M&A総合研究所。譲渡企業(売り手)における「完全成功報酬制」も特徴のひとつ。従来のM&A仲介、金融機関では当たり前にあった着手金・中間金・月額報酬などの手数料を無くし、譲渡企業(売り手)の支持を集める。建設業、メーカー、食品関連会社、介護施設などあらゆる業種・業態における事業承継に関する相談が、年間数千件寄せられている。※譲受企業(買い手)は着手金無料となり、中間金、成功報酬は発生する。

「顧客への価値提供のための時間」を最大化する

なぜ、M&A業務における自動化、効率化が重要なのか。アナログな業務から開放されることで提供できる「価値の創出」が重要だと佐上さんは語る。

「M&A業界はその多くがまだまだアナログ。たとえば、業務プロセス一つとっても、リスト作成、資料整理、数値入力、契約書作成など、非効率なものが多く、そこにテコ入れをしていきました」

ただ、当然、全ての業務やプロセスを単に自動化・効率化すればいいわけではない。

「重要なことは、クライアント企業様にとって価値を提供できるかどうか。提携業務などの人がやらなくて良い業務は効率化し、そこで短縮した時間をクライアント企業とのコミュニケーションに充てることで、本当に価値のあるサービスを提供できています。こういった本質的な仕事をより多く生み出すことが、社員・お客様・自社にとっての「三方良し」になる。ここに注力してきた結果、順調に事業を拡大させることができました」

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M&A情報発信メディア「M&A総合研究所ポータル」「M&A総合研究所マガジン」を運営しており、オンライン経由の問い合わせ内容、買収ニーズ、条件などを学習データとして用いたデータベースを構築。M&Aデータ解析、AIシステムを利用した「売り手」と「買い手」のマッチングをM&Aプラットフォームにて図る。メディア経由の買収ニーズの登録件数が増えればマッチングの精度も高まり、さまざまな可能性を考慮した異業種のマッチングも可能となる。

2019年からの定着率は「100%」

なかなか外から見えづらい業務プロセスの自動化・効率化。その成果を示すデータがある。

「社内アンケート結果によると、業務時間は同業他社と比較して25%減。アドバイザーが担当する案件数は、他社比較で1.5倍~2倍。当然、成約の確率も高くなり、経験も積める。事実、業界未経験で入社したメンバーにおける1年以内のM&A成約率は83%。他社では50%前後と言われているので、他社と比べても多くのメンバーが早期で活躍しています。実際に入社1年以内に2件以上成約している人も何人もいます」

さらに驚くべきは、その定着率だ。

「2019年から中途採用を開始し、業界未経験者を30名ほど採用しているのですが、まだ1名も退職していません(2021年8月末時点)。1年で半数辞めてしまう業界なので、誇れる数字だと思っています。DXでの自動化・効率化により顧客への提案に集中できるため、成果に結びつきやすい。更に成果に応じたわかりやすい報酬体系なので、フェアな環境で自分の実力を試したい、そういった志望動機で応募される方も多いですね。実際に弊社にはあらゆる業界のトップ営業マンが集まっており、20~30代の若いメンバーがこういった環境で日々切磋琢磨しています」

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求める人物像について「素直さとチームワーク」をあげてくれた佐上さん。同社では中途入社者の出身業界比率として、M&A仲介※経験者(28%)、銀行(13%)、証券(11%)、キーエンス(24%)、人材紹介(4%)、コンサル(2%)、その他(17%)となっている。「出身業界は問いません。そしてM&A業界は成約の規模感により、報酬も青天井。1年目で年収1000万円、2年目で2000万円、3000万円と稼ぐメンバーもいます。成果がダイレクトに報酬に返ってくることも魅力。ただ、まわりと協力ができないような人、ただただ個人で成果を追いたい方は弊社にはフィットしない。上場を目指すのも、大きな案件を決めにいくのも、チームとして成し遂げていく。そのようにして会社を組織として強くしていく。ここに共感いただける方と働きたいと考えています」

日本における「あらゆる産業」を未来へつなげていくために

入社後に担当していく企業、業種に関しても、柔軟性を持って任せていくという佐上さん。そこには「フェアな環境で、思う存分、自分の力を試してほしい」という佐上さんの思いがある。 

「もちろん、業界未経験の方であれば、1件目と2件目に関しては上司や先輩がサポートに入ります。ただ、3件目以降は個人の裁量で進めていくことができます。なかには“日本酒の酒造メーカー”などを専門的に担当しているメンバーもいて。確かにM&Aの規模としてはそこまで大きくないかもしれませんが、ここ数年で大量に廃業している業種でもあります。ただ、世界的には日本酒の人気が高まっており、中国資本が入ってきていたりもする。そういった市場の動きを踏まえ、いかに日本の文化をM&Aを通じて継承していけるか、大きな意義がありますよね」

コロナ禍でM&Aが活発化するなか、新人たちが早期で活躍している事例も増えている。

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「入社3ヶ月のメンバーがイベント会社のM&Aをお手伝いしたり、コロナ禍で経営状況が芳しくなかった結婚式のM&Aを成約に導いたり、そういった事例も増えてきました。お客様が泣いて喜んでくださり、直筆の手紙をいただくこともあります。こういった直接的に喜んでいただける実感がある、それもこの仕事のやりがいだと思います。一方で、それだけ求めている人たちがいる、ということ。世界的に見ても日本は中小企業の数が多く、多様な技術、サービス・製品、文化の担い手たちでもあります。それがどんどん失われていってしまう。彩り、多様性がない未来は作りたくないと強く思っています」

そして見据えるのは、さらにその先の未来だ。

「現在私たちは上場を目指しています。その後は私たち自身でも買収をしていきたい。とくにレガシーな業種業界を、テクノロジーの力で変革していきたいと考えています。課題の多い日本だからこそ、できることはまだまだある。世界に通用する新たな企業をつくっていきたい。そこに挑戦することが、起業家として私が社会に還元していけることだと思いっています」

そして取材の最後に伺えたのが佐上さんご自身の仕事観。一体何のために働くのか。佐上さんにとっての仕事とは。

「仕事はお金を稼ぐためだけのものではないですよね。人生を振り返った時、仕事が通じた思い出がたくさんあるか。そこに仲間がいるか。こういった価値観を大切にしています。一度、自分で立ち上げた企業の売却を経験し、自身の成功よりも、まわりの幸せに目が向いてきたのかもしれない。たとえば、メンバーが幸せに働けているか、成長してくれているか。また、手掛ける事業も、お客様に直接喜ばれる領域へと関心が向くようになりました。そういった意味でも、社会に対して大きなインパクトで貢献していく、そのためのツールが仕事なのかもしれません」

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