掲載日:2024/07/09更新日:2024/08/23
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「Microsoft、Oracleなどのソフトウェアを扱った経験を活かしキャリアの幅を広げたかった」転職のきっかけをこう語ってくれたのが、 榎田萌美さん。世界60ヵ国で展開し、7500以上にのぼるソフトウェアとクラウドソリューションを提供する「SoftwareOne」の日本法人にて、コンサルタント として働く。もともとは大手メーカー、大手保険会社のIT部門で働いていた彼女は、なぜ同社を選んだのか。そこには、「ソフトウェアの世界的プロフェッショナル集団に身を置き専門性を突きつめ、顧客と向き合いたい」という思いがあった。
SoftwareOneとは
世界60ヵ国で展開し、9,000人を超える従業員を擁するスイス発グローバルIT企業。グローバルなソフトウェアとクラウドソリューションのプロバイダーという新しいカテゴリーのスタンダードを確立。約65,000の法人に、7,500を超えるソフトウェア メーカーとクラウドソリューションをエンドツーエンドで提供。具体的には、ソフトウェアライセンスの販売・購買・資産管理におけるコンサルティング、BPOサービスを提供。2011年より日本市場に展開し、その認知を広げている。
ライセンス管理とは
ソフトウェアがその使用許諾契約書通りに使用されているかを管理することを指す。仮に、従業員によるライセンスの不正使用などが発覚した場合、賠償や刑事罰だけでなく、社会的な信用を失いかねず、企業存続に関わることも。また、ライセンス契約中は使用料の支払いが発生する。使用していないアカウントがある場合にはコストの損失につながることもある。PCなどのハードウェアと違って目で確認できないため、情報システム部門・管理部門にとって管理の手間がかかり、煩雑化しやすい業務の1つでもある。
ソフトウェアのプロを目指したい。SoftwareOne一択だった
事業会社2社でのIT部門を経て、SoftwareOneに入社されたと伺いました。入社の決め手から伺ってもよろしいでしょうか?
決め手となったのは、ソフトウェアライセンス領域を牽引するグローバルIT企業「SoftwareOne」でなら、よりソフトウェアの専門知識をつけて成長できそうと思ったこと。そして、ソフトウェアを販売・提案する側に身を置くことで「他社のために」という新たな視点をもち、自分の視野を広げていけそうな期待感があったことでした。
実は、SoftwareOneを知ったのは、新卒で入社したメーカー時代。プログラマを経てIT部門に異動し、社内で使用するソフトウェアの購買管理を担当し始めた頃でした。右も左もわからなかった時、一連のサポート支援をしてくれたのがSoftwareOneのコンサルタントだったのです。ソフトウェアに関する知識が豊富であることはもちろん、マイクロソフトなどのメーカーからより良い条件でソフトウェアを購入できるよう交渉してくれて。非常にプロフェッショナルでかっこよく、イキイキと働かれている姿が印象的でした。「こんなキャリアがあるんだ、私もこうなりたい」と思ったきっかけだったように思います。
そこからライセンス管理の領域に興味を持ち、2社目でも関連業務を経験。そのなかでは「自部署のみで完結する仕事よりも、もっと他社・他部署と関わりたい」という気持ちが強くなりました。ならばいっそのこと、この道を志すきっかけとなったSoftwareOneで挑戦してみたいな、と思い応募したところ、ご縁があり、入社しました。
大手メーカー、大手保険会社のIT部門を経て、2019年よりSoftwareOneで働く榎田さん。ライセンス管理の仕事の魅力についてこう語ってくれた。「普段、何気なく使っているメール、チャット、表計算ソフト、クラウドツールも標準装備ではないんですよね。すべてライセンスを購入し、管理されているから使えている。極端に言えば、ライセンス管理がなければ、プロダクトの開発などもままならないわけです。目立たない領域ではありますが非常に重要な基盤を支えている。そこに魅力を感じます」
数千万円のコスト削減も。企業のIT資産を最適化
「ライセンス管理コンサルタント」とは、どういったミッションを担うのでしょうか?
大手のクライアントに対して、ライセンス管理にかかるコスト削減に貢献していく。そしてクライアントの思い描く最先端のソフトウェアを活用した「IT戦略の実現」にも寄与していく。これが私たちのミッションです。
大手企業ほど従業員数が多い分、ソフトウェアのライセンスにかかる費用も大きい。その額は数億円~十数億円にのぼることも珍しくありません。さらに、変化の激しい時代において、企業各社が取り残されないようにするためには、いかに最新テクノロジーに対応していけるかが重要。Microsoft Azure、AWSなど最新のツールを導入し対応していかなければならず、IT資産、そしてそれらにかかるコストは年々増えていく一方です。こうした状況に、各社のIT部門や、情報システム部門のみなさんは頭を抱えています。
そこで、ソフトウェアのプロフェッショナルである私たちの腕の見せ所です。まずは、ブラックボックス化しやすいライセンスの購買状況を全て可視化し、管理しやすい状態にする。たとえば、グローバル企業などの場合、日本本社とグローバル支社で異なるベンダーからライセンスを購入していることから無駄なコストが嵩んでいるケースも。こういったコストを最小限に抑えるべく、クライアントの契約状況や購入したライセンスを細かく見ていくことで、百万~千万単位の削減に繋がります。
さらに、コスト削減に加えて、クラウド化が進む昨今では、クライアントのニーズに合ったソフトウェアの導入や管理方法の検討、既存ソフトウェアの最適化も重要な提案になります。コスト削減した資金があれば、新しいソフトウエアの導入検討や、既存のソフトウェアやクラウドへの投資を最適化していくことが可能になる。つまり、クライアントが新たな挑戦をできるようになる。そういった意味で、コンサルタントとは、経営課題に近い領域に踏み込んだ提案を通し、クライアントのIT戦略をドライブさせていくポジションとも言えると思います。
仕事においてやりがいを感じる瞬間とは?
クライアントから「さすがですね。そんな情報は知らなかった、助かりました」といった言葉をいただけた時は嬉しいですし、ライセンサー冥利に尽きますね。
というのも、我々ライセンサーのもとには、日々、MicrosoftやAWSから、いち早く最新の情報がおりてきます。それらの情報は一般の方々はリーチできないクローズドな情報。当然英語です。それらをキャッチアップして読み解き、クライアントの状況に合わせて提案を組み立てられるように日頃から切磋琢磨している。だからこそ、できる提案なんですよね。
正直、求められるレベルは高いと言えます。実際、私自身、慣れないうちは情報収集に苦戦していました。ただ、不思議と「負い目」を感じたことはないんです。これは一重に、SoftwareOneに「チーム一丸でお客様に良いサービスを提供しよう、だからみんなで底上げしていこう」というカルチャーが浸透していることが大きいと思います。
わからないときは相談すれば、他部署の人でもみんな親身になって教えてくれる。非常に気さくな人が多いのです。「外資系企業」というと、ともすれば「ドライで冷たそう」といったイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、SoftwareOneはまったくそんなことはない。少数精鋭のプロフェッショナル集団でありながら、温かさも兼ね備えている。良い意味で裏切られた部分だったかもしれません。
榎田さんの前職と現職との働きがいの比較を示した図。ちなみに、SoftwareOneは「2024年度ストレスフリーカンパニー」に表彰されている。
参考:https://www.softwareone.com/ja-jp/media-releases/2024/04/01/stressfree-award-2024
大手のIT戦略をドライブさせる存在に
今後の目標があれば教えてください。
そうですね、目標にしているのは大手クライアントのIT部門の上層部の方々に、ライセンス関連のいっさいを提案できるプロフェッショナルになること。具体的に言えば、削るべきコストは削り、より注力すべきソフトウェアに投資できる状態を構築していく。契約した製品の更新や運用を含め、一連のプロセスを、分析力を基にご提案、解決していく存在になるということです。
そのキャリアビジョンを実現していくためのプロセスは既に見えています。実は今、自ら手を挙げ、希望するプロジェクトにアサインしてもらったんです。まずはサポートメンバーとして資料作成等から関わりながら、学ばせてもらっています。
日本法人はまだ80名ほどのコンパクトな組織であることもあり、「やりたい」と声をあげればどんどん挑戦させてもらえる。打席に立てるチャンスは豊富にあります。こうした環境を活用し、1つでも多く、成功体験をつんでいければと思っています。
最後に、榎田さんにとって仕事とは?
私にとって仕事とは、自分という個の存在に、ソフトウェアはもちろん、 クライアント、同僚との「つながり」を感じさせてくれるもの。
特に「人とのつながり」は、何気なく生きているとつい当たり前のものと思ってしまいがちですが、実はそうではない。自分は周りの人々に支えられて生きている。そうした感謝の気持ちは常に忘れずにいたいと思っています。
どうすれば周りの人々に恩を返していけるか。どうすれば社会に貢献できるか。常に考え続けたい。そうやって思考を巡らせることが私にとってはやりがいでもありますし、結果として自己成長にもつながっていくのかなと思っています。