今回取り上げるのは、企業における営業戦略の企画・立案を担う営業企画職。じつは、営業からの職種転換を歓迎する求人募集も多い。活躍できる人、できない人、その差とは?
まず「営業企画にチャレンジしよう」と考えた時、どういった仕事内容なのか?といった理解は大切なポイントに。
業務の詳細は企業によって異なるが、大きなミッションは共通する。営業全体の目標達成にコミットし、営業メンバーが成果を出せるように、仕組みづくりから支援していくというものだ。
具体的には、各営業チームのパフォーマンス・営業数字、市場動向・競合情報などを分析。マーケット、顧客群ごとに、どういった手法で営業をかけていくか、戦略立案を担っていく。
また、効率的な営業活動、生産性向上のためのツール導入やカスタマイズ、クライアントからの問い合せ応対などを担うケースもあるようだ。なかには営業の新人育成や研修まで担う求人募集も見て取れた。
こういった「営業企画」の求人をチェックしていくときのポイントは、「企業規模」「業態」「扱う商材」「その企業がマーケットにおいてどのくらいのシェアを占めているのか?」といったこと。
たとえば、競合が少なく、独自性の高い商材を扱っている場合と、商材での競合差別化がむずかしい場合では、営業戦略は全く違うものになってくる。
どんな商材を、どういった顧客へ、どう提案していくのか。どのくらいの規模で展開していくか。こういった戦略立案にやりがいが見いだせるタイプの人に向いていると言えそうだ。
もう1つ、おさえておきたいのが、コロナ禍によってビジネス環境が大きく変わるなか、これまでの営業戦略・手法が通用しなくなってきている点だ。
「対面営業」、「飛び込み営業」が難しくなり、変化に対応できた企業と苦戦している企業に二極化している現状も。
新型コロナウイルスによる影響が未だに続くなかで、多くの企業にとって「ITを活用した新たな営業手法の導入」は喫緊の課題といえるだろう。
たとえば、営業としてITツールを駆使して業務に取り組んできた経験などは、営業企画としても活かしていける可能性は大いにあるはずだ。
営業として働いたことがあれば、応募可能な「営業企画職」の求人も多い。ただ、当然のことながら活躍の可能性が高いかどうか、企業側にポテンシャルを感じてもらうことは欠かせない。
たとえば、アピールしていくといいポイントもある。それは、過去の成果に対し、単に言われたことを言われたままに実行するのではなく、自ら考え、実行してきたかどうか。市場・顧客群の分析を行ってきたかどうか。
というのも、営業企画は自身が営業するのではなく、チームやメンバーに戦略を展開し、実行することで全体の成果に貢献していくというもの。再現性のある営業戦略を考えられるかどうかは重要だ。
そのためのデータ集計・分析も必要に。たとえば、Excel・Accessなどのスキルも見られるポイント。業務上で活用してきた方はアピールをしていくといいだろう。
最後に、どういった企業が「営業企画職」を募集しているか。求人情報を見てみると、コンサル、大手物流、大手ICT、ITベンチャーまで、様々な企業の募集が見受けられた。
顧客の課題に向き合い、本質的なソリューションを提供していく。こういったスタイルの企業で働きたい方に向いているともいえる。
同時に、事前には、合格の可能性が見えづらいもの。まずは「興味あり」ボタンで、合格可能性を受け取ってみることをおすすめしたい。